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コラム

売れるECサイトのデザインとは?制作のポイントと改善のコツを解説

ECサイトのデザインは、単に見た目を整えることではありません。訪問者が商品を見つけやすく、安心して購入できる体験を設計することが、売上を左右する大きな要因になります。「サイトを公開したのに売上が伸びない」「おしゃれにしたいけど何から手をつければいいか分からない」と悩む担当者は少なくないでしょう。

経済産業省の調査によると、2024年の物販系BtoC-EC市場規模は15兆2,194億円(前年比3.70%増)に達し、EC化率は9.78%まで拡大しています(出典:経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」)。参入企業が増え続けるなかで、「選ばれるECサイト」をつくるためのデザイン力がこれまで以上に求められています。

この記事では、売れるECサイトに共通するデザインの基本要素、ページ別のポイント、最新トレンド、制作・改善の進め方までを順番に整理します。下の表で気になる項目をチェックし、該当の見出しから読み進めてください。

確認したいポイント結論詳細
ECサイトのデザインはなぜ重要?第一印象がCVRとリピート率を左右する訪問者は数秒でサイトの印象を判断し、信頼できなければ離脱する。デザインが売上に直結する理由を解説
売れるデザインの基本要素は?ターゲット設計・配色・導線が柱ユーザーを起点にした情報設計、配色・フォント・余白のバランス、購入までの導線設計が基本要素
ページ別のポイントは?各ページで役割に応じた設計が必要トップ・商品一覧・商品詳細・カートの各ページで押さえるべきデザインの要点を整理
スマホ対応はどうすべき?モバイルファーストが前提EC利用者の7割超がスマホ経由。タップしやすいボタンや縦スクロール設計など必須の対応点を解説
最新のデザイントレンドは?ミニマル・動画・UGC活用が注目余白を活かしたミニマルデザイン、動画やアニメーションの活用、レビュー掲載によるUGC活用が主流
自社制作と外注どちらがいい?目的と社内リソースで判断する小規模ならテンプレート活用、本格運用なら専門会社への外注が効果的。判断基準と外注先の選び方
デザイン改善の進め方は?データに基づくPDCAが基本アクセス解析やヒートマップで課題を特定し、仮説・検証を繰り返して改善する流れを解説
よくある失敗と対策は?見た目偏重とブランド不統一に注意デザインだけに注力して導線を軽視したり、ページごとにトーンが異なると購入率が下がる

この記事でわかることは、次の5点です。

  • ECサイトのデザインが売上やCVRに直結する理由と、デザイン設計の出発点
  • 配色・フォント・余白・CTAボタンなど売れるECサイトに共通する基本要素
  • トップページから決済ページまで、ページごとに押さえるべきデザインのポイント
  • ミニマルデザインや動画活用など押さえておきたい最新のデザイントレンド
  • 自社制作と外注の判断基準、データに基づくデザイン改善の進め方
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Contents

ECサイトのデザインが売上を左右する理由

ECサイトを訪れたユーザーは、ページが表示されてからわずか数秒で「このサイトは信頼できるか」「ここで買い物をしたいか」を判断するといわれています。第一印象がネガティブだと、商品を見る前に離脱してしまうのがオンラインの特徴です。デザインの質が直接的にCVR(購入率)とリピート率に影響を与えるため、売上を伸ばすうえでデザインは避けて通れないテーマです。

ブランドの信頼感はデザインで決まる

実店舗であれば店構えや接客で信頼を得られますが、ECサイトではデザインがその役割を担います。統一感のある配色、読みやすいフォント、整理されたレイアウトが揃っていると、ユーザーは「きちんと運営されているショップだ」と感じ、安心して買い物を進められます。逆に、色がバラバラで情報が散在しているサイトは「怪しい」と判断されやすく、離脱の原因になります。とくに初回訪問の場合、ユーザーはまだショップのことを何も知らないため、デザインの印象がそのままブランドの評価につながります。

「おしゃれ」よりも「使いやすさ」が売上に直結する

デザインというと見た目の美しさに意識が向きがちですが、ECサイトにおいては使いやすさ(ユーザビリティ)こそが売上に直結する要素です。商品を探しやすいか、購入までの手順は分かりやすいか、スマホでもストレスなく操作できるか。こうしたUI/UXの設計が、カゴ落ちの防止やリピーターの獲得につながります。見た目と使いやすさを両立させることが、売れるECサイトの条件です。

売れるECサイトに共通するデザインの基本要素

売れるECサイトには共通する設計パターンがあります。ここでは、デザインの土台となる4つの基本要素を整理します。自社サイトに不足している部分がないかチェックしてみてください。

ターゲットを起点にしたデザイン設計

すべてのデザイン判断の出発点は「誰に向けたサイトか」です。年齢層、性別、ライフスタイルによって好まれる配色やレイアウトは異なります。ターゲットのペルソナを明確にし、そのユーザーが心地よいと感じる世界観をサイト全体に反映させることが重要です。万人に好かれようとするとかえって特徴が薄れるため、自社の顧客像に合わせた設計を意識しましょう。

見やすい情報設計とレイアウト

ECサイトには商品情報、カテゴリー、キャンペーン告知、ショップの案内など多くの情報が詰め込まれています。これらをジャンルごとに整理し、ユーザーが直感的に見つけられるレイアウトにすることが大切です。情報が散在していると、知りたいことにたどり着けず離脱の原因になります。グローバルナビゲーション、パンくずリスト、サイト内検索などの機能を適切に配置して、ユーザーの回遊性を高めましょう。カテゴリーの名称は専門用語を避け、ユーザーが日常的に使う言葉で統一するのがポイントです。

配色・フォント・余白のバランス

配色はブランドの世界観を伝えると同時に、可読性や視認性を左右します。メインカラー、サブカラー、アクセントカラーの3色を基本に、ページ全体のトーンを統一することがポイントです。フォントは読みやすさを優先し、ゴシック体を基本に見出しだけアクセントをつけるなど、メリハリをつけると効果的です。余白を十分に確保すると情報が読み取りやすくなり、高級感や清潔感も演出できます。

CTAボタンと購入導線の最適化

「カートに入れる」「購入する」などのCTA(行動喚起)ボタンは、ECサイトにおけるゴール地点です。目立つ色、十分なサイズ、押しやすい位置に配置することが基本ですが、それだけでは不十分です。トップページから商品ページ、カートページ、決済完了までの導線に無駄なステップがないかを確認し、離脱しやすいポイントを減らす設計が必要です。サイト全体の導線を見直したい場合は、自社ECサイトの運用支援の活用も有効です。

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ページ別に押さえるべきECサイトデザインのポイント

ECサイトは複数のページで構成されており、ページごとに果たすべき役割が異なります。ここではトップページ、商品一覧ページ、商品詳細ページ、カート・決済ページの4つに分けて、それぞれのデザインポイントを解説します。

トップページ:ブランドの世界観と回遊導線

トップページはショップの顔であり、訪問者が最初に目にするページです。ファーストビューでブランドの世界観を伝え、注目商品やキャンペーンへの導線を明確に設置することが求められます。情報を詰め込みすぎるとゴチャゴチャした印象になるため、優先度の高い情報だけを厳選しましょう。季節やセールに応じてバナーを更新し、鮮度を保つことも大切です。

商品一覧ページ:探しやすさとフィルター機能

商品一覧ページは、ユーザーが欲しい商品を見つけるためのページです。カテゴリー分け、絞り込みフィルター、並べ替え機能を適切に設計し、目当ての商品にスムーズにたどり着ける構造にしましょう。商品画像のサイズや情報量を統一し、一覧のレイアウトに規則性を持たせると視認性が高まります。商品数が多い場合はページネーションや無限スクロールの導入も検討してください。

商品詳細ページ:購入を後押しする情報設計

商品詳細ページは、ユーザーが「買うか買わないか」を最終判断するページです。高品質な商品画像、分かりやすいスペック、利用者のレビューを適切に配置し、購入の不安を取り除く設計を心がけましょう。画像は複数アングルで用意し、ズーム機能をつけるとユーザーの安心感が増します。「カートに入れる」ボタンはスクロールしても常に目に入る固定配置にすると、購入のタイミングを逃しにくくなります。商品の魅力を最大限に伝えるためには、商品企画・開発の段階からの設計も重要です。サイズ表記や素材情報を丁寧に記載することで、返品率の低減にもつながります。

カート・決済ページ:離脱を防ぐシンプルさ

カートページと決済ページは、購入直前のユーザーが最も離脱しやすいポイントです。入力フォームは最小限にし、ステップ数を減らして完了までの流れを明示することが重要です。送料や手数料はカート内で事前に表示し、決済画面で初めて追加費用が見えるような設計は避けましょう。ゲスト購入の導入や、主要な決済手段への対応も、カゴ落ち防止に効果的です。

モバイルファーストのECサイトデザイン

現在では、多くのユーザーがスマートフォンからECサイトを利用するため、スマホでの表示や操作を前提としたデザインが重要です。パソコン向けのデザインをそのまま縮小しただけでは、文字が読みにくくなったり、ボタンが押しづらくなったりして、ユーザー体験を損なう可能性があります。

モバイルファースト設計の基本

モバイルファーストとは、スマホ画面を基準にデザインを設計し、それをPC版に展開する考え方です。縦スクロール中心のレイアウト、指でタップしやすいボタンサイズ(最低44px四方)、片手操作でも使いやすいメニュー配置を意識しましょう。画像の読み込み速度にも気を配り、ファイルサイズを最適化して表示速度を維持することが大切です。

レスポンシブデザインとスマホ専用設計

画面幅に応じてレイアウトが自動調整されるレスポンシブデザインが一般的ですが、ECサイトの場合はスマホ専用のUIを別途設計するほうが購入体験を高められるケースもあります。たとえば、スマホでは商品画像をスワイプで切り替えるカルーセル表示や、固定フッターに「カートに入れる」ボタンを常駐させるなど、モバイル特有の操作性を活かした工夫が効果的です。

表示速度はデザインの一部

いくらデザインが優れていても、ページの表示速度が遅いとユーザー体験が損なわれ、離脱につながる可能性があります。画像の圧縮や不要なスクリプトの削減、CDN(コンテンツ配信ネットワーク)の活用など、表示速度を高める施策もデザインの重要な要素です。

Googleの「PageSpeed Insights」を活用して定期的に表示速度を確認し、改善を進めましょう。表示速度の向上は、ユーザーの利便性だけでなく、SEO対策の観点からも重要です。

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押さえておきたいECサイトのデザイントレンド

デザインのトレンドは毎年変化しますが、ECサイトに取り入れる際は「ユーザー体験の向上につながるかどうか」を判断基準にすることが重要です。ここでは、近年のECサイトデザインで注目されている3つのトレンドを紹介します。

ミニマルデザインと余白の活用

装飾を抑え、必要な情報だけを厳選して配置するミニマルデザインは、ECサイトでも引き続き主流です。余白をたっぷり取ることで商品写真が引き立ち、情報の読み取りやすさも向上します。色数を絞り、統一感のあるトーンでまとめると、高級感や清潔感を演出しやすくなります。情報過多になりがちなECだからこそ、引き算の発想が効果を発揮します。商品自体の魅力を最大限に引き出すために、背景や装飾を削ぎ落とすアプローチを意識してみましょう。

動画・アニメーションの活用

商品の使用感やサイズ感を伝える手段として、動画やマイクロアニメーションの活用が広がっています。静止画だけでは伝わりにくい質感や動きを動画で見せることで、購入への不安を軽減できます。ホバーエフェクトやスクロールに連動したアニメーションは、サイトに洗練された印象を与える効果もあります。ただし、読み込み速度が遅くなるとマイナスになるため、ファイルの軽量化は忘れずに行いましょう。

UGC(ユーザー生成コンテンツ)の活用

購入者のレビューやSNS投稿をECサイト上に掲載するUGC活用は、信頼性を高める手法として定着しつつあります。実際に商品を使っている写真や感想は、企業側が発信する情報よりも説得力があり、購入の後押しになります。レビュー欄を目立つ位置に配置したり、Instagramの投稿をサイト内に埋め込んだりする方法が代表的です。ユーザーの本音を収集する仕組みとしては、モニター調査やレビュー収集の活用も効果的です。

ECサイトデザインの制作方法と外注のコツ

ECサイトのデザインを制作する方法は大きく分けて「テンプレート活用」「自社での独自制作」「専門会社への外注」の3つです。自社の規模・予算・目的に合った方法を選ぶことが成功への近道です。

テンプレート活用と自社制作の判断基準

小規模なショップや立ち上げ初期であれば、ECプラットフォームが提供するテンプレートを活用して低コストでスタートする方法が現実的です。テンプレートはプロのデザイナーが作成しているため、一定の品質が確保されています。一方で、ブランドの世界観を強く打ち出したい場合や、独自の購入体験を設計したい場合には、自社のデザイナーによる独自制作が向いています。

専門会社への外注で成果を最大化する

本格的な売上拡大を目指すなら、EC運営やデザインに精通した専門会社に制作や改修を依頼するのが効果的です。自社にデザインのノウハウがなくても、プロの知見を活用して高品質なサイトを構築できます。外注先を選ぶ際は、同業界の制作実績があるか、デザインだけでなく集客やCVR改善まで一気通貫で対応できるかを確認しましょう。ECの集客と売上拡大を同時に進めたい場合は、広告運用を含む実行支援と組み合わせると効率が上がります。

外注時に準備すべきデザインブリーフ

専門会社にデザインを依頼する際は、自社の要望を整理した「デザインブリーフ」を用意しておくと、認識のズレを防ぎやすくなります。ブランドの方向性、ターゲットユーザー像、競合サイト、必要なページ構成、参考にしたいデザインのイメージを一覧にまとめておきましょう。曖昧なまま依頼すると修正回数が増え、コストと納期の両方に影響が出ます。デザインの方向性が固まらない段階でも、実績ある会社に相談すればヒアリングをもとに整理してもらえる場合があるため、まずは問い合わせてみるのもひとつの手です。

データに基づくECサイトデザイン改善の進め方

ECサイトのデザインは一度作って終わりではなく、データをもとに継続的に改善を重ねることで成果が伸びていきます。ここでは、改善を進めるための基本的な手順を解説します。

アクセス解析で課題を特定する

まずはGoogleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを使い、離脱率が高いページ、滞在時間が短いページ、CVRが低い導線を特定します。数値で課題を把握することで、「どのページのデザインを優先的に改善すべきか」が明確になります。ヒートマップツールを併用すれば、ユーザーがどこをクリックし、どこで離脱しているかを視覚的に確認できます。

仮説・検証を繰り返すPDCAサイクル

課題を特定したら、「なぜ離脱しているのか」の仮説を立て、デザインの変更案を実施して効果を測定します。A/Bテストを活用すれば、変更前後の効果を客観的に比較でき、改善の精度が上がります。一度に複数箇所を変えると効果の原因が分かりにくくなるため、変更は一つずつ行い、データを確認しながら次の改善に進めるのが基本です。楽天市場やAmazonなどモール型ECでのデザイン最適化は、楽天市場の運用支援Amazonの運用支援で専門的なサポートを受けることも可能です。

デザイン改善で売上を伸ばしたい方へ
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ECサイトのデザインでよくある失敗と対策

デザインに力を入れているのに成果が出ない場合、よくある失敗パターンに陥っている可能性があります。改善の方向性を間違えないために、典型的な3つの失敗を確認しておきましょう。

見た目だけに注力して導線を軽視する

おしゃれなデザインにすることに集中するあまり、購入までの導線設計やユーザビリティがおろそかになるのは最もよくある失敗です。ビジュアルが良くても、商品が探しにくかったり、購入手順が複雑だったりすれば売上にはつながりません。デザインは「見た目」と「使いやすさ」の両面を常にセットで考える必要があります。

ブランドのトーン&マナーが統一されていない

ページごとに配色やフォント、写真のテイストが異なると、ユーザーは「ちぐはぐなサイト」という印象を受け、ブランドへの信頼感が損なわれます。トップページ、商品ページ、メールマガジン、SNSまで含めて、トーン&マナー(トンマナ)を統一するルールを決めておきましょう。デザインガイドラインを作成し、制作に関わるメンバー全員で共有することが有効です。

スマホ表示の確認不足

PC画面での見え方だけを確認し、スマホでの表示崩れや操作性の問題を見落とす失敗も少なくありません。EC利用の大半がスマホ経由であることを考えると、スマホ表示の確認はリリース前のチェックリストに必ず含めるべきです。実機での動作確認に加え、Googleが提供するモバイルフレンドリーテストなどのツールを活用しましょう。EC運営全般のノウハウはECお役立ちコラムでも発信しています。

まとめ

ECサイトのデザインは、見た目の美しさだけではなく、ユーザーが商品を見つけやすく、迷わず購入できる体験を設計することが本質です。ターゲット設計、情報整理、配色・フォントのバランス、購入導線の最適化、モバイルファーストといった基本要素を押さえたうえで、トレンドを適切に取り入れていくことが成果につながります。

デザインは一度完成したら終わりではなく、データに基づいてPDCAを回し続けることで売上を伸ばせるものです。本記事のポイントを参考に、まずは自社サイトの現状を洗い出し、改善すべき優先箇所を特定するところから始めてみてください。デザインの力で「訪問者を顧客に変える」仕組みをつくることが、EC事業の成長を後押しします。

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