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SNS広告とは?費用・メリット・効果・成功事例をわかりやすく解説

  • SNS広告にはどんなメリットがあるの?
  • SNS広告を運用する費用は?
  • SNS広告を成功させるにはどうすればいい?

上記のようにお悩みではないでしょうか。

幅広い世代の人々が日常的にSNSを利用している現在、企業がWeb広告で売上拡大を図るうえで、SNS広告は欠かせない手法です。しかし一口にSNSと言ってもさまざまな種類があるため、各SNS広告の特徴を把握し実施を判断することは簡単ではありません。

本記事では、SNS広告の基礎知識やTwitter広告やInstagram広告など各媒体の特徴、費用対効果を高めるポイントなどを解説します。SNS広告で認知・売上を伸ばしたいと考えている担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

SNS広告とは

SNS広告とは、FacebookやInstagram、LINE、TwitterなどのSNSプラットフォームで配信するWeb広告のことです

基本的にはオーガニックコンテンツと同じ形式で配信・表示されます。「バナー画像+テキスト」という形式が一般的でしたが、動画コンテンツの増加にともなって動画形式のSNS広告も主流になりつつあるのが現状です。

SNS広告はターゲティング・予算・広告クリエイティブを自由に変更して運用するため「運用型広告」に分類されます。SNS広告以外の運用型広告の代表例としては、リスティング広告やディスプレイ広告が挙げられるでしょう。

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SNS広告の4つのメリット

SNS広告のメリットは次の4つです。

  • 潜在層にアプローチできる
  • 少額から配信開始できる
  • 幅広いターゲティングを利用できる
  • ブランドイメージを毀損しづらい

まずは実施判断のために、SNS広告のメリットを把握しておきましょう。

1. 潜在層にアプローチして新規顧客を獲得できる

SNS広告の1つめのメリットは、潜在層にアプローチして新規顧客を獲得できることです。

費用対効果のいいWeb広告手法とされるリスティング広告やリターゲティング広告は、基本的に顕在層にしかアプローチできません。特定のキーワードで検索する・特定のページを訪問するといった、ユーザーの主体的な行動が必要です。

一方でSNS広告はSNSコンテンツを閲覧しているユーザーに対して表示するため、受動的なユーザーにも配信できます。潜在層にアプローチして、顧客の裾野を広げることが可能なのです

潜在層にアプローチできるという特徴やフォーマットも相まって、SNS広告はディスプレイ広告と似ているとも言えるでしょう。

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2. 少額から配信開始して効果に合わせて拡大できる

少額から配信できることもSNS広告のメリットの1つです。

ほとんどのSNS広告媒体では最低予算が決められておらず、極端な話、1日1円の予算設定もできます。まずはリスクを抑えて少額で運用を開始し、効果を見ながら拡大することが可能です

ただし実際に過度な低予算を設定しても、効果的な広告運用はできません。たとえばFacebook広告は最低予算として1米ドル/日以上を推奨していますが、1米ドルではクリック1回で1日の予算をすべて消化してしまいます。

SNS広告を効果的に配信するためには、少なくとも月10万円ほどの予算は用意しておきましょう。

3. 幅広いターゲティングを利用して効率よく配信できる

SNS広告のメリット3つめは幅広くて精度の高いターゲティングを利用できることです。

年齢や性別、地域といったデモグラフィック属性はもちろん、SNSという特徴を利用して興味・関心を高い精度で把握できます。たとえば美肌ファンデーションの広告を配信する際に「コスメに関心の高い(≒コスメ投稿に頻繁にいいねしている)女性ユーザー」をターゲティングする、といった方法です。

SNS広告自体は潜在層にアプローチする手法ながら、ターゲティング精度の高さから成果目的の広告配信にも活用できます

4. ブランドイメージを毀損しづらい

SNS広告のメリット4つめはブランドイメージを毀損しづらいことです。

過度に不安やコンプレックスを煽るバナー広告・YouTube広告が目立ったといった事情から、広告というだけでネガティブイメージを抱くユーザーも少なくありません。しかしSNS広告はネイティブコンテンツと馴染みやすいため「広告感」が薄く、悪印象を抱かれづらいのです

SNS広告であれば、嫌悪感を抱かれないようにしながら認知度を上げる効果を期待できます。ビジュアルでユーザーを惹き込んで世界観を伝えられるようなクリエイティブを作ることができれば、むしろ効果的なブランディングとなるでしょう。

【特徴・費用を比較】SNS広告の主な4媒体

SNS広告の主な4つの媒体は「Facebook」「Instagram」「LINE」「Twitter」です

利用率※特徴費用の仕組み
Facebook32.6%ターゲティング精度が高い・インプレッション課金(CPM)
・クリック課金(CPC)
・動画視聴課金(CPV)
・インストール課金(CPI)
Instagram48.5%ビジュアル訴求をしやすい・インプレッション課金(CPM)
・クリック課金(CPC)
・動画視聴課金(CPV)
・インストール課金(CPI)
LINE92.5%リーチ数が大きい・インプレッション課金(CPM)
・クリック課金(CPC)
・動画視聴課金(CPV)
・友だち追加課金(CPF)
Twitter46.2%2次拡散を期待できる・インプレッション課金(CPM)
・クリック課金(CPC)
・フォロー課金(CPF)
・エンゲージメント課金(CPE)
・動画視聴課金(CPV)
・インストール課金(CPI)

※参考:総務省

下記ではそれぞれの媒体の特徴や費用を解説します。なお、TikTokやYouTubeといった動画プラットフォームでの広告配信については、動画広告に関する記事をご覧ください。

1. Facebook

引用:Meta

  • 実名登録制でターゲティング精度が高い
  • MessengerやMeta Audience Networkなど配信面が広い
  • 予算設定を柔軟に調整できる

Facebook広告の特徴

実名・実プロフィールでの登録が基本となっているFacebookでの広告配信は、ユーザーデータにもとづいた精度の高いターゲティングが特徴のSNS広告媒体です

同じ管理画面から、Facebookの投稿フィードだけでなくストーリーズやInstagram、Messenger、Meta Audience Networkといった多彩な掲載面に配信できる点もメリットでしょう。特にMessengerはビジネス目的で利用しているユーザーも多く、toB商材の広告配信にも適しています。

Facebook広告の費用の仕組み・課金仕様

Facebook広告で採用されている課金仕様は次のとおりです。

  • インプレッション課金(CPM)
  • クリック課金(CPC)
  • 動画視聴課金(CPV)
  • インストール課金(CPI)

主流となっている課金仕様はCPMとCPCで、CPVやCPIはオプション的な立ち位置です。

Facebook広告では1日あたりの上限予算目安である「日予算」や一定期間の上限予算である「通算予算」を設定できるほか、アカウント・キャンペーン・広告セットそれぞれの上限を決められます。柔軟に広告費を設定できるため、目的や予算に合わせた運用が可能です。

2. Instagram

引用:Meta

  • ビジュアルを利用した訴求をやりやすい
  • Facebookと同じアルゴリズムエンジンを利用していて、ターゲティング精度が高い
  • ストーリーズ広告の重要度が高い

Instagram広告の特徴

Instagram広告は10代〜30代の女性に人気なこと、ビジュアル訴求をやりやすいことから、コスメやアパレルといった見た目で世界観を演出できる商材に適したSNS広告媒体です。匿名ユーザーがほとんどですが、Facebook広告と同じアルゴリズムエンジンを利用しているためターゲティング精度は高いと言われます。

最近ではフィードよりもストーリーズを頻繁に閲覧するユーザーが多く、ストーリーズ攻略がInstagram広告を成功させるポイントと言えるでしょう。

Instagram広告の費用の仕組み・課金仕様

Instagram広告で採用されている課金仕様は次のとおりです。

  • インプレッション課金(CPM)
  • クリック課金(CPC)
  • 動画視聴課金(CPV)
  • インストール課金(CPI)

Facebook広告と同様、主に利用される課金仕様はCPMとCPCです。

「日予算」や「通算予算」といった予算設定もFacebook広告と共通しているため、どちらか片方を利用すれば、もう一方もスムーズに運用できるようになるでしょう。

3. LINE

引用:LINE for Business

  • 国内月間9,300万人以上のユーザーにリーチできる
  • 年齢や地域といったデモグラフィック属性のターゲティング精度が高い
  • LINE広告ならではの「友だち追加広告」を利用できる

LINE広告の特徴

国内で9,300万人以上のMAUを抱えるLINEは、圧倒的なリーチ数が特徴のSNS広告媒体です(参考:LINE for Business)。

基本的に1人1アカウントしか保有していないこと、年齢や地域を正確に把握できること、ユーザーデータが電話番号に紐づくことから、精度高くターゲティングを行えます。特にまとまった数で既存顧客の電話番号データを抱えているといった場合には、類似ターゲティングが効果的でしょう。

LINE広告の費用の仕組み・課金仕様

LINE広告で利用できる課金仕様は次の4つです。

  • インプレッション課金(CPM)
  • クリック課金(CPC)
  • 動画視聴課金(CPV)
  • 友だち追加課金(CPF)

LINE広告でも主流となっているのはCPMやCPCですが、特徴的なのはCPF(LINE公式アカウントの友だち追加数によって課金される方式)です。媒体とコンバージョン目標の親和性が高いこともあって、効果的に運用できます。

4. Twitter

引用:Twitter for Business

  • 2次拡散に費用がかからない
  • 広告フォーマットや課金仕様が豊富に用意されている
  • 「バズる」コンテンツが好まれやすい

Twitter広告の特徴

Twitterは2次拡散による無料でのインプレッション拡大を見込めるSNS広告媒体です

AさんがRTしたプロモツイートがBさんに表示され、BさんがさらにRTしたとしましょう。この場合、Bさんの2次的なエンゲージメントには課金されません。ターゲティング精度が低いといったデメリットがある一方、ユーザーに好まれるコンテンツを作成できれば費用対効果をグッとあげられるのです。

Twitter広告の費用の仕組み・課金仕様

Twitter広告で利用できる課金仕様は次のとおりです。

  • インプレッション課金(CPM)
  • クリック課金(CPC)
  • 動画視聴課金(CPV)
  • フォロー課金(CPF)
  • エンゲージメント課金(CPE)
  • インストール課金(CPI)

Twitter広告には、SNS広告媒体のなかでも特に豊富な課金仕様が用意されています。「成果獲得(購入や問い合わせなど)目的だからCPC」「フォロワー獲得目的だからCPF」といったように、目的に合わせて選びましょう。

【媒体別】SNS広告の成功事例4選

Facebook・Instagram・LINE・Twitterの媒体別に、広告運用の成功事例を簡単にご紹介します。

1. Facebook広告の成功事例

広告主エン・ジャパン株式会社
運用目的「エン転職」のユーザー獲得
実行施策コンバージョンAPIの導入
結果・会員登録単価11%減少
・会員登録数12%増加

引用・参考:Meta

2. Instagram広告の成功事例

広告主 Krispy Kreme Australia
運用目的 モバイルゲームの認知度アップ
実行施策 フィードとストーリーズでの写真広告・動画広告の実施
結果 ・広告想起25%上昇
・ユニークユーザー数33%増加
・EC売上30%増加

引用・参考:Meta

3. LINE広告の成功事例

広告主 嘉穂無線ホールディングス株式会社
運用目的 LINE公式アカウントの友だち増加
実行施策 ・「友だち追加」広告を配信
・LINE公式アカウントで絞り込んだメッセージを配信
結果 ・3年弱で友だち数30万人増加

引用・参考:LINE for Business

4. Twitter広告の成功事例

広告主 しまうまプリントシステム株式会社
運用目的 認知アップ・ユーザー増加
実行施策 ・繁忙期での広告配信
・トレンドを押さえたハッシュタグ利用
結果 『「公式アカウントから直々に『いいね!』された」などというツイートが広がり、認知が高まったケースがありました。』

引用・参考:Twitterビジネス

SNS広告の費用対効果を高める3つのポイント

SNS広告の費用対効果を高めるポイントは次の3つです。

  • ゴールを明確にする
  • ターゲットに合ったSNSを選ぶ
  • ABテストを繰り返す

ポイントを意識できるかどうかで、SNS広告の費用対効果は大きく変わります。運用準備を始める前に確認しておきましょう。

1. SNS広告配信のゴールを明確にする

まずはSNS広告を運用するゴールを明確にしましょう。

ゴールによってSNS広告を運用するうえでのKPIが異なり、KPIが異なれば実行するべき施策も異なります。SNS広告運用はゴールからの逆算で進めるため、まずはゴールを明確にしてブレさせないことが重要なのです。

「認知度を上げたい」「商品Aの売上を伸ばしたい」といったゴールを定めましょう。その後、認知度がゴールならインプレッション数やクリック数をKPIに、売上がゴールならコンバージョン数やCVRをKPIに設定し、運用を始めます。

2. ターゲットに合ったSNSを選ぶ

SNS広告の費用対効果を高めるには、ターゲットに合ったSNSを選ぶことも重要です。

SNS主なユーザー層
Facebook20代〜40代の男女
Instagram10代〜30代の女性
LINE全年代の男女
Twitter10代〜40代の男女

参考:総務省

たとえば10代女性に向けてFacebook広告を効果的に配信することも不可能ではありませんが、Instagram広告のほうが効率的でしょう。ターゲットに合わせたSNSを選ぶことで、運用が簡単・効率的になります。

3. 広告クリエイティブのABテストを繰り返す

SNS広告の運用を開始したら、画像・動画・テキストといった広告クリエイティブのABテストを繰り返しましょう。

ユーザーへアプローチする最初のステップである広告クリエイティブは、SNS広告の費用対効果に大きく影響します。また常に同じ広告クリエイティブで運用し続けると、ユーザーに飽きられて数値が悪化してしまうのです。

広告クリエイティブは常にABテストを続け、ブラッシュアップしていきましょう。ABテストのデータは、新しい商材のSNS広告を運用する際にも参考になります。

【番外編】自社運用が難しければ広告代理店に依頼しよう

「SNS広告経験者がいない」「社内に十分なリソースがない」などの事情で自社運用が難しければ、代理店に依頼することをおすすめします。

SNS広告はさまざまな媒体があり、効果的な運用にはメディアプランニングが欠かせません。そしてメディアプランニングには、各媒体のスキル・知識が必要です。

「自社でSNS広告運用チームを育てたい」といった方針がない場合、手数料を加味しても代理店に依頼したほうが効率的なケースも多いでしょう。手数料の相場は広告運用費の20%前後ですが、ほとんどの代理店がミニマムチャージを設けています。

SNS広告まとめ

本記事ではSNS広告の基礎知識や媒体ごとの特徴、運用のポイントなどを解説しました。

SNS広告は潜在層にアプローチできる・ターゲティング精度が高いなどのメリットがある一方で、媒体数が多くWeb広告初心者にはハードルが高い面もあります。SNS広告の運用を開始する際は、本記事でご紹介したポイントが参考になるはずです。

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取締役COO:高尾 徹

EC事業会社2社でマーケティング責任者として従事した後、フリーランスでのWebコンサルティング経験を経てFORCE-Rへ入社。現在はCOOとしてWebコンサルティング事業を統括。

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