「メルマガの開封率や到達率に悩んでいる」
「メルマガとLINEを使い分けるポイントは?」
「LINEでメルマガを配信する方法を知りたい」
LINEやメルマガの配信について、上記のような疑問やお悩みはありませんか。情報発信における手法としてメルマガの活用が長らく主流となっていましたが、近年はLINEへ移行する企業も増えています。
LINEを活用すれば「開封率」や「クリック率」の改善が見込める上に、顧客をチャット上で直接接客する「チャットコマース」の導入も可能です。そこで本記事では、LINEとメルマガを比較した際のメリットとデメリットについて詳しく解説していきます。
LINEとメルマガを使い分けるポイントについても触れますので、集客および情報発信にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
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Contents
LINEとメルマガの特徴を徹底比較
企業側が顧客へ情報を届ける方法としてLINEとメルマガが多く使われますが、それぞれの特徴をまとめると以下のとおりです。
LINE | メルマガ | |
---|---|---|
文字数制限 | 1配信あたり1,500字 | 無制限 |
到達率 | 100% | 90〜95% |
開封率 | 60% | 約20% |
クリック率 | 25% | 5〜10% |
料金 | 無料〜 | 無料〜 |
LINEの特徴は、必ずユーザーへ届くことです。メルマガと違い、スパムと判断されて削除されることや迷惑メールに分類される心配がないため、確実に顧客の手元へ届きます。開封率やクリック率に関してもメルマガより高い数値を記録しています。
ただし、LINEは多くの方が親しい人との連絡ツールとして利用しているため、配信の頻度が高すぎると嫌悪感を抱かれブロックされてしまう点を理解しておきましょう。またLINEは、一度の配信で1,500字までの文字数制限があります。
一方でメルマガの特徴は、文字数制限がないこととメールアドレスでユーザーを管理できることです。配信できる文字数には制限がないため、多くの情報を顧客へ発信できます。
またLINEは、システム障害があった際に配信が停止するほか、最悪の場合には顧客情報を失ってしまいます。一方メルマガは、メールアドレスがあれば他のメールサービスを利用しての配信が可能です。
なお、メルマガのベストな配信頻度は事業内容やジャンルによって異なります。関連記事の「メルマガの配信頻度を決める3つの方法!ジャンル別の目安や開封率についても解説」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
LINE公式アカウントの4つのメリット
LINE公式アカウントにて情報を発信するのには、主に4つのメリットがあります。ここでは、メルマガではなくLINEを活用する利点を詳しく解説していきますので、自社におけるメリットを確認しておきましょう。
1. 配信登録の手続きがスムーズ
LINE公式アカウントを活用すれば、配信登録の手続きが手短に行えます。LINEでは、受信申し込みの際に名前やメールアドレスを登録する手間がなく「友達登録」のボタンをタップするだけです。
手続きがスムーズであれば、面倒な手続きが原因で離脱されるリスクを下げられるほか、登録者の負担を軽減できます。またLINEのアクティブユーザーは、9,600万人(2023年12月末時点)です。多数の相手にアプローチできる上、登録手続きの負担が少ないため登録者数の増加が期待できます。
2. 目に留まる可能性が高い
LINEで情報を配信すると、アカウントをブロックされない限りほぼ100%ユーザーのもとへ届きます。また、LINEは普段から利用するツールであるため、配信に気づいてもらえる可能性も高いです。
メルマガの開封率は平均20%です。一方でLINEはメッセージの到達率とアプリの利用率が高いため、平均60%の開封率となっています。メールボックス内から探す必要もなく、LINEアプリを開くとすぐに読めるため、情報を呼んでもらいやすい点がメリットです。
3. 顧客とのタイムレスなやり取りが可能
LINEを活用すれば、顧客の声を最大限に吸い上げられます。メールの場合はどうしても数分のタイムラグが発生してしまいますが、LINEはチャット形式であるためスムーズなやり取りが可能です。
ユーザーからの問い合わせやご意見に素早く対応できるため、良好な関係性を築きやすいメリットがあります。待ち時間が少ない迅速な対応は顧客体験の向上につながり、他社への流出を防げるほか、さらなるセールスチャンスにつながります。
またLINEであれば、チャット形式の接客を行いながら商品の売り込みも可能です。チャットコマースで顧客からの声に柔軟に対応しながら商品を提案できれば、売上の向上にもつながります。
チャットコマースの概要については、関連記事の「チャットコマースの市場規模は132億円!導入手順やメリット・活用事例を解説」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
4. 集客や販促に役立つ機能が無料
LINEを利用すると、配信以外にかかるコストの削減も可能です。LINE公式アカウントでは、以下の機能が無料で利用できます。
- クーポン配信
- ショップカード
- 抽選
- アンケート
- 配信効果の分析
ショップカードとは、ポイントカードのような設計で利用ごとにスタンプをためていく仕組みです。スタンプをためることで割引クーポンなどの特典を用意しておけば、リピーターの増加につながります。発行カード枚数や獲得ポイント数などの情報を分析することで、次の戦略設計にも生かせます。
またLINEでは、管理画面からユーザー数(友達数)の増加率や属性を分析可能です。別途でツールを導入する必要がないため、追加の予算が必要ありません。
LINE公式アカウントの4つのデメリット
LINE公式アカウントを利用して情報発信を行う方法には、注意すべきポイントも存在します。ここでは、メルマガと比較してLINEのデメリットを4つ解説していきます。自社の目指すゴールや施策に「支障が出ないか」という観点で確認しましょう。
1. ブロックされやすい
LINEの手軽な操作感は、デメリットにもなり得ます。友達登録(配信登録)が手短に行えるLINEでは、ブロック(配信停止)も手軽な操作で可能です。
通常のメルマガの配信を停止するためには、いくつかの手順を踏まなければならないことによる一定の防止効果があります。しかし、LINEであれば友達リストからスワイプするだけなので、不要と判断された場合は即座にブロックされます。
LINEは、普段の生活の中でも利用頻度の高いツールです。親しい人とのやり取りの中に、企業からのメッセージが入ってくることに対して嫌悪感を抱く方は一定数います。配信頻度や文章量に注意して、ブロックされないよう情報を届けていきましょう。
2. 1通で送れる情報量が少ない
LINEでは、一度の配信で送れる文字数が1,500字と定められています。より細かく言うと「1吹き出し500字」となっており、3吹き出しで「1配信」とカウントされます。
また視認性を確保するため「画像」や「スタンプ」を入れた場合は、それぞれ1吹き出しとカウントされるため、さらに送れる文字数が限られてしまいます。そのため、LINEはあくまで通知する役割に徹して詳細は別のサイトに用意しておき、そこへ誘導するようにしましょう。
一方でメルマガであれば、メール内で情報を完結させられるため顧客にページを移動してもらう必要がありません。リンクのクリック(タップ)が面倒に感じられ、離脱されるリスクを軽減できます。
なお、例外として友達登録された時やブロックを解除された際の1通目は「あいさつメッセージ」として扱われ5吹き出し(2,500字)まで可能です。
3. 配信頻度が多いと費用負担が大きくなる
LINEで情報発信する場合は、配信頻度によって必要な費用が異なります。LINE公式アカウントのプランは、以下の3つが用意されています。
- 月に200通まで送れる無料プラン
- 月に5,000通まで送れるライトプラン(5,000円/月)
- 月30,000通まで送れるスタンダードプラン(15,000円/月)
月に200通以上の送りたい場合は、ライン以上の有料プランへの加入が必須です。仮に5,000人のユーザーへ週2回(月に8回配信)送りたい場合は「5,000×8」で40,000通となります。
一方メルマガであれば、一般的に月額10,000円ほどで送り放題となるため、コスト削減のために配信頻度を制限する必要がありません。
4. アカウントの停止・削除で顧客情報が消える
LINEで情報発信を行う場合は、顧客情報が消えてしまうリスクを理解しておきましょう。LINEの利用規約を違反していると判断された場合は、アカウントが停止されてしまいます。アカウントが停止されると、情報発信が止まるだけでなく顧客情報をすべて失うことになります。
特に運営しているサイトが「出会い系」や「アダルト系」である場合は、利用規約に違反する可能性が高いため注意しましょう。数個のアカウントを作成しておくことや、あくまでLINEは通知として活用し、詳細は別サイトで読ませるなどの対策を行ってください。
LINEとメルマガを使い分ける2つのポイント
LINEとメルマガにはそれぞれに適したケースがあります。そのため、併用することでより良い情報発信の環境を整えられます。そこでここでは、LINEとメルマガを使い分けるポイントについて解説していきますので、最適な方法で活用できるようにしていきましょう。
1. 情報量
ユーザーに届けたい情報が多い場合は、メルマガを活用しましょう。LINEと異なりメルマガには文字数制限がありません。そのため多くの情報を詰め込めるほか、HTMLメールを活用すれば「文章の装飾」から「画像の挿入」「リンクの設置」まで行えます。
LINEは少ない情報を発信する場合のほか、到達率や利用率の高さを考慮して即時ユーザーへ告知を行いたいケースで利用してください。商品の概要やショップの強みといった情報をしっかりと伝えたい場合は、メルマガを活用していきましょう。
2. 情報の鮮度
ニュース系やトレンドを意識した情報を配信したい場合は、LINEを利用しましょう。LINEの公式によると「受信したメッセージをその日中に読む」と回答した割合は、8割を超えています。
情報の鮮度を落とすことなく顧客へ届けられることと、到達率や読了率を優先したい場合はLINEを選択してください。またLINEであれば、チャット形式でのやりとりが可能です。顧客とのタイムレスなコミュニケーションができるため、情報を素早く伝えられます。
LINEやメルマガと組み合わせて、顧客に直接アプローチするマーケティング手法を実施するとより効果的です。顧客に直接アプローチするマーケティング手法については関連記事の「ダイレクトマーケティングとは企業がユーザーに直接アプローチする施策!ECに活用する手法を解説」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
LINE公式アカウントでメルマガと同じように配信する方法
ここでは、LINE公式アカウントを活用してメルマガと同様に情報を発信する方法を解説します。通常のメッセージ配信のほか、ステップ配信を活用すれば顧客全員へ同様の順序で情報を発信できます。LINEでの配信方法にお悩みの方も、ぜひ参考にしてください。
1. メッセージ配信
「メッセージ配信」はLINEにおける基本的な発信方法です。伝えたい情報がある場合は、その都度文章を作成してユーザーへ配信します。メッセージを作成する際には、以下の機能も活用して優れた視認性を確保しましょう。
- 通常のメッセージ
- 画像
- スタンプ
- クーポン
- リッチメッセージ(リンクの付いた画像)
- カードタイプ(画像・説明・リンクがセット)
なお、メッセージ配信は「一斉送信」と「特定のユーザーのみに配信」を選択可能です。配信日時に関しても「すぐに配信」と「予約配信」から選べます。ただし、新たな情報が出る度に毎度設定する必要がありますので、担当部署の設置や担当者の選任などが必要です。
2. ステップ配信
LINEでは「ステップ配信」と呼ばれる配信方法を利用できます。「ステップ配信」とは、事前に設定したメッセージを登録日から順番通りに配信する機能です。
登録から「◯日目に商品情報」「◯日目にクーポン」「◯日目にアンケート」というように順を追って配信できるため、顧客によって情報の差を生まない点がメリットです。ステップ配信を活用すれば、自社への関心度が高い顧客の購買意欲を効率的に向上させられます。
またステップ配信は、事前に仕組み化していればその都度設定する必要がないため、負担を軽減できる点もメリットです。
LINEとメルマガの最適化を実現するならFORCE-R
LINEとメルマガは、それぞれメリット・デメリットを持ち合わせています。そのため「業種」や「事業の規模」「目的」に合わせて適切に使い分けることで、最適な集客方法を実現でき売上のアップが可能です。
FORCE-Rでは実績のある専門コンサルタントが、クライアントの事業内容や要望に合わせて的確な戦略を設計いたします。集客率の改善や売上の引き上げを専属でサポートいたしますので、情報発信に関してお悩みの企業さまは以下のリンクから、お気軽にお問い合わせください。
まとめ|LINEとメルマガは適材適所で使い分けよう
現在メルマガを実施している場合は、LINEでの配信に切り替えることで「開封率」や「クリック率」の向上が見込めます。またユーザーからの問い合わせに対してタイムレスに応答できるため、リアルな声を吸い上げられるとともに顧客体験の向上が可能です。
しかし、提供できる情報の量やアドレスによる個別の管理など、メルマガにしかないメリットが多数あることも事実です。LINEとメルマガにはそれぞれに強みがあるため、目的に応じて適切に使い分けていきましょう。