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ダイナミックリターゲティング広告とは?利用できる媒体や仕組みを解説

  • ダイナミックリターゲティング広告ってなに?
  • ダイナミックリターゲティング広告のメリット、デメリットを知りたい。
  • ダイナミックリターゲティング広告が向いている業界、商品は?

上記のようにお悩みではないでしょうか。

ダイナミックリターゲティング広告は費用対効果が高いWeb広告手法であり、ECサイトや求人募集の広告では特に重宝されます。しかし具体的な仕組みやリターゲティング広告との違いがわからなければ、実施すべきかの判断はできません。

本記事では、ダイナミックリターゲティングの基礎知識や配信可能な媒体について解説します。「Web広告経由の売上を伸ばしたい」「リターゲティングをもっと活用したい」と考えている方は、ぜひ参考にしてください。

ダイナミックリターゲティング広告とは

ダイナミックリターゲティング広告とは、ある商品やサービスを閲覧・購入したユーザーに対して、同じもしくは関連する商品やサービスの広告を動的に(≒自動で)生成・表示する広告手法のことです

引用:Yahoo! JAPAN

動的に(ダイナミックに)広告を生成・表示すること、リターゲティング広告の一種であることから、「ダイナミックリターゲティング広告」と呼ばれます。ただし「ダイナミックリターゲティング広告」という言葉に明確な定義はなく、「ダイナミック広告」「データフィード広告」といった用語との違いは曖昧です。

一般的なリターゲティング広告との違い

一般的なリターゲティング広告とダイナミックリターゲティング広告の大きな違いは「複数の商品やサービスの広告配信をしやすいか」「広告クリエイティブを自動で生成してくれるか」の2点です

一般的なリターゲティング広告の特徴・ユーザーが閲覧した商品ページへの再訪問を促す広告に効果的
・広告クリエイティブを手動で作成・入稿する
ダイナミックリターゲティング広告の特徴・ユーザーが閲覧した商品とは異なる商品の広告も配信しやすい
・広告クリエイティブが自動で生成される

それぞれの配信の様子を、図で示します。

・一般的なリターゲティング広告の配信

・ダイナミックリターゲティング広告の配信

ダイナミックリターゲティング広告の仕組み

ダイナミックリターゲティングの仕組みを簡単に示すと、下記のようになります。

  1. ページに埋め込んだタグによって、ユーザーの閲覧情報が読み取られる
  2. ユーザーの閲覧情報がサーバーに送信される
  3. 閲覧情報をもとに、自動で広告クリエイティブが生成される
  4. 生成された広告クリエイティブが、媒体の広告枠に送信&表示される

引用:LINE

ダイナミックリターゲティング広告では、最適な広告クリエイティブを自動生成するための機械学習が重要です。したがって単純に閲覧の有無で判断する一般的なリターゲティング広告と比較して、サーバーと送受信する情報も多くなります。具体的には商品のカテゴリーや値段、色、名前などです。

広告の素材となる商品画像や商品データを詳細に登録しておくことで、タグから送信された情報を有効活用して効果的な広告クリエイティブを生成できるようになります。

ダイナミックリターゲティング広告の3つのメリット

ダイナミックリターゲティング広告のメリットは次の3つです。

  • 費用対効果が高い
  • クリエイティブ作成の手間が減る
  • 複数の商品を同時に表示できる

費用対効果が高い

ダイナミックリターゲティング広告は費用対効果の高い手法です。

ユーザーの興味関心にもとづいて広告を自動で生成・配信できるため、購買意欲の高いターゲットを狙い打ちできます。機械学習によって広告クリエイティブが洗練されていき、CTR・CVRが高くなりやすい点もポイントです

また通常のディスプレイ広告や一般的なリターゲティング広告のように、同じクリエイティブが表示され続けてユーザーに飽きられる・悪印象を抱かれるといったことがありません。長期的に運用してもクリエイティブが摩耗せず、高い費用対効果を保てます。

クリエイティブ作成の手間が減る

ダイナミックリターゲティング広告では、常に新しいクリエイティブを作って入稿し続けるといった作業が必要ありません。クリエイティブ作成が不要になったことで空いた時間を、市場リサーチやアカウント分析、新規運用開始といったほかの作業に活用できます

ただし運用開始時には、細かいタグの設定やデータフィードの入稿といった複雑で手間のかかる作業もあります。あくまでメンテナンスが簡略化されるという認識が適切でしょう。

複数の商品を同時に表示できる

ダイナミックリターゲティング広告を使えば複数商品の広告を同時に配信できます。たとえば商品Aと商品Bの販売ページを訪問したユーザーに、関連カテゴリーの商品Cと商品Dの広告を表示する、といったケースです。

通常のディスプレイ広告やリターゲティング広告では、1つの広告URLに対して複数のクリエイティブを入稿します。したがって複数の商品を同時に表示させることはできません。

一方ダイナミックリターゲティング広告では、複数入稿してある広告URL・画像・テキストを組み合わせて最適な広告クリエイティブを生成します。「比較検討したい」と感じているユーザーに複数商品の広告を同時に表示することも可能であり、最適な角度でアプローチできるのです

ダイナミックリターゲティング広告のデメリット

ダイナミックリターゲティング広告のデメリットは、タグやデータフィードの準備・管理に手間がかかることです

タグやデータフィードが最新の状態に保たれていないと、機械学習が効率的に進みません。たとえば下記のような状況が想定されます。

  • サイトでは商品Aが「家電」カテゴリーに登録されている
  • データフィードでは商品Aが「アパレル」カテゴリーに登録されている
  • 商品Aのページを訪問したユーザーが、家電とアパレルのどちらに興味を抱いているのかわからない
  • 機械学習が進まず、費用対効果が改善しない

タグの発火率やデータフィードの更新状態を定期的に確認し、機械学習が効率的に進む状態を保ちましょう。一例として「Criteo」という広告媒体では、「タグ/イベント」の「一致率スコア」でタグとフィードの健康状態を確認できます。

ダイナミックリターゲティング広告と相性のよい業界・商品

ダイナミックリターゲティング広告と相性がいいのは、さまざまなニーズを持つユーザーに対して、豊富な商品数でアプローチする業界です。具体例としてECや旅行、求人、不動産といった業界が挙げられるでしょう。

上記のような業界は商品データやコンバージョンデータ(もしくは訪問履歴)が膨大な数になるため、手動でのリターゲティング広告の管理・運用に適していません。複数商品の広告を同時に表示してユーザーが比較検討する機会を作られるという意味でも、ダイナミックリターゲティング広告での運用がおすすめです。

逆にEC事業を立ち上げたばかりでまだ商品数が少なかったり、1つの主力サービスの広告を集中的に配信したいと考えていたりといった場合には、一般的な(静的)リターゲティング広告が適しています。

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ダイナミックリターゲティング広告を配信できる主な媒体

ダイナミックリターゲティング広告を配信できる主な媒体は次の5つです。

  1. Criteo ダイナミックリターゲティング
  2. Google広告 動的リマーケティング
  3. Yahoo!広告 動的ディスプレイ広告
  4. LINE Dynamic Ads
  5. Meta Advantage+ カタログ広告(旧Facebook ダイナミック広告)

Criteo ダイナミックリターゲティング

引用:Criteo

Criteoは、EC業界を中心に活用されているダイナミックリターゲティング広告の代名詞的な媒体です。

Yahoo!やFacebookといったさまざまな媒体と提携しており、Criteoを利用すれば日本のインターネットユーザーの9割以上にリーチできるとされています。豊富なリーチ数から蓄積されたデータも膨大で、効率的に機械学習を進め費用対効果を改善することが可能です。

Google広告 動的リマーケティング

引用:Google広告

Google広告の動的リマーケティングは、世界最大の広告ネットワークGDN(Google Display Network)に配信できるダイナミックリターゲティング広告です。

最低出稿金額が設定されていない点も特徴で、小規模な企業でも気軽に出稿・配信できます。Criteoと併用する利用方法も一般的です。

またGoogleには、検索結果画面に表示される「Googleショッピング広告」というダイナミック広告も存在します。

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Yahoo!広告 動的ディスプレイ広告

引用:Yahoo!広告

Yahoo!広告も「動的ディスプレイ広告」という名称でダイナミックリターゲティング広告を提供しています。

YDA(Yahoo!ディスプレイ広告 運用型)の広告枠にリーチ可能です。導入前の試験提供では、YDN(現YDA)のリターゲティング広告と比較して下記のようにパフォーマンスが改善されたデータがあります。

パソコンスマートフォン
CTR(クリック率)の変化5倍2倍
CVR(コンバージョン率)の変化4倍2倍

参考:Yahoo! JAPAN

LINE Dynamic Ads

引用:Line for Business

LINE Dynamic AdsはコミュニケーションアプリのLINEに配信できるダイナミックリターゲティング広告です。

月間9300万人以上のユーザー(参考:LINEキャンパス)と、詳細な属性データにもとづいた正確なターゲティングが特徴で、効率よく大きな予算を消化できます。

Meta Advantage+ カタログ広告(旧Facebook ダイナミック広告)

引用:Meta

Meta Advantage+ カタログ広告はFacebookやInstagramに配信できるダイナミックリターゲティング広告です。

実名で利用されることが多いというFacebookの特徴を活かして、年齢や性別といった正確なデータをもとに効率よく機械学習を進められます。ECや旅行に限らず、幅広いジャンルの広告を高い費用対効果で運用可能です。

ダイナミックリターゲティング広告のまとめ

本記事では、ダイナミックリターゲティング広告の基礎知識を解説しました。あらためてまとめます。

  • クリエイティブを動的に生成することからダイナミックリターゲティング広告と呼ばれる
  • 機械学習によって費用対効果を改善する
  • 複数の商品を同時に配信でき、EC・求人・旅行などの業界に適している
  • タグやデータフィードの管理は不可欠だが、クリエイティブは作らなくていい

ダイナミックリターゲティング広告は高い費用対効果を期待できるWeb広告手法です。通常のディスプレイ広告や一般的な(静的な)リターゲティング広告のみを実施している方は、ぜひダイナミックリターゲティング広告の運用を検討してみましょう。

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取締役COO:高尾 徹

EC事業会社2社でマーケティング責任者として従事した後、フリーランスでのWebコンサルティング経験を経てFORCE-Rへ入社。現在はCOOとしてWebコンサルティング事業を統括。

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