「ユーザーのニーズに合わせたECサイトを作りたい」
「ただフルスクラッチでは費用も時間もかかりすぎる」
「ECパッケージにはどのような機能があるのか?」
上記のようなお悩みはありませんか?ECサイトの構築には、システムを利用するのが一般的です。その中でも、カスタマイズの幅が広いシステムを利用したい企業には「ECパッケージ」がおすすめです。
パッケージを利用したECの構築方法は、初期費用や月額料金が決して安くありません。しかし、開発会社から手厚いサポートを受けられるほか、自社の意向を反映させたサイトを構築しやすいことが特徴です。
本記事では、ECパッケージを利用するメリット・デメリットや、ほかの構築方法との費用も比較していますので、ぜひ最後までお読みください。
自社ECサイトの運営で必須な7つのチェックリスト
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Contents
ECパッケージとはECサイトに必要な機能が揃ったシステム
ECパッケージとは、ECサイトの構築方法の1つです。あらかじめECサイトの運営に必要な機能が含まれているため、自社で一からプログラミングする必要がありません。
在庫管理や売上の管理機能が揃っているため、ECサイトの立ち上げをスピーディに行えます。さらに、APSなどの構築方法と比べてカスタマイズの自由度が高いことも、ECパッケージの特徴です。そのため、自社でエンジニアを抱えておらず、初期費用などが大きな負担にならない規模の企業で採用されることが多いです。
なお、ECサイトのカート機能については関連記事の「カート機能とは?ECカートシステムを選ぶ際のポイントや有料版と無料版の機能の違いも解説」にて詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
ECパッケージを利用するメリット3選
ECパッケージを導入する前に「どのようなメリットを得られるのか?」をきちんと理解しておくことをおすすめします。ほかの構築方法と比べる際の基準になるので、自社の状況や目的にマッチしているかを確認してください。
1. ECサイトを短期間で作れる
ECパッケージを利用すれば、短期間でサイトを立ち上げられます。ECパッケージには、運営に必要な機能がセットになっているため、設計の手間がかかりません。
ショッピングカート機能や在庫管理機能などをゼロから設計しようとすれば、手間はもちろん費用がかかってきます。それらの機能がすでに搭載されている点が、ECパッケージの特徴です。
ゼロからECサイトを構築していく「フルスクラッチ」では、運営できる状態にするまで工程数が多く、多額の費用を要します。一方でECパッケージであれば、スムーズにECサイトを立ち上げられます。
2. カスタマイズ性が高い
ECパッケージは、カスタマイズしやすい点がメリットとしてあげられます。もともと必要な機能が揃っていますが、カスタマイズすることが前提で作られており、自由度や拡張性が高い点が特徴です。
自社の運営方針や、企業イメージを反映させたサイトを構築できるため、他社との差別化を図りやすいでしょう。一方でASPやモール型を採用した場合は、カスタマイズできる範囲が限られてしまいます。
また、ECパッケージを利用すると開発元よりサポートを受けられます。そのため、社内でプログラミングに強い人材がいなくても安心してサイト構築が可能です。
3. セキュリティ面に強みがある
ECパッケージは、セキュリティ面において安心して利用できます。なぜなら、開発元からソースコードが公開されていないからです。ソースコードを公開している「オープンソース」などでは、ハッカーなどのターゲットにされる可能性が高くなります。
ECサイトでは、多くの個人情報を取り扱うためウイルス感染やハッキングの被害にあうと、顧客情報が流出してしまいます。個人情報の流出は企業の社会的な信頼を失墜させるので、セキュリティの強固なECサイトを構築しなければなりません。セキュリティ面に強みがある面からも、ECパッケージはおすすめです。
ECパッケージを利用するデメリット
ECパッケージの導入にはメリットが多いですが、事前に把握しておくべき注意点もあります。この章でECパッケージを導入した際のメリットとデメリットを合わせて把握し「自社で導入するべきか」判断していきましょう。
1. 費用が高額
ECパッケージを導入するには、高額な費用がかかります。特に初期費用が高額になることが多く、開発元により多少異なりますが、百万円以上は必要です。
さらに月額費用やカスタマイズ費用が加わるので、ある程度大きな予算を組む必要があります。一方でカスタマイズ性は劣りますが、モール型やASPを利用すれば、もっと安価にECサイトを構築できます。
しかし、ECパッケージを利用することで、カスタマイズ性やセキュリティ面で多くのメリットを受けられます。目指すサイトの方向性や予算状況をもとに、自社にあった構築方法を選定しましょう。
2. 自動でアップデートされない
ECパッケージは、自社サーバーにダウンロードして利用するため、開発元により自動でアップデートされません。しかし、サイバー攻撃やハッキングの被害は年々増えており、古いシステムのままではセキュリティ面のリスクが高まります。
ECパッケージは、自動でアップデートされないため手動で更新を行うことになります。しかし、システムをアップデートしてしまうと、これまでにカスタマイズした部分が正常に動かなくなる可能性があります。
そのため、3〜5年程度でECシステムをリニューアルするケースが多いです。リニューアルのたびに費用と労力がかかってしまう点は、導入前に理解しておきましょう。
ECパッケージを選ぶ際に比較すべきポイント3選
ECパッケージは、各システム開発会社よりさまざまな製品が出ています。そのため「どの製品を選択すればいいか?」迷ってしまう企業は多いです。導入後に「想定していた機能が使えなかった」などと思っても、乗り換えることは容易ではありません。
そのため、ECパッケージを比較するポイントを確認しておくことは重要です。ここでは、ECパッケージを比較する際に重視すべきポイントを3つ解説しますので、ぜひ参考にしてください。
1. 費用
ECパッケージの導入には、システム自体の金額以上の費用がかかることがあります。そのため、想定されるすべての費用項目をチェックしておきましょう。導入前に確認するべき費用は、以下の4つです。
- 立ち上げ費用
- リニューアル費用
- カスタマイズ費用
- 月額料金
立ち上げ費は、ECパッケージを開発元から購入するための費用です。オープンソースであれば、立ち上げ費はかかりません。ECパッケージを利用する場合は、数年に1度のペースでリニューアルしなければならないため、その際の費用も予算に組み込んでおきましょう。
ECパッケージをカスタマイズする際には、当然ですが費用がかかります。追加したい機能の選定や、カスタマイズにかかる費用を確認しておくのがおすすめです。
また、ECパッケージの利用には、数十万円の月額料金が発生します。継続してかかる費用なので、必ずチェックしておきましょう。
2. 必要な機能が備わっているか
ECパッケージには、ECサイトの運営に必要な基本的な機能が含まれています。しかし、自社サイトで展開したい機能が入っていなければ、ほかのツールを併用しなければなりません。ほかのツールを入れると、費用も別途かかりデータも別管理となります。
管理が複雑になってしまうので、できれば避けたほうが良いです。そのため「運営に必要な機能が含まれているか」「自社サイトでやりたいことが実現可能か」を、きちんと確認しておくことが重要です。
3. 導入実績
ECパッケージには、開発会社がこれまでに培ったノウハウが詰め込まれています。また、トラブルが発生した際も、開発会社のサポートを受けることが可能です。
そのため、ECパッケージの開発会社が「これまでにどのようなサイトを構築してきたか?」を確認することは非常に重要です。同業他社や自社のイメージに近いサイトを構築した実績があれば、安心して依頼できます。
反対に導入実績が乏しかったり、自社の希望とは異なるサイトを構築した経験しかなければ、ほかの開発会社も検討するのがおすすめです。導入実績は各開発会社のホームページを閲覧するか、直接問い合わせて確認しましょう。
ECパッケージと他の構築方法との費用比較
ECサイトを立ち上げるには、いずれかのプラットフォームを利用します。ECパッケージとそのほかの方法でかかる費用は、以下のとおりです。
構築方法 | 初期費用 | 月額料金 |
---|---|---|
ECモール | 無料〜数十万円 | 無料〜数万円 |
ASP | 無料〜数十万円程度 | 無料〜数万円 |
オープンソース | 数十万円〜 | 数万〜数十万円 |
パッケージ | 数百万円〜 | 数万〜数十万円 |
フルスクラッチ | 数千万円〜 | 数十万円〜 |
パッケージを利用する構築方法の価格帯は「オープンソース」と「フルスクラッチ」の間に位置します。パッケージを利用するには、高額なコストを捻出する必要があります。しかし「構築まで短期間で行える」点や「カスタマイズ性能」を考慮すると、コストパフォーマンスは悪くありません。
一方でECモールやASPを利用すれば、初期費用や月額料金を抑えることが可能です。オープンソースは、無料で公開されているソースコードを利用する方法です。必要な費用としては「ドメイン取得費用」や「サーバー費用」となり、最低でも十万円ほどはかかります。
フルスクラッチは、ECサイトをゼロから構築する方法です。システムの構築からカスタマイズまですべて自社で行うため、社内に開発部門を設置するか、外部のITベンダーへ依頼しなければなりません。
ECサイトの立ち上げ方法については関連記事の「ECサイトを立ち上げる手順を7つのステップで解説!構築方法5選と注意点を4つ紹介」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
ECパッケージよりもECサイトを低コストで立ち上げる2つの方法
ECパッケージは、ECサイトに必要な機能が揃っている上にカスタマイズ性も高い、使い勝手のいい構築方法です。しかし、初期費用や月額料金などで多くのコストがかかります。
そのため、低コストでECサイトを立ち上げたい場合は、パッケージ以外の構築方法を検討するのもおすすめです。
1. モール型EC
モール型ECを利用すれば、パッケージを活用するよりはるかに安くECサイトを立ち上げられます。モール型ECとは、ネットショップのモール(楽天市場やAmazonなど)内に自社ECサイトを出店する仕組みです。
有名モールへ出店すれば十分な露出が見込めるため、初めてのECサイトでまったく知名度がない状況でも集客が期待できます。また、出店方法がある程度決まっているため、ECサイトの構築が初めての方でも安心です。
ただし、それぞれのモールで「決まりごと」や「運営ルール」など、独自に設定されていることが多いです。そのため、自由度はパッケージに比べると劣ります。
2. オープンソース型EC
オープンソース型は、無料で公開されているソースコードを利用してECサイトを構築する方法です。開発元からシステムを購入するパッケージとは違い、初期費用を安く抑えられます。オープンソース型で必要な初期費用は、以下のとおりです。
- サーバー費用
- ドメイン費用
- サイト内のデザイン費用(外部に委託した場合のみ)
- カスタマイズ費用(外部に委託した場合のみ)
デザインを自社で行う場合は、サーバーやドメインの費用のみでECサイトを構築可能です。しかし、専門的な技術者が社内にいない場合は、多くの工程を外部に委託しなければならず、費用が増えてしまいます。
ECサイトの構築後も戦略的な運営が必要
ECサイトを構築したあとには、戦略的にマーケティングなどの施策を行っていく必要があります。ECサイトの運営には課題が多く、実際に「集客」や「客単価」などが上がらず利益が増えないことに頭を抱える運営者は多いです。
特に立ち上げたばかりの頃は知名度がないため、集客に苦労することが多いです。SNSや広告をうまく駆使して集客できた後も「客単価」が低いままでは十分な利益が発生しません。
しかし、ECパッケージの開発会社では、運営に関するサポートはできません。そこでFORCE-Rでは、専属のコンサルタントをつけてお客さまをサポートいたします。「サイト構築から事業をスムーズに軌道に乗せたい」とお考えの企業は、お気軽にFORCE-Rへご相談ください。
まとめ|ECサイトを構築する際は専門家への相談がおすすめ
ECパッケージは、ECサイトの運営に必要な機能が揃えられたシステムです。初期費用やリニューアル時などのコストが高くなりますが、スムーズにサイトを構築できる上にカスタマイズも容易です。
一方でECサイトの運営には、構築後の集客や客単価の向上など、多くの課題を解決する必要があります。FORCE-Rのコンサルティングでは、クライアント様の予算に応じて施策方法を提案させていただきます。また、これまでの実績で蓄えたノウハウやデータをすべてクライアント様へ提供し、最終的な内製化も目指せるサービスです。
ECサイトの運営に関して課題に直面している方はもちろん、施策や運営方針にお悩みの企業は、ぜひFORCE-Rへご相談ください。
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