「ECサイトにカート機能を導入したいけど、方法が分からない…」
「カートシステムの有料版と無料版の違いは?」
「ECサイト運営を効率化するシステムを選びたい」
自社ECサイトを立ち上げるにあたって、上記のようにお悩みの方がいるのではないでしょうか。ECサイトで商品やサービスを販売するには、ECカートシステムを導入する必要があります。ECカートにはさまざまな種類があるため、自社に合ったシステムを選ぶことが重要です。
本記事では、ECカートシステムの機能や導入方法、選ぶ際のポイントについて解説します。ECカートシステムの選び方が分からずに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
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Contents
カート機能とは?ECカートシステムについても解説
自社に最適なECカートシステムを選ぶために、まずはカート機能の基本について理解しておくことが大切です。ここでは、カート機能とECカートシステムについて解説します。
1. ECサイトのカート機能とは
カート機能とはユーザーがECサイトで購入する前に、一時的に商品を保存できる機能です。カート機能があることで、ユーザーはカート内にある商品の確認や数量の調整が可能になります。
また複数の商品をカートに保存しておき、ユーザーの好きなタイミングでまとめて購入できるため、手続きがスムーズになることで売上アップにつながります。
例えばAmazonの場合、気に入った商品を見つけたら「カートに追加」ボタンを押すことで保存が可能です。またカートを開けば数量の調整や決済ができるので、スムーズに買い物ができます。
カート機能で重要な役割を果たしているトランザクションについては関連記事の「ECにおけるトランザクションとは「決済完了」の意味|活用事例と4つの特性を解説」にて詳しく解説していますので、ぜひ確認してください。
2. ECカートシステムとは
ECカートシステムとは、ECサイトに訪問したユーザーが商品を選んでショッピングカートに入れ、決済するという一連の注文処理を行ってくれるソフトウェアです。
ECカートには商品販売に必要な機能が備わっており、ECサイトを運営している企業の多くが導入しています。ECカートがあることでユーザーも企業も快適にECサイトを利用できます。
ECカートシステムの主な機能
ECカートシステムの主な役割は「ECサイト上で選んだ商品の一時保存」と「決済」ですが、他にも以下のようにユーザーと企業の利便性につながる機能が備わっています。
カート機能 | ユーザーがECサイトに訪れた際に、気になった商品を一時的に保存する機能 |
決済機能 | クレジットカートや電子マネー、コンビニ払いなどの決済方法をECサイトに実装する機能 |
商品管理機能 | ECサイトで販売する商品情報を一括で管理する機能 |
注文管理機能 | ユーザーの注文情報や履歴を確認できる機能 |
売上管理機能 | ECサイトの売上を集計し、分析する機能 |
販促管理機能 | 新規顧客やリピーターの獲得に向けた割引クーポンやメルマガ、レコメンド表示などを管理する機能 |
顧客管理機能 | ユーザーが会員登録や購入時に入力した顧客情報や決済手段などのデータを管理する機能 |
ECカートシステムにはこのような機能を通して、ユーザーが快適にネットショッピングができるようにサポートする役割があります。
なお在庫管理に悩んでいる方は関連記事の「ECにおいて在庫管理を円滑に行うための3つのポイントとシステム導入の効果を紹介」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
ECサイトにカート機能を導入する5つの方法
ECサイトにカート機能を導入する方法は、主に5つあります。ここではそれぞれの特徴について説明します。1つずつ詳しく見ていきましょう。
1. 独自にECカートシステムを設計するフルスクラッチ型
既存のソフトウェアやサービスを使うのではなく、独自にECカートシステムを構築するのがフルスクラッチ型です。ECカートシステム以外の機能も含めて自由にカスタマイズできるため、自社に合ったシステム構築が可能です。また、新機能の追加やデザインの変更などにも柔軟に対応できます。
一方ですべて自社で設計できる分、専門性の高い技術やスキルを持った人材が必要です。初期費用だけで数千万円かかるケースが多く、機能が十分に備わったECカートシステムを構築する場合はさらにコストが発生します。
そのため、フルスクラッチ型は十分な予算やリソースを確保できる場合や、大規模なECサイトを運営する際に検討すると良いでしょう。
2. 必要な機能が備わっているパッケージ型
パッケージ型とは、主要な機能を備えたカートシステムを自社ECサイトに組み込むソフトを指します。既存のパッケージソフトを使用するため、フルスクラッチ型よりもシステム構築の手間やコストを削減できます。また基本的な機能に加えて、必要に応じて自社仕様にカスタマイズできる点がメリットです。
一方でオープンソース型など他の方法と比べると、初期費用や運用コストが高額です。また機能をカスタマイズするには専門知識が求められるため、エンジニアなどの人材が必要になります。
そのためパッケージ型は、ビジネスの規模が大きくオリジナリティのあるECカートシステムを構築したい企業におすすめです。
3. プラグインでカスタマイズするオープンソース型
無償で公開されているソースコードを利用して、ECカートシステムを構築するのがオープンソース型です。無料で利用できるため、開発コストを大幅に抑えられる点が最大のメリットです。また、機能を拡張できるプラグインが豊富にあり自由にカスタマイズできるため、オリジナリティを出しやすいというメリットもあります。
一方でソースコードの利用やカスタマイズには、プログラミングやWeb制作などの高いスキルが必要です。また無料公開されているソースコードを利用すると、ハッキングなどのセキュリティトラブルに遭うリスクがあります。トラブルが発生した場合は自社が責任を持つことになるため、セキュリティ対策やリスクマネジメントも重要です。
そのためオープンソース型はコストを抑えたい場合や、ソースコードを利用した開発に慣れている企業に向いています。
4. クラウド上のプラットフォームで利用するASP型
クラウド上のプラットフォームを使用して、ECサイトにカートシステムを導入するのがASP型です。いわゆるレンタルタイプのECカートシステムで、基本的な機能が揃っており費用は月額数万円ほどと、コストを抑えられる点がメリットです。また導入時のサポートが充実しており、保守点検なども不要なので手間を省けます。
一方で用意された機能を使うことになるため、カスタマイズ性が高くありません。利用したい機能がある場合追加料金が発生することもあるため注意が必要です。そのため、なるべくコストや手間をかけずに構築したい企業におすすめです。
ASPについては関連記事の「ASPカートとはECサイトの構築システムを提供するサービス!導入効果とおすすめを紹介」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
5. ショッピングモールに出店するECモール型
自社ECサイトにカートシステムを導入するのではなく、ECモールに出店するのも方法の1つです。ECモールとは大型のECサイトに複数の店舗が出店するタイプのプラットフォームです。カートシステムを導入する必要がなく、登録するだけで始められる手軽さがあります。
一方で出店料や販売手数料などがかかるため、利益率が下がってもECサイトの運営に手間をかけたくない企業におすすめです。
ECカートシステムの有料版と無料版の機能の違い
ECカートシステムには有料版と無料版があります。ここでは、それぞれの機能の違いについて説明します。
1. 有料版
有料版のECカートシステムは備わっている機能が豊富です。例えば分析機能や販促機能、決済機能などが充実しておりカスタマイズ性も高いので、オリジナリティのあるECカートシステムを構築できます。また、導入後のサポートも手厚いため安心して運用できる点もメリットです。
ただし機能やサポートが充実している分コストがかかるため、十分な予算が確保できる企業や長期的な運用を考えて独自性を出したい場合に検討すると良いでしょう。
2. 無料版
無料版のECカートシステムはコストをかけずに構築できるため、固定費の削減につながります。一方で有料カートと比べると、無料版は使用可能な機能やカスタマイズできる内容に制限があります。例えば分析機能が簡易的で、決済手段が自由に選べないシステムが多いです。
そのため運営コストを抑えたい場合や、ビジネス規模が小さいうちは無料のECカートシステムを利用すると良いでしょう。ただし将来的にEC事業を拡大していくのであれば、機能性やカスタマイズ性が高い有料版を使うことをおすすめします。
ECカートシステムを選ぶ際の6つのポイント
ECカートシステムを選ぶ際は、自社の状況やニーズに合っているかを考えることが重要です。ここでは、特に重要なポイントについて解説しますのでしっかりチェックしましょう。
1. ビジネスモデルが「BtoB」か「BtoC」か
自社のビジネスモデルが「BtoB」か「BtoC」かによって、ECカートシステムに必要な機能が異なります。例えばBtoBの場合、企業間取引ならではの取引先ごとの掛率や決済方法の管理機能が求められます。
一方BtoCの場合は「カテゴリー検索」や「商品のお気に入り登録」のような、ユーザーの利便性を高める機能が必要です。このように自社ECサイトのユーザーが法人か個人かを踏まえて、カートシステムを選ぶようにしましょう。
2. 事業規模に合っているか
「自社の事業規模に合っているのか」や「今後どのように展開するのか」を考えることも重要です。例えばECサイトの規模を大きくしたいのであれば、機能のカスタマイズ性が高くてオリジナリティを出せるフルスクラッチ型やパッケージ型が合っているでしょう。
小規模な運営を想定しているのであれば、基本的な機能が備わっていて比較的安価なASP型がおすすめです。このように、自社の事業規模に合わせてECカートシステムを選びましょう。
3. 決済手段
自社のECサイトに導入したい決済手段が使えるかも必ず確認しましょう。決済方法が多様化したことで、クレジットカードや銀行振込などの基本的な手段はほとんどのECカートシステムに搭載されています。しかし楽天Payなど特定の決済システムを導入したい場合は、事前に確認しておくことが必要です。
決済手段が多いほどユーザーの利便性が高くなるので、売上アップも期待できます。ユーザーが希望する決済手段がなく、購入を諦めてしまうことがないようにするためにも、どのような種類があるのかを確認しておきましょう。
なお、ネットショップの決済方法について詳しく知りたい方は関連記事の「ネットショップで導入したい7つの決済方法を徹底比較!選ぶ際のポイントも解説」にて解説していますので、併せて参考にしてください。
4. ベンダーの信頼性
ECカートシステムを導入する際は、信頼できるベンダーであるかも確認しておきましょう。カートシステムの提供元の運営が安定していないと、急にサービスが終了してしまう恐れがあります。
実際に有名なECカートシステムがサービスの提供を終了した事例があり、このような状況に陥った場合は別のシステムに移行しなければなりません。安心してECカートシステムを利用できるように、ベンダーについて事前に調べておくことが重要です。
5. 料金設定
費用も検討しておくべき項目です。安いと魅力的に感じてしまいますが、その分使用できる機能が少なく、カスタマイズに追加料金がかかってしまうケースが多いです。
そのため、まずは「決済手段に電子マネーは必ず実装したい」のように必要な要件を洗い出しましょう。そして検討しているシステムが要件を満たしているかを確認し、サポートやセキュリティ面なども含めてコストに見合っているか確認することが大切です。
6. オプション機能の自由度の高さ
自社ECサイトの状況やニーズに応じて、オプション機能を自由にカスタマイズできるかどうかも重要な項目です。例えば、化粧品やサプリメントなど定期購入のニーズがある商品を販売するために「定期購入ボタン」を実装した方が良いと考えたとします。
しかしカスタマイズに制限があると、機能を追加できずに利便性が低くなり、結果としてユーザーの離脱につながる恐れがあります。そのため、自社の販売方法に合わせて機能をカスタマイズできるかを事前に確認しておきましょう。
ECカートシステム選びにお悩みの方はFORCE-R
「自社に合ったECカートを選べるか不安…」とお悩みの方は、FORCE-Rへご相談ください。ECカートにはさまざまな種類があるため、予算やECサイトの規模などに応じて最適なシステムを選ぶことが重要です。
FORCE-Rでは、お客様に合ったECカートシステムの選定はもちろん、ECサイトの立ち上げや運営の支援をいたします。また弊社ではお客様の内製化を支援しており、コンサルティング中はノウハウをすべて提供しているため、サポート終了後も安心して自走できます。
まとめ|自社に最適なECカートシステムを選ぶことで売上アップにつながる
ECカートシステムとは「ユーザーが商品をショッピングカートに入れて決済する」という一連の注文処理を行ってくれるソフトウェアです。ECカートによって利用できる機能やカスタマイズの自由度、サポート体制が異なるため、自社のニーズや予算に合わせてシステムを選択しましょう。
FORCE-Rでは、最適なECカートシステムの提案からECサイトの立ち上げ、運営まで幅広くサポートできます。まずはお気軽にお問い合わせください。