「知識やスキルがないのでECサイトを立ち上げられるか不安」
「ASPカートは種類が多くてどれを選べば良いかわからない」
「自社のEC事業と相性の良いASPカートを選ぶアドバイスがほしい」
ECサイトの立ち上げやASPカート選びに関して、上記のような悩みを抱えていませんか。ASPカートを活用することで、知識やスキルがなくても自社に合わせたECサイトを作成できます。
本記事ではASPカートの概要や導入効果、選ぶ際のポイントを解説します。またおすすめのASPカートを紹介しているので、サービス選びに困っている方はぜひ参考にしてください。
自社ECサイトの運営で必須な7つのチェックリスト
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Contents
ASPカートとは?ECパッケージとの違いを交えながら解説
ASPカートは、ECサイトの構築システムを提供するサービスです。インターネット上で公開されているECプラットフォームを、低価格でレンタルして利用できます。一般的なASPカートには、以下の機能が基本的に備わっています。
- ページ作成
- 商品情報や在庫の管理
- 顧客情報の管理
- 売上管理
- HPやSNSとの連携
- クーポンの発行
- 決済
ECパッケージもASPカートと同様に、ECサイトに必要な基本的な機能が備わったシステムです。顧客が共同利用するプラットフォーム型のASPカートと違い、ECパッケージはカスタマイズ性が高く、自社に合わせた独自サイトを作成できます。また予約販売機能や認証システム連携、会計システム連携といった拡張機能を活用可能です。
ただ、月々数千円で利用できるASPカートよりも費用が高く、初期費用だけで数百万円かかるECパッケージもあります。また選択したECパッケージによっては、機能の追加にプラスで費用が必要です。
ECパッケージについては関連記事の「ECパッケージとはECサイトに必要な機能が揃ったシステム!選定時の比較ポイント3点も紹介」にて詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
ASPカートを導入する3つの効果
ASPカートの導入にあたって、本当にメリットがあるか不安に感じている方は多いです。ここでは、ASPカートの導入によって得られる効果を解説します。
1. 初期費用を抑えられる
ASPカートは初期費用が非常に安く、初めてEC事業をスタートさせる際に適しています。ECパッケージとゼロから自社でECサイトを構築するフルスクラッチとを比較したのが、以下の表です。
初期費用 | 月額費用 | |
ASPカート | 無料〜数十万円程度 | 無料〜数万円 |
ECパッケージ | 数百万円〜 | 数万〜数十万円 |
フルスクラッチ | 数千万円〜 | 数十万円〜 |
選択するサービスやプランによっては、ASPカートを利用すれば初期費用0円でも始められます。またASPカートは月額数千円程度が一般的ですが、売上に応じて手数料として徴収されるプランを選択することで、販売個数が少なかった場合に費用が抑えられます。そのため、ASPカートはほかのECサイト構築方法に比べて初期費用と月額費用を大幅に削減可能です。
2. 誰でもすぐにECサイトを立ち上げられる
ECカートにはページ作成や決済、在庫管理の基本的な機能が備わっています。そのため、ASPカートを導入することで、誰でも簡単にECサイトの立ち上げが可能です。またデザインのテンプレートが用意されており、スキルがなくてもおしゃれなページを作れます。
豊富なテンプレートから商品に合ったものを選択し、商品やサービスの魅力が伝えられるサイトを作りましょう。さらに外部システムを利用することで、さまざまな機能が追加可能です。
- 発送代行
- SNS連携
- 実店舗との連携
外部機能の追加によって、ECサイトはより使い勝手が良くなります。このようにページ作成から発送まで対応できるため、ASPカートならWebに関する知識やスキルがなくても簡単にECサイトを始められます。
3. 保守管理の手間と時間を削減できる
ASPカートは保守管理がサービスに組み込まれているため、システムのアップデートやサーバーのメンテナンスにかかる手間と時間を削減できます。また自動でアップデートが行われており、常に新しい環境で最新の機能が搭載されたECサイトを運営可能です。
また、サーバー障害などのトラブルが発生した場合でもASPカートの運営が対応してくれます。削減できた時間を有効に活用して、ECサイト運営やそのほかの仕事に集中しましょう。
なおASPカートの活用で実現できるセキュリティ対策については関連記事の「ECサイトに導入すべき5つのセキュリティ対策!事故が発生する要因も解説」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
ASPカートを導入する際の注意点
ASPカートは、フルスクラッチやパッケージと比較するとカスタマイズの自由度が高くありません。運営中に使いたくなった機能が搭載されておらず、外部機能でも拡張できない場合は、別のASPカートやECパッケージへの乗り換えが必要です。
また、外部システムと連携しにくいサービスもあります。システム変更の手間がかからないように、前もって「利用するASPカートでできること」をチェックしておきましょう。
ASPカートを選ぶ際にチェックするべき5つのポイント
ASPカートにはさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なります。そのため、自社と相性の悪いASPカートを利用していると、離脱率が高くなって売上が減少してしまう点に注意が必要です。ここでは、ASPカート選びでの失敗を防ぐために、チェックすべきポイントを解説します。
1. 決済方法の種類は豊富か
利用するASPカートが、どの決済方法に対応しているかを必ずチェックしましょう。選択可能な決済方法が多ければ、ユーザーが支払いできないことによる離脱のリスクを抑えられるからです。
さまざまな決済方法が利用できることで、商品をカートに入れた後に購入をやめてしまう「カゴ落ち」を防ぎ売上を確保できます。カゴ落ちについては「カゴ落ちとはカートに入れた商品を購入せず離脱されること!サイトを離れる理由と対策を紹介」にて詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。またECサイトで利用可能な決済方法には、以下の種類があります。
- クレジットカード
- コンビニ支払い
- スマホ決済
- 後払い決済
- キャリア決済
ASPカートによって対応している決済方法に違いがあるので、事前に確認しておきましょう。
それぞれの決済方法の特徴は関連記事の「ネットショップで導入したい7つの決済方法を徹底比較!選ぶ際のポイントも解説」にまとめているので、ぜひ確認してみてください。
2. 登録可能な商品数は十分か
ASPカートによっては登録可能な商品数に上限が設定されており、種類が多いと売りたい商品を販売できない可能性があります。そのため、商品をすべて登録できるかどうかの確認が必要です。
また同じASPカートでも、プランによって上限数が異なるケースがあります。登録枠が不足しないように、ASPカートそれぞれの数を調べておきましょう。
3. 維持費用がどのくらいかかるか
ASPカートを導入すると、月額費用のほかに販売手数料や決済手数料、振込手数料がかかります。維持費用が高額になると、商品が売れていても利益を確保しづらくなります。ASPカートのプランを比較して、維持費用がどのくらいかかるのか確認しておきましょう。
また、初期費用や月額費用が無料のプランでも、販売手数料や決済手数料が高いケースがあります。これらのプランでは販売数に応じて手数料が発生するため、商品がたくさん売れる場合は、月額料金が定額のプランを選択した方がお得なケースもあります。
4. どのような外部連携機能を追加できるか
「Instagramと連携したい」「商品を代わりに発送してほしい」といったように、機能を追加したい場合は外部連携が有効です。しかし、ASPカートによっては一部のサービスに対応していないケースがあります。そのため、追加可能な外部連携機能をチェックしておきましょう。外部連携機能の種類はSNS連携や在庫管理、データ分析など非常に豊富です。
たとえばInstagramと連携すると、投稿からショップに遷移してそのまま商品を購入できるようになります。また、実店舗とASPカートの情報を一元化する機能も提供されています。そのため、店舗で1個売れるとオンラインショップの在庫も1個減り、販売可能な個数以上は売れない仕組みを作ることが可能です。
5.スマホでも見やすいデザインになっているか
スマホでも見やすい商品ページを作成できるかどうかは、非常に大事なポイントです。ネットショッピングの際、スマホを利用する顧客が最も多いからです。NTTドコモモバイル社会研究所が2023年に実施したネットショッピングに関する調査によると「スマホのみで購入」と回答した女性は71%、男性は50%でした。
「PCと両方利用」を含めると女性が80%、男性が67%がスマホでネットショッピングを行っていることがわかります。またスマホでネットサーフィンをする際、見にくいページはすぐに閉じられてしまいます。PC対応のページをスマホで開くと画像や文字が小さくてストレスに感じるため、顧客は商品を見てくれません。
スマホやパソコンのデバイスによってWebページを見やすいサイズに調整できる、レスポンシブデザインに対応しているASPカートを選択しましょう。
おすすめのASPカートを5つ紹介
種類が非常に多いので、ASPカート選びに悩む方は多いです。自社に合ったASPカートを選択できるように、おすすめのサービスを5つ紹介します。ASPカートごとにチェックポイントを表にまとめているので、ぜひ参考にしてください。
1. Shopify
初期費用 | 無料 |
月額費用(最初の3日間は無料体験期間)3ヶ月間は全プラン月額1ドルで利用可 | ベーシック:33米ドル(4,884円) スタンダード:92米ドル(13,616円) プレミアム:399米ドル(59,052円) (※2024年2月5日の1ドル=148円で計算) |
商品登録数 | 無制限 |
決済方法 | クレジットカード・Shopifyペイメント・Apple Pay・Google Pay・Shop Pay・PayPal・Amazon Pay(アマゾンペイ)・携帯キャリア決済など |
外部連携機能 | 在庫管理・発送代行・顧客情報管理・SNS(LINE・Instagram・Facebook)など |
レスポンシブデザイン | 対応 |
Shopifyは、170以上の国で提供されているグローバルなASPカートです。海外発送対応やサイト内言語の自動翻訳機能が付帯しているので、日本以外の顧客にも販売できます。対応可能な決済手段が豊富なため、カゴ落ちを防げることがメリットです。
またデザインテンプレートの種類が多く、商品のイメージに合ったページを作成できます。3日間の無料体験期間が終了すると、どのプランでも3ヶ月間は月額1ドルで利用可能です。そのため、お試しからでも利用しやすくなっています。
2. BASE
初期費用 | 無料 |
月額費用 | スタンダードプラン:0円(サービス利用料3%) グロースプラン:税込16,580円(サービス利用料0%) |
商品登録数 | 無制限 |
決済方法 | クレジットカード・コンビニ決済・PayPal・キャリア決済・銀行振込・あと払い(Pay ID)など |
外部連携機能 | 在庫管理・受注管理・売上管理・発送代行・顧客情報管理・SNS(LINE・Instagram・Facebook)など |
レスポンシブデザイン | 対応 |
BASEは、初期費用と月額費用ともに無料でECサイトを始められるASPカートです。スタンダードプランを選択すると、商品が売れた時しかサービス利用料は発生しません。商品が売れるか心配な状況でも、ノーリスクでオンラインショップをスタートできます。
また、販売を促進するクーポンが定期的に配布されています。クーポン分の代金はBASEが負担するためECサイト側の売上金額は変わらず、商品が売れやすくなるメリットのみ享受できます。
3. STORES
初期費用 | 無料 |
月額費用 | フリープラン:0円(決済手数料5%) ベーシックプラン:税込2,980円(決済手数料3.6%) (※)ベーシックプランでクレジットカードによる年払いを選択すると初月は無料 |
商品登録数 | 無制限 |
決済方法 | クレジットカード・電子マネー・QRコード決済・コンビニ決済・STORES 請求書決済など |
外部連携機能 | 顧客管理・会計管理・データ分析・実店舗連携・SNS(X・Instagram・Facebook)など |
レスポンシブデザイン | 対応 |
STORESは、初期費用と月額費用ともに無料でECサイトを立ち上げられるASPカートです。フリープランを選択することで、ノーリスクでオンラインショップを始められます。
再入荷通知や、顧客の疑問に回答するFAQ作成を無料で利用できるのが大きな特徴です。またギフト設定にも対応しており、顧客が届けたい相手に直接プレゼントとして発送できます。
4. futureshop
初期費用 | futureshop 50(小規模・中規模ショップ向け):税込24,200円 futureshop omni-channel(大規模ショップ向け):税込827,200円 |
月額費用 | futureshop 50:税込24,200円 |
商品登録数 | futureshop 50:50~10,000商品 futureshop omni-channel:30,000商品 |
決済方法 | クレジットカード・Amazon Pay(アマゾンペイ)・QRコード決済・携帯キャリア決済 |
外部連携機能 | 顧客管理・サイト内検索・Webチャット・返品支援・ギフト支援・越境EC・SNS(LINE・Instagram・Facebook)など |
レスポンシブデザイン | 対応 |
futureshopは、最短2ステップで購入が完了できるASPカートです。サイトデザインの自由度が高く、商品ページごとに見た目を変更できます。また商品情報を入力するとページを自動で生成してくれる機能が備わっていて、知識やスキルがなくても魅力的なサイトに仕上げられます。
さらに、購入金額や購入回数に応じた会員ステージ機能があり、リピート顧客を獲得しやすいのも大きな特徴です。会員ステージがアップすると、ポイント付与率やお誕生日クーポンの割引金額が大きくなります。
一方でポイント機能や会員ステージ機能などの追加可能な機能は多いものの、追加でオプション料金がかかります。そのため、ほかのASPカートよりも維持費用が高くなる点に注意しておきましょう。
5. カラミーショップ
初期費用 | レギュラープラン:税込3,300円 ラージプラン:税込3,300円 プレミアムプラン:税込22,000円 |
月額費用 | レギュラープラン:税込4,950円 ラージプラン:税込9,595円 プレミアムプラン:税込39,600円 |
商品登録数 | 無制限 |
決済方法 | 銀行振込・商品代引・クレジットカード・Amazon Pay(アマゾンペイ)・コンビニ決済など |
外部連携機能 | 顧客管理・レコメンド・レビュー・売上分析・定期購入・海外販売など |
レスポンシブデザイン | 対応 |
カラーミーショップは、サポートが充実したASPカートです。運営者の要望に応じたショップページを提案する開店サポートや電話サポート、画面共有サポートを利用できます。ショップ運営の参考になるセミナー・イベントが、オンライン・オフラインの両方で開催されています。
また、操作方法や運営に役立つ情報がYouTubeチャンネルで配信されているため、実際の画面を見ながら正しい使い方を勉強可能です。
ASPカートを利用したECサイトの立ち上げならFORCE-R
FORCE-RはECサイト運営に関するノウハウを熟知しており、ASPカートを利用した立ち上げのサポートが可能です。ECサイトを始めたいが「どのASPカートを利用すべきかわからない」とお悩みの場合は、FORCE-Rへご相談ください。
EC領域に詳しい専門コンサルタントが担当するので、オンラインショップの開設目的や商品に合わせたASPカートを提案できます。また立ち上げだけでなく、売上改善施策の立案やECサイトのデザイン改修にも対応可能です。
まとめ|ECサイトをスムーズに立ち上げるならASPカートの利用がおすすめ
ASPカートを利用すると、簡単にECサイトを立ち上げられます。ECサイト運営に必要な機能が備わっており、デザインテンプレートも充実しているので、HTMLやCSSの知識やスキルがなくても大丈夫です。
ただASPカートの種類は多く、選び方が重要になります。ASPカート選びに失敗すると「ニーズがある決済方法が選択できない」「必要な外部連携機能を利用できない」といった状況になるリスクがあります。
ASPカート選びで困っている担当者さまは、ぜひFORCE-Rへお問い合わせください。FORCE-RではECサイト運営で良いスタートを切れるように、商品に合ったASPカートの選び方をアドバイスいたします。