楽天市場での成功に欠かせないセールの年間スケジュール! 出店の注意点や攻略方法も詳しく解説

楽天市場に出店しても、売上が伸び悩んでいる店舗は少なくありません。成功の秘訣はいくつかあり、セールの積極的な利用もその1つです。一方で、やみくもに値引きをすると、利益を圧迫してしまいます。セールで売上を最大化するには、スケジュールを把握して効果的に参加することが重要です。

そこで今回は、楽天市場で開催されるセールのスケジュールを中心に、攻略法や注意点も詳しく解説します。

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楽天市場で開催されるセールの攻略は「ポイント」

楽天市場で開催されるセールの攻略は「ポイント」
楽天市場のセールを攻略する際に重要なことは「楽天ポイント」です。単なる値引きではなく、ポイントを絡めたセールが数多く開催されています。

まずは、楽天市場のセールの特徴を詳しくみていきましょう。

楽天市場ユーザーはポイントを重視

楽天市場のユーザーは「楽天ポイント」を重視しています。楽天市場以外の実店舗にも広がっているため、楽天ポイントの利用や獲得を中心に普段利用するサービスを組み立てている方も少なくありません。また、楽天カードや楽天銀行といった楽天系列の会社が提供するサービスを利用することで、より多くのポイントを獲得できる仕組みも構築されています。

楽天市場で開催されるセールでも、ポイントはユーザーの大きな購買動機です。特別なセールではありませんが「5と0のつく日」と称して、毎月5日ごとに楽天カード利用でポイントが4倍になる施策も実施されています。

ポイント獲得を目指すお買い物マラソンは年間を通じて開催

楽天市場のセールのうち、年間を通じてもっとも開催回数が多いのが「お買い物マラソン」です。複数の店舗で買い回ることで、楽天ポイントの付与率がアップします。つまり、来店する大きな動機は、より効率的なポイントの獲得ということです。

お買い物マラソンに参加するユーザーは、楽天市場を普段から利用しています。購入するメイン商品はすでに決まっているユーザーも多いため、買い周り用に手軽に購入できる商品を用意しておくことが大切です。1,000円ポッキリやトライアルといった商品をラインナップに加えることで、新規顧客の獲得を目指せます。

大きな流入が見込める楽天スーパーSALE

楽天スーパーSALEは、年に4回開催される楽天市場最大のセールイベントです。テレビCMなどを通じて広く告知されるため、普段は楽天市場を利用しないユーザーの流入も見込めます。また、日常的に楽天市場を訪れているユーザーも、お得な商品を探す機会として高い期待を寄せるセールです。

楽天スーパーSALEでは楽天市場自体への流入が大幅に増加するため、店舗への来店数も比例して増加します。新規、既存ユーザーどちらにもアプローチをする絶好の機会です。

季節ごとのセールで需要を狙い撃ち

年末年始を中心に、季節に応じたセールも楽天市場では随時開催されています。なかでも大きなセールは11月のブラックフライデーと12月の大感謝祭です。楽天市場のみならず、世の中的にもセール機運が高まっている時期のため、有効活用したいところです。

また、プロ野球チーム「楽天イーグルス」にちなんで10月(もしくは11月)に開催される、イーグルス感謝祭でもファンを中心に多くの来店が見込まれます。

楽天市場のセールの年間スケジュールと特徴

楽天市場のセールの年間スケジュールと特徴
楽天市場では毎月セールが開催されるため、年間を通して計画的に販促をおこなうことが大切です。

楽天市場で開催されるセールの、年間スケジュールと特徴をみていきましょう。

毎年ほぼスケジュールは決まっている

楽天市場で開催されるセールのスケジュールは、毎年ほぼ変わりません。目先のセール対策ではなく、年間を通した販促計画を立てることが大切です。

すべてのセールに全力投球をすると、単に利益を削るだけになってしまいます。売上の波をどう作るのかを考慮しつつ、各セールへの参加目的を明確にしておきましょう。

なお、セールの開催月は決まっているものの、日付については多少前後します。また、開催月が変更される可能性もあるため、楽天市場からの情報は常にチェックしておきましょう。

1月:新春ポイントアップ祭

1月:新春ポイントアップ祭
新春ポイントアップ祭は、購入金額に応じてポイントの付与率がアップするセールです。2024年1月実施の新春ポイントアップ祭では、最大7倍の付与率になっていました。新春という購買意欲の高い時期だけに、高額商品を中心に積極的に参加したいところです。

新春ポイントアップ祭(済):2024年1月1日(月)~3日(水)

2月:お買い物マラソン

2月:お買い物マラソン
お買い物マラソンは主要セールのないほとんどの月で開催されるため、セール後の売上構築に有効活用したいところです。ユーザーのおもな目的はポイントの獲得ですが、うまく値引きをすることで新規顧客の獲得にもつながります。

2月お買い物マラソン(済):2024年2月4日(日)~10日(土)

3月:楽天スーパーSALE

3月:楽天スーパーSALE
年間最初の楽天スーパーSALEは、3月に開催されます。楽天スーパーSALEは、3月、6月、9月、12月に開催されるため、3の倍数月と覚えておくと忘れません。引っ越しや新生活の準備を始める時期のため、普段は買わない商品を購入してくれる可能性も少なからずあります。

3月楽天スーパーSALE(済):2024年3月4日(月) ~11日(月) 01:59

4月:お買い物マラソン

4月:お買い物マラソン
4月は楽天スーパーSALEの翌月のため、戦略的に参加することでリピーターの定着を図れます。楽天スーパーSALEで獲得した新規ユーザーに、今度はお得なポイントをフックにリピート購入を促すことが大切です。

4月お買い物マラソン(済):2024年4月24日(水)〜27日(土)

5月:お買い物マラソン

5月:お買い物マラソン
5月は4月に引き続き、お買い物マラソンが開催されます。翌月に楽天スーパーSALEを控えているため、値引きをする際は価格を慎重に検討してください。限界まで値引きをしてしまうと、楽天スーパーSALE時にインパクトがなくなってしまいます。

5月お買い物マラソン(済):2024年5月9日(木)〜16日(木)

6月:楽天スーパーSALE

6月:楽天スーパーSALE
6月の楽天スーパーSALEは、ボーナスシーズンに重なる重要な位置づけのセールです。通常の月よりもユーザーの購買予算が潤沢なため、思い切った価格設定で新規ユーザーにアプローチをしましょう。

6月楽天スーパーSALE(済):2024年6月4日(火)〜11日(火)

7月:お買い物マラソン

7月:お買い物マラソン
7月は引き続きボーナスによる購買意欲の高い時期のため、お買い物マラソンを積極的に活用して新規ユーザーを狙いたいところです。6月スーパーSALEで獲得した新規ユーザーを、お得なポイント付与で維持するという戦略も考えられます。

お買い物マラソン開催日(済):2024年7月19日(金)〜26日(金)

8月:お買い物マラソン

8月:お買い物マラソン
8月はボーナス支給による消費の伸びが一服し、一般的に販売が落ち込む時期です。店舗独自のポイントアップも含めて、お買い物マラソンを有効利用して売上を確保しましょう。

一方で、9月には楽天スーパーSALEが控えていることもあり、無理をしないことも大切です。前後のセールスケジュールから、自社にあった戦略を立てましょう。

お買い物マラソン開催日(済):2023年8月4日(金)〜11日(金)

9月:楽天スーパーSALE

9月:楽天スーパーSALE
9月の楽天スーパーSALEは、年末までのセール開催も考慮しながら利用したいところです。特に11月以降は、大きな流入が見込めるセールが続けて開催されます。いつもの楽天スーパーSALEどおりに値引いて大きな売上を狙うのか、あくまでもリピートの維持を目的とするのかといった視点で戦略を立てることが重要です。

9月楽天スーパーSALE(済):2023年9月4日(月)~11日(月)

10月:イーグルス感謝祭

10月:イーグルス感謝祭
イーグルス感謝祭は、プロ野球のリーグ戦・CS(クライマックスシリーズ)終了後に開催されます。10月と固定されているわけではないため、2023年のように11月開催の可能性もある点に注意しましょう。

イーグルス感謝祭(実績):2023年11月14日(火) 〜16日(木)

11月:楽天ブラックフライデー

11月:楽天ブラックフライデー
ブラックフライデーは、楽天のみならず今や日本中が注目するセールイベントです。購買機運が高まるなかで、楽天商圏のユーザーは当然楽天市場でお買い物をします。しっかりと新規ユーザーを掴んで、年末に向けての売上の波を構築しましょう。

楽天ブラックフライデー(実績):2023年11月21日(火)〜 27日(月)

12月:楽天スーパーSALE&大感謝祭

12月:楽天スーパーSALE&大感謝祭
12月は、2つの大きなセールが開催されます。大きな集客が見込まれる一方で、11月から大きなセールが続くため、利益確保も考えて戦略的に利用したいところです。

12月楽天スーパーSALE(実績):2023年12月4日(月)~11日(月)
大感謝祭(実績):2023年12月19日(火) 〜26日(火)

楽天での販売戦略においてセール利用が重要な理由

楽天での販売戦略においてセール利用が重要な理由
セールを販売戦略に組み込むことは、楽天市場での売上を伸ばすために重要なポイントです。ただ出品をしていても、なかなか新規のユーザー獲得にはつながりません。また、競合他社がすでに出店している場合、自社商品への切り替えを促す必要もあります。

楽天市場でセールを利用すべき理由と、戦略についてみていきましょう。

新規顧客に効率良くリーチできる

楽天スーパーSALEなどの大きなセールイベントでは、インターネット上だけではなく、テレビCMも活用して集客します。普段は楽天市場を利用しないユーザーも数多く来訪するため、新規顧客に効率良くリーチできる点が大きなメリットです。

楽天市場を普段から利用しているユーザーは、すでに他店舗のユーザーになっている可能性があります。自社店舗への誘導はハードルが高いため、セールで流入した新規顧客を確実に獲得することが重要です。

ポイントが顧客の購入動機を後押しする

楽天市場を利用するユーザーの多くは、ポイントの獲得や利用を重視しています。この点をうまく活用すれば、値引き額に頼らないセール戦略を立てることが可能です。

値引きのみであれば、30%や50%オフなどインパクトのある金額設定にせざるを得ません。しかし、ポイントであれば3倍という表記でも十分お得に見えるため、実質の値引き額を抑えることができます。

例えば、1,000円の商品で普段1%のポイントを付与している商品で具体的にみてみましょう。「30%オフ」とした場合、値引き額は300円になります。一方で「ポイント10倍」であれば付与するポイントはわずか100円分です。実際には値引きとポイント付与を組み合わせることになりますが、値引き額を抑えながらもポイントを重視する新規ユーザーを効率的に獲得できます。

ライバル商品の顧客を奪える

セールは、類似する商品や出店者から顧客をスイッチングさせる絶好の機会です。ライバルからのスイッチングは、決して簡単なことでありません。一方で、新規流入顧客の数は限られるため、楽天市場を利用しているユーザーからの売上を積み上げることが出店を成功させるカギです。

よほど独自性の高い商品でもない限り、出店者の多い楽天市場では競合商品がすでにあります。細かな優位性を伝えるだけでは、自社商品を購入するきっかけにはなりにくいのが実情です。そこで、セール時にライバル商品よりもお得な価格やポイント付与を設定し、まずはユーザーに試してもらいましょう。一度購入してもらったうえでライバル商品に対する優位性を伝えることで、スイッチしてくれる可能性が高まります。

楽天市場でセール出品時の注意点

楽天市場でセール出品時の注意点
楽天市場での売上構築に欠かせないセールですが、戦略的に利用しないと利益を減らすばかりか赤字になりかねません。また、値引きでしか購入してくれない顧客が多くなると、利益が積み上がらない点にも注意が必要です。

楽天市場でセールに出品する際に、注意すべきポイントを紹介します。

需要の先食いや定期価格との整合性に注意する

セールに参加する最大の懸念は、リピート顧客による購入が前倒しになる点です。毎月通常価格で購入してくれるリピート顧客がいても、セール時のお得な価格でまとめ買いをされてしまうおそれがあります。

また、セールでの割引価格が、定期便を下回らないように設定することも大切です。安定した売上につながる定期顧客の獲得を阻害しないこととリピーターのセールへの流出を防ぐために、慎重に価格設定を行いましょう。

セール後の販売戦略が重要

セールに参加することで売上を拡大できますが、重要なのはセール後の販売戦略です。値引きによって掴んだユーザーに継続購入してもらい、店舗の売上を構築していきます。

値引きでの売上にのみ頼る店舗運営をしてしまうと、セールのない期間の売上構築ができません。セールで獲得した新規や他店舗からのスイッチングユーザーに対して、2回目以降の購入につながるコミュニケーションをとることが大切です。

楽天市場のセールではユーザーニーズを的確に掴むことが大切

楽天市場のセールではユーザーニーズを的確に掴むことが大切
楽天市場のセールに来訪するユーザーは、必ずしも大きな値引きを求めているわけではありません。「楽天ポイント」を重視しているというユーザーの特性を理解して、値引きだけではない効果的なアプローチをすることが大切です。

また、ほぼ毎月開催されるお買い物マラソンなど、楽天市場では常に何らかのセールが企画されています。すべてで限界の値引きやポイント付与をするのではなく、メリハリをつけた販売計画を立てることで売上と利益の増加を狙いましょう

記事を書いた人

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執行役員 WEBコンサルティング事業部 ECグループ

本多 一成

EC事業会社にて、Amazon/楽天/Yahoo!ショッピングの運営、物流・CSなどに携わる。その経験をもとに、各モールのコンサルタントとしてFORCE-Rに従事。楽天市場が得意。担当案件では前年比200%の売上達成した実績も。

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