- Amazonのショッピングカートボックスとは?
- カートボックスを獲得できる出品者はどのように決まる?
- カートボックス獲得率を上げる方法は?
上記のようにお悩みではないでしょうか。
Amazonに出品しても、カートボックスを獲得できなければ自社の商品が売れません。Amazon店舗運営を軌道に乗せるためには、まずカートボックスを安定的に取り続けることが重要です。
本記事ではAmazonにおけるショッピングカートボックスのロジックや獲得に必要とされる資格、獲得率を高める方法などを解説します。「Amazonで商品を販売しているが、思うようにカートボックスを取れていない」という方は、ぜひ参考にしてください。
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Contents
Amazonのショッピングカートボックスとは?
Amazonのショッピングカートボックスとは、商品ページの「カートに入れる」ボタンがある部分(上記画像の赤枠)を言います。
Amazonは店舗よりも商品を重視したサイト構成です。同じ商品を出品している店舗が複数ある場合、1つの商品ページにまとめられます。ユーザーが「カートに入れる」ボタンをクリックしたとき、カートボックスを獲得している出品者の商品がユーザーのカートに入るという仕組みです。
ショッピングカートボックスを獲得する必要性
Amazonにおいてショッピングカートボックスの獲得が必要なのは、売上への影響が大きいためです。
カートボックスを取れていない出品者の商品がユーザーのカートに入るには、下記画像の赤枠部分「新品 (N)件の出品:」や「こちらからもご購入いただけます」から選択してもらう必要があります。
しかし多くのユーザーにとって、同じ商品をどの出品者から購入するかに意味はありません。「中古でいいから安いものを購入したい」というユーザーを除いて、ほとんどのユーザーがもっとも目立つ(=カートボックスのなかにある)ボタンをクリックします。
カートボックスを取れている出品者の売上が全体の8割以上を占めているとも言われ、Amazonで自社商品を販売するにはカートボックスの獲得が欠かせないのです。
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ショッピングカートボックスの獲得具合を確認する2つの方法
自社がショッピングカートボックスを獲得できているかを確認するには、次の2つの方法があります。
- セラーセントラルで指標を調べる
- 実際の商品ページをチェックする
下記で詳しく解説します。
1. セラーセントラルで「おすすめ商品(ショッピングカートボックス)の割合」を調べる
セラーセントラルでカートボックス獲得率を調べる手順は下記のとおりです。
「おすすめ商品(ショッピングカートボックス)の割合」の数値が自社のカートボックス獲得率を示しています。
カートボックス獲得率の計算式
カートボックス獲得率は下記の式で計算できます。
【 獲得率 = 一定期間でカートボックスを獲得した回数 ÷ 同期間で商品ページが閲覧された回数 × 100 】
例えば「おすすめ商品(ショッピングカートボックス)の割合」が80%で、計測期間中に商品ページが100回閲覧されていた場合、自社は80回カートを取れている状態です。
2. 実際の商品ページをチェックする
カートボックスの獲得状況は実際の商品ページでも確認できます。
カートボックス内の「販売元」表記をチェックして、表示されているショップ名が自社のものであればカートボックスを獲得できている状態です。FBAを利用している場合「出荷元」は「Amazon」と表示されます。カートボックスを取れていなければ「新品 (N)件の出品:」をクリックしたなかに自社の出品があります。
ただしカートボックスに選ばれる出品者は定期的に更新されるため、目視だけでは正確なカートボックス獲得率を把握できません(具体的な更新頻度は非公開)。商品ページで確認できる内容は「チェックしたタイミングでカートボックスを取れているかどうか」である点に注意しましょう。
ショッピングカートボックスを獲得する出品者が決まる仕組み・ロジック
カートボックスを獲得できる出品者は、必要な資格を満たしている出品および出品者を、Amazon側がさまざまな指標で評価することで決まります。
資格を満たしていない状態でカートボックスを取ることは不可能です。評価指標を向上させることも重要ですが、まずは資格を満たさなくてはなりません。
以下では、ショッピングカートボックスを獲得するための資格や獲得条件などを解説します。
ショッピングカートボックス獲得に必要な3つの資格
ショッピングカートボックスの獲得に必要な資格は次の3つです。
- 大口出品者であること
- パフォーマンス指標を満たしていること
- 一定の注文数があること
下記で詳しく解説します。
1. 大口出品者であること
ショッピングカートボックスを獲得できる条件の1つ目は大口出品者であることです。
小口出品者の場合、評価指標を改善してもカートボックスを取れません。
2. パフォーマンス指標を満たしていること
ショッピングカートボックスを取るためには、パフォーマンス指標を満たすことも必要です。
各指標は、下記の数値を意味します。
指標 | 意味 |
---|---|
注文不良率(ODR) | 60日間の注文のなかで、カスタマーサービスに不備がある注文の割合。低評価率やAmazonマーケットプレイス保証申請率などで判断される。 |
キャンセル率 | 7日間の注文のなかで、出品者都合でキャンセルされた注文の割合。出品者出荷の商品にのみ適用される。 |
出荷遅延率 | 10日間または30日間の注文のなかで、出荷予定日に間に合わなかった注文の割合。出品者出荷の商品のみに適用される。 |
指標を満たしているかどうかはセラーセントラル「アカウントの健全性」ページで確認できます。
3. 一定の注文数があること
カートボックスを獲得する資格の3つ目は、一定数の注文があることです。
ただし必要な注文数はカテゴリーによって異なるうえ、具体的な数は公開されていません。カートボックス獲得の条件に合わせて注文数を増やすことは現実的ではないため、一般的な販促施策を丁寧に実行することが重要です。
ショッピングカートボックス獲得率を上げる4つの施策
Amazonがカートボックスに選ばれるための条件を公開しているため、その条件を満たすための施策を実行することでカートボックス獲得率を上げられます。まず、Amazonが明示している条件は次の4つです。
引用:amazon seller central
- I.競争力のある価格を設定する
- II.より早くお届けできる配送オプションや配送料無料を提供する
- III.優れたカスタマーサービスを提供する
- IV.在庫を切らさない
次の4つの施策を行うことで、上記の条件を満たしてショッピングカートボックス獲得率を上げられます。
カート獲得率アップに効果的な施策 | 施策によってクリアできる条件 |
---|---|
・販売価格を下げる | I.競争力のある価格を設定する |
・FBAを利用する ・低評価レビューを削除する | II.より早くお届けできる配送オプションや配送料無料を提供する III.優れたカスタマーサービスを提供する |
・十分な在庫を確保する | IV.在庫を切らさない |
Amazonはユーザーファーストを重視しているため、出品者もユーザーファーストを意識することでカートボックス獲得率が上がります。ただしあくまで競合他社との相対評価であり、施策を行えば必ずカートボックスを取ることができるわけではない点に注意しましょう。
下記で施策の内容を詳しく解説します。
1. 販売価格を下げる
カートボックス獲得率を高める施策の1つ目は、販売価格を下げることです。
Amazonでは他社と比較して「競争力のある価格」であることが求められ、新品のなかで最安値の商品がカートボックスを獲得しやすい傾向にあります。カートボックス獲得における評価で価格を算出しているのは下記の式です。
【 販売価格 = 割引込みの商品価格 + 送料 – 付与ポイント相当額 】
たとえば販売価格以外の条件がすべて同じである下記の商品A/Bがあった場合、商品Aのほうがカートボックス獲得率が高いと考えられます。
割引込みの商品価格 | 送料 | 付与ポイント相当額 | 販売価格 | |
---|---|---|---|---|
商品A | 3,000円 | 0円 | 30円(30ポイント) | 2,970円 |
商品B | 2,800円 | 300円 | 14円(14ポイント) | 3,086円 |
カートボックス獲得率が低い場合は、競合他社と比較して販売価格を見直しましょう。ただしクーポン付与ではカート獲得率が向上しないため注意が必要です。
2. FBAを利用する
カートボックス獲得率を上げる施策の2つ目はFBAを利用することです。
FBAを利用して出荷や発送をAmazonに委託することで、曜日を問わずスピーディーに商品を届けられます。アカウント健全性指標である「キャンセル率」および「出荷遅延率」は出品者出荷の商品のみが対象となるため、FBAを利用していれば考慮する必要がありません。
したがってFBAを利用することで下記2つの条件を満たせると考えられます。
- II.より早くお届けできる配送オプションや配送料無料を提供する
- III.優れたカスタマーサービスを提供する
FBAには配送業務を簡略化できる・Amazon SEOで有利になるなどさまざまなメリットがあります。自社発送を行なっている方は、FBAの利用を検討しましょう。
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3. 低評価レビューを削除する
出品者評価の低評価レビューを削除することで、カートボックスを取りやすくなります。
出品者評価はアカウント健全性に影響する要因の1つです。★1,★2の出品者に対する低評価を削除することで、アカウント健全性が向上してカートを獲得しやすくなると考えられます。
ただし出品者評価を削除する際は、条件や方法など厳しい規定をクリアしなくてはなりません。対応を間違えるとアカウント停止のリスクもあるため、慎重に対処しましょう。
出品者評価の低評価レビュー削除について、詳しくはこちらの記事で解説しています。
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4. 十分な在庫を確保する
カートボックスの獲得には十分な在庫の確保も必要です。在庫切れの商品はカートを獲得できないと明言されています。
在庫切れの商品が、おすすめ出品として掲載されることはありません。
引用:amazon seller central
在庫切れを起こさないよう、計画的に仕入れを行いましょう。Amazon以外のECモール店舗や自社サイトも運営していて在庫管理が煩雑な場合は、在庫管理ツールの導入もおすすめです。
在庫切れはAmazon SEOにも悪影響を及ぼすため、カートボックス獲得に限らずAmazon運営で注意したいポイントです。
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まとめ|ショッピングカートボックスを獲得して売上を伸ばそう
カートボックスを獲得できなければAmazon売上を拡大できません。本記事で紹介した下記の施策を実行してカートボックス獲得率を高め、自社商品の販売件数を伸ばしましょう。
- 販売価格を下げる
- FBAを利用する
- 十分な在庫を確保する
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