「販売する際に許可が必要になる商品が知りたい」
「現状運営しているECサイトの商品に問題がないか確認したい」
「許可の有無を確認した上で販売商品の選定を行いたい」
このようなお悩みをお持ちでないでしょうか。店舗・ECサイト問わず、販売を行う際には許可や資格が必要な商品があります。正しく申請できていなければ、行政指導や営業停止のリスクがあるので要注意です。
本記事では、販売許可や資格が必要な商品の紹介と申請方法の解説を行います。これから商品販売を始めていこうと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
| 重要項目 | 概要 | 施策内容 |
| 法律上の許認可とAmazon出品制限の違い | 行政の販売許可とAmazon独自の出品審査は別制度であり両方の確認が必要 | 法令確認とセラーセントラルでのカテゴリー制限・ブランド制限の事前確認 |
| 販売許可が必要な6商品と申請先 | 酒類・食品・中古品・化粧品・医薬品・輸入品は許可や資格が必要 | 各管轄(税務署・保健所・警察署・薬務課等)への申請と必要資格の取得 |
| 無許可販売時の重大リスク | 無許可販売は行政指導・営業停止・罰金・逮捕リスクを伴う | 販売前の許可取得・書類整備・特定商取引法表示の徹底 |
| <本記事から分かるポイント> ・法律上の許認可とAmazon出品制限の二重確認の重要性 ・酒類・食品・中古品など6カテゴリーの許可取得義務 ・商品ごとに異なる申請先と取得期間の把握の必要性 ・大口出品でなければ制限解除申請不可となるケースの存在 ・特定商取引法に基づく表示義務の遵守 ・無許可販売による行政指導・営業停止リスク ・最悪の場合の罰金・懲役・アカウント停止の可能性 |
Contents
Amazonで“販売許可が必要になる商品”とは?法律と出品制限の違いを整理
Amazonで商品を販売する場合、行政機関への申請だけを確認していれば安全というわけではありません。プラットフォーム独自の審査や制限が存在し、法律上は問題がなくても出品できないケースが発生します。
販売を始める前に、法令上の許認可とAmazon内部ルールの両面を把握しておくことが大切です。ここでは、混同されやすい違いと実務上の確認ポイントを順に整理します。
Amazonの出品制限と法律上の販売許可は別物
行政が定める許認可とAmazonが設ける出品審査は役割が異なります。酒類や医薬品などは法令に基づく免許が必要ですが、許可を取得していてもAmazon側の承認がなければ販売は開始できません。理由は、Amazonが安全性や真贋対策を独自基準で管理しているためです。
たとえば食品やブランド品では、正規ルートで仕入れた証明書類の提出を求められる場合があります。行政手続きが完了している状態でも、出品申請が却下される事例は少なくありません。法令遵守と同時に、Amazon内の審査要件を確認しておく姿勢が重要です。
大口出品でなければ申請できないケースがある
重要なポイントは、出品プランによって申請可否が変わる点です。小口出品では一部カテゴリーの制限解除手続きが行えず、販売機会を広げにくい状況が生まれます。理由として、Amazonが継続的に販売する事業者を前提に審査制度を設計している背景があります。
月額料金が発生する大口出品では、制限カテゴリーへの申請機能が利用でき、カート取得にも有利にはたらくでしょう。利益計画を立てる段階で販売数量の見込みを算出し、適切なプランを選択する判断が欠かせません。
出品形態の違いを理解せずに始めると、申請段階で足止めされる可能性が高まります。
事前に確認すべき3つのチェックポイント
販売前に確認すべき項目は三つあります。
第一に、対象商品が法令上の許可対象かどうかを調査します。酒類、食品、中古品などは管轄官庁への届出が必要です。第二に、Amazon内でカテゴリー制限やブランド規制が設定されていないかをセラーセントラルで確認します。
第三に、提出可能な請求書や仕入証明書類が準備できるかを検討しましょう。卸業者名や住所、発行日が明記された書類が求められる傾向があります。
上記の三点を事前に整理すれば、申請時の不備を減らせます。準備不足のまま出品を進める行為は、アカウント評価の低下につながる恐れがあるため、おすすめできません。
販売許可が必要な商品を一覧で紹介

店舗やECサイトで商品を販売する際、多くの場合は許可や資格は不要です。ただし、一部の商品においては販売許可の取得や資格が必要となります。
以下の表に、販売許可や資格が必要な商品をまとめました。実店舗で販売する場合とECサイトを活用する場合で違いはありません。
| 商品 | 許可 | 資格 | 申請先 |
| 酒類 | 通信販売酒類 小売業免許 | – | 税務署 |
| 食品 | 食品衛生法に 基づく営業許可 | 食品衛生責任者 | 保健所 |
| 中古品 | 古物商許可 | – | 警察署 |
| 化粧品 | 化粧品製造業許可化粧品製造販売業許可 | – | 保健所 自治体の薬務課 |
| 医薬品 | 医薬品・医療機器等製造販売業許可 | 薬剤師登録販売者 | 保健所 |
| 輸入品 | 食品:食品衛生法に 基づく営業許可 植物:植物防疫法に基づく検疫照明 ワシントン条約に抵触する素材:貿易経済協力局の認可 | – | – |
商品によって「書類を出すだけ」の場合もあれば、講習会や試験を受けて資格を取得しなければならないものまでさまざまです。また、申請先は商品ごとに異なる点にも注意しましょう。販売許可の取得や資格がない状態で販売してしまうと処罰の対象になるため、必ず届出を提出してから始めるようにしてください。
Amazonで特に出品制限がかかりやすいカテゴリー
Amazonでは特定のカテゴリーで出品制限が設けられており、事前承認なしでは販売できない場合があります。なぜなら安全性の確保や偽造品対策、ブランド保護を強化しているためです。
代表例として、食品・飲料は賞味期限管理や表示義務が厳格に求められます。ベビー用品や医療系商品は、利用者の安全に直結するため審査基準が高く設定されています。
おもちゃは年末商戦前に規制が強化される傾向があり、突然申請が必要になるケースも見受けられるため、覚えておきましょう。また、ブランド家電や有名ブランド品では、正規流通経路の証明を求められる事例が多くなっています。
新品であっても制限対象となる点に注意が必要です。中古品を扱う場合は古物商許可に加え、Amazon側の審査も通過しなければなりません。さらに、発行から一定期間内の請求書提出を求められる場合があります。
カテゴリー特性を理解し、必要書類を整備した上で申請に臨む姿勢が重要になります。
販売許可が必要な商品の申請方法

許可や資格が必要な商品の場合、販売前に申請が必要です。しかし、商品ごとに必要な手続きや申請先が異なるため注意が必要です。ここでは、主にECサイトで商品を販売する場合の申請方法や注意点を解説します。
1. 酒類
酒類を販売する際は、酒税法により「通信販売酒類小売業免許」が必要です。免許を取得する際は、申請書類に必要事項を記載し、販売業免許を受ける所在地の税務署へ提出します。不安な場合は、酒類指導官がいる税務署に事前相談を行うことも可能です。
申請書類を元にした審査が行われ、免許が付与される場合には書面で通知を受けます。免許付与の際には、30,000円の登録免許税がかかります。審査には最低でも2ヶ月程度かかるため、時間に余裕を持って申請を行いましょう。
ただし、免許が必要になるのは2都道府県以上の消費者に対して、インターネットを通じて販売する場合に限ります。同一都道府県内の消費者のみに販売する場合には、免許は不要です。また、フリマやネットオークションなど継続的な販売でない場合も免許は必要ありません。店頭で販売する場合は、別途免許が必要となるため注意してください。
2. 食品・健康食品
魚、肉、乳製品など、鮮度が下がると人体に害がある食べ物を販売する場合は、食品衛生法に基づく営業許可が必要です。ECサイトの販売であっても、営業許可を受けるためには、以下の工程が必要です。
- 保健所へ事前相談
- 営業許可申請の実施
- 施設検査日程の調整
- 施設検査
- 営業許可書の交付
さらに、販売を行うためには食品衛生責任者の資格もしくは代替する資格(栄養士や調理師など)を持つ方が最低1名は必要です。「公衆衛生学」「食品衛生学」「衛生法規」の3つの養成講習会を受講することで、食品衛生責任者の資格取得が可能です。
また、食品衛生法に基づく営業許可は提供する食品ごとに必要です。魚の場合でも鮮魚か加工するかによって、必要な許可は異なります。ジャムやお惣菜、ドライフルーツなど加工食品も許可が必要になる点に注意してください。
常温で保存可能な食品や健康食品は、販売するのみであれば許可は不要です。ただし製造から行う場合には必要なので、販売許可の申請を行ってください。申請内容が複雑なため、事前に保健所へ相談することをおすすめします。
なお、健康食品の販売許可については関連記事「健康食品は薬機法に注意が必要!確認すべき4つの基準と違反防止のポイントを解説」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
3. 中古品
以下の13品目に該当する商品を中古で販売する場合、古物営業法に基づく古物商許可が必要です。
- 美術品
- 衣類
- 宝飾品・時計
- 自転車
- バイク(原動機付自転車)
- 自動車
- カメラ類
- 書籍
- 金券
- 皮・ゴム製品
- 家具・家電
- 機械・工具・ゲーム
- 電子機器
上記の商品を中古で販売する場合には、管轄警察署の生活安全課防犯係へ申請書と手数料19,000円を納付してください。約40日程度の審査を経て許可がおりた後、商品販売が可能になります。
日常生活にあるほとんどの商品が、中古の場合は古物として扱われます。しかし、ティッシュや洗剤などの消耗品は対象外となるため許可は不要です。また盗品の流通を妨げることが目的のため、自分で利用するために購入した商品や無償でもらった商品をフリマアプリなどで販売する場合には許可は不要です。
4. 化粧品
仕入れた化粧品を販売するだけの場合は、すでにメーカーが許可をとっているため販売者側で許可を取る必要はありません。OEMメーカーへ製造を依頼している場合も同様です。
ただし、自社で製造した商品を販売する場合には「化粧品製造業許可」と「化粧品製造販売業許可」が必要になります。化粧品製造業許可は化粧品を製造するために必要です。また化粧品製造販売業許可は、自社で製造した商品を販売するために必要な許可です。
化粧品製造販売業許可は、都道府県の薬務課に書類を提出します。申請費用は5万円台後半からとなっており、都道府県によって異なります。また一度取ったら終わりではなく、5年ごとに更新が必要な点にも注意してください。
化粧品のECについては関連記事の「【事例あり】化粧品ECにおける6つの課題と成功への施策6選!市場規模や売上を伸ばす戦略も解説」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
5. 医薬品
医薬品をネット販売するハードルは非常に高いです。医薬品を販売するためには、以下の条件を満たしている必要があります。
- 認可された実店舗がある
- 薬剤師もしくは登録販売者の常駐
- 一般用医薬品のみ
- 実店舗に販売している医薬品のみ
また用法用量の注意点表記や情報提供など、さまざまな規定も存在します。医薬品・医療機器等製造販売業許可取得のためには約15〜30万円程度かかり、5年ごとに更新も必要です。薬剤師の資格や医薬品・医療機器等製造販売業許可のほかに条件や規定も多く、ネットショップ開設において最も敷居の高い商品の1つです。
ECサイトで商品販売を行う際には特定商取引法にも注意

ECサイトなど通信販売で商品を販売する際には、特定商取引法という法律を遵守する必要があります。特定商取引法は、消費者が安心してインターネット上で買い物ができるように、事業者に対して定められたルールです。
特定商取引法において、ECサイト内で以下の項目を表示させることが必要です。
- 事業者の名称もしくは氏名・連絡先(電話番号・住所)
- 販売価格および送料
- それ以外に別途消費者が支払う金額がある場合は内容と価格
- 支払い方法・時期
- 商品のお届け日
- 返品に関するルール
- 販売制限(数量や条件)の内容(ある場合のみ)
ただし個人情報の悪用などのトラブルもあり、個人でショップを開設する場合に限り、氏名や連絡先の個人情報を非開示にしても良いと変更されました。
特定商取引法には、そのほかにも誇大広告の禁止や消費者の意思に反して購入させようとする行為の禁止など、いくつかのルールが存在しています。ECサイトを開設する前には、消費者庁の特定商取引ガイドに目を通すようにしましょう。
参照:消費者庁|特定商取引ガイド
販売許可を取らずに商品を販売した際の3つのリスク

許可や資格がないまま商品販売を行うと、行政指導や注意勧告から営業停止にいたるまで、さまざまなリスクがあります。特にネットショップでは、特定商取引法により事業者名が公開されているため、販売者がすぐに特定されます。
必要な販売許可や資格を確認し、事前に手続きを行っておきましょう。
1. 行政指導や注意勧告
販売許可を取っていないまま営業を開始していることが発覚した場合は、行政から指導や注意勧告が行われます。また、許可がない営業期間が長い場合や繰り返しの注意の場合、罰金や罰則が科せられる必要になる可能性もあります。販売商品によって罰金や罰則の有無は変わりますが、許可がないまま営業は続けられません。
そのため行政から連絡を受けたときは、注意や指導の内容に従って営業を停止し、すぐに販売許可の申請を行いましょう。
2. 営業停止・サイト非表示
行政指導や注意勧告を受けた後も販売許可や資格を取らずに販売を続けている場合、営業停止やECサイトが表示されなくなる可能性があります。
自社サイトでなくプラットフォームを利用して商品販売を行っている場合には、通達なくショップが非表示になることがあります。一度違反してしまうと再度ネットショップやプラットフォームを利用することが難しい場合もあるため、始める際には十分に注意してください。
3. 運営責任者の逮捕
最悪の場合には、法律違反として逮捕される可能性があります。例えば、食品衛生法に違反した場合は2年以下の懲役または200万円以下の罰金が、古物営業法違反では3年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられます。
申請には時間がかかるものもありますが、正式な許可がおりてから営業を開始するよう注意してください。
関連記事:転売対策は必要?ECサイト運営者が知っておくべき法律と実践方法
ECサイトで販売許可が必要な商品を扱う場合はFORCE-Rに相談

ECサイトを立ち上げて通信販売を行う場合、商品によっては販売許可や資格が必要になります。申請がないまま営業を始めてしまうと、法律違反となり営業停止や罰金の対象になります。
そのため必ず営業開始前に申請を行う必要がありますが、専門知識がないと手続きが漏れてしまう場合もあるでしょう。
自社の手間を減らして、抜け漏れなく申請を行うためにはプロに頼るのがおすすめです。FORCE-Rでは専門知識のあるスタッフが、販売許可の確認や申請のサポートを行います。販売商品が法律上問題ないか不安がある場合は、お気軽にFORCE-Rまでお問い合わせください。
まとめ|販売許可が必要か確認した上でECサイトを始めよう
ECサイトで通信販売を始める際は、販売許可や資格が必要な商品はないか事前に確認しましょう。申請して許可が出るまでには時間がかかる場合もあるため、余裕を持って調べておくことをおすすめします。
自社で申請を行うのが不安な場合は、ECコンサルタントに相談してみましょう。手続きに漏れがあることで、罰則の対象になってしまうリスクを減らすことにもつながります。
販売許可や資格にお悩みや不安がある場合は、お気軽にお問い合わせください。FORCE-Rの強みである専門知識と組織体制により、手厚いサポートをお約束します。