インプレッションシェアとは広告のパフォーマンスを表す指標!機会損失の原因別に6つの改善策を解説

「インプレッションシェアってどんな指標なの?」
「自社広告のインプレッションシェアの数値が適切か分からない」
「インプレッションシェアを活用して広告の費用対効果を高めたい」

広告運用でインプレッションシェアを活用しようとするにあたって、上記のような悩みや課題を持っている方がいるのではないでしょうか。商品を宣伝し売上につなげるためには、インプレッションシェアをもとに「広告表示の機会損失がないか」を調査することが重要です。

本記事では、インプレッションシェアの定義や広告表示の機会を逃している場合の改善策を解説します。広告を効果的に活用して売上を伸ばしたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

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インプレッションシェアとは?2つの損失率も解説

広告の効果を最大限に発揮するためには、インプレッションシェアの定義や目安となる数値を正しく理解しておくことが重要です。ここでは、インプレッションシェアの定義や広告のパフォーマンスの判断指標として重要な、2つの損失率について解説します。

1. インプレッションシェアとは

インプレッションシェアとは広告の表示率であり、配信した宣伝がユーザーに到達した程度を表す指標です。広告配信におけるパフォーマンスを数値化できることから、宣伝にかかる予算やマーケティング戦略の妥当性を判断する基準として活用されています。

インプレッションシェアは、広告が表示される可能性のあった回数に対する「実際の表示数の割合」を表しており、以下の計算式で算出が可能です。

インプレッションシェア(%) = 実際の表示回数 ÷ 広告が表示される推定回数 × 100

例えば、広告が表示される推定回数が10,000回、実際の表示回数が6,000回のとき、インプレッションシェアは60%と算出されます。

インプレッションシェアの目安はリスティング広告で60〜80%、指名検索なら90%ほどであり、100%に近いほど機会損失が少ないです。インプレッションシェアの低い広告はユーザーに到達しにくく、CVにつながる機会を逃しているため改善に取り組む必要があります。

2. 2つのインプレッションシェア損失率

インプレッションシェア損失率とは、広告が表示される機会があったものの配信されなかった回数の割合です。インプレッションシェア損失率は、広告が表示できなかった原因によって「予算」と「ランク」の2種類に分けられます。

広告を多くのユーザーへ配信するには、インプレッションシェア損失率を減らすことが重要です。ここでは、2つのインプレッションシェア損失率の具体的な内容と広告の表示を妨げる原因について解説します。

a. インプレッションシェア損失率(予算)

インプレッションシェア損失率(予算)は、広告費の不足が原因で表示できなかった回数の割合です。リスティング広告の場合、事前に設定した予算の上限を超えないように配信されます。広告の配信対象となるユーザーは多くても、予算が少なければ表示回数に制限がかかるため、インプレッションシェア損失率が高くなるのです。

広告予算の不足による機会損失は、費用の設定を調整することで確実に改善できます。予算の引き上げに伴って広告のクリック数は増加するため、そのままCV(成約)数のアップにつながる可能性が高いです。

b. インプレッションシェア損失率(ランク)

インプレッションシェア損失率(ランク)は、広告の掲載順位が原因で表示できなかった回数の割合を指します。競合する広告が複数ある場合、掲載順位はオークション形式で決まり、ランクの高いサイトから優先的に表示されるのが一般的です。

ランクが低いと掲載順位が下がり、ユーザーに配信されづらくなるため損失率は高くなります。ランクは複数の条件によって決められており、代表的な要素は以下のとおりです。

  • 入札単価
  • 広告の品質
  • 広告表示オプション

入札単価を上げるとランクは高くなりますが、予算の上限による表示制限で機会損失が増え、結果的にインプレッションシェアが下がる可能性があります。インプレッションシェアを高めるには、まず予算による機会損失を改善し、次にランクの向上に取り組みましょう。

【予算による損失時】インプレッションシェアを改善する3つの施策

インプレッションシェアを向上させ多くのユーザーへ広告を配信するには、機会損失の原因に応じて対処することが重要です。ここでは、予算が原因でインプレッションシェアの損失が生じている場合の3つの改善施策を紹介します。

1. 広告費の引き上げ

予算によるインプレッションシェア損失率が高い場合は、広告費の設定を引き上げることで改善できます。予算の制限による広告表示の機会損失が発生しているのは、ユーザーからのニーズが高い状態です。

そのため広告予算の設定を引き上げればインプレッション数が増え、クリック数の向上につながります。CPA(顧客獲得単価)が許容範囲に収まっている場合は、広告費を増やすことでクリック単価を上げずに売上アップが可能です。

適切な広告予算は、キーワードや検索ボリュームなどによって異なります。広告配信に必要な1日あたりの予算を概算して設定し、配信効率の変化を分析しながら調整しましょう。

2. キーワードの見直し

限られた予算でインプレッションシェアの向上を目指すには、キーワードの設定を見直しましょう。広告効果の高い検索クエリはキーワードとして設定し、パフォーマンスの劣る語句では配信の停止を検討します。

広告効果の低いキーワードについては、配信の停止や除外設定をすることで余分なコストの削減が可能です。余分な広告コストを抑えるには、具体的に以下のように設定を変更します。

  • 広告の内容と解離しているキーワードの配信を停止
  • ビッグワードへの配信を停止
  • 除外キーワードを設定

さらにアトリビューション分析を行い、売上への貢献度が高い広告に多くの予算を配分するのがおすすめです。

3. ターゲットの絞り込み

「広告予算の引き上げが難しい」「インプレッションシェア損失率の更なる改善を目指したい」という場合はターゲットを絞り込みましょう。ターゲット設定を見直しCVの獲得が期待できるユーザーに絞って配信すれば、広告の費用対効果を高められます。具体的に見直すべき主なターゲット設定は、以下のとおりです。

  • 配信地域
  • 配信先デバイス
  • 時間帯
  • 曜日

それぞれの条件下におけるCVの獲得状況を確認し、配信設定や予算にメリハリをつけましょう。広告効果の悪い配信条件は停止し、CVを見込める条件は予算を増やすことで効率的に売上アップを狙えます。

ディスプレイ広告でプレースメントターゲットを設定している場合は、配信先のサイトを厳選することで絞り込みが可能です。

【ランクによる損失時】インプレッションシェアを改善する3つの施策

広告のランクを左右する要因は「入札単価」「広告の品質」「広告表示オプション」の3つです。ここでは、ランクの低さが原因でインプレッションシェアの損失が発生している場合の3つの施策について解説します。ランクによるインプレッションシェアの損失を改善し、売上の獲得につなげましょう。

1. 入札単価の引き上げ

入札単価を引き上げることにより、競合との掲載順位のオークションで勝ちやすくなり、広告がユーザーへ配信される可能性が高まります。入札単価は広告の配信時の上限額であり、表示された際に必ずしも登録した料金が発生するわけではありません。実際にかかる費用は、設定した入札単価を下回る場合が多いです。

短期間での成果を期待できる施策ですが、収益性が下がるため予算によるインプレッションシェアの損失が発生する可能性があります。ランクだけでなく自社の広告予算を考慮したうえで、入札単価の引き上げに取り組みましょう。

2. 広告品質の向上

広告には品質スコアが付けられており、質が高いと判断されたページは優先的に配信されます。そのため広告品質を改善することでランクが上がり、インプレッションシェアの向上が可能です。実際に広告品質を高めるには、以下のような方法があります。

  • 広告の内容と関連性の高いキーワードを設定する
  • キーワードを含めた広告文を設定する
  • サイトのコンテンツを充実させる
  • スマホ画面に対応したLPにする
  • ページの表示速度を上げる

「レスポンシブデザインで制作する」「画像サイズを軽量化する」などに取り組み、広告品質を向上させましょう。

3. 表示オプションの設定

リスティング広告を運用している場合は、広告表示オプションの設定が可能です。広告表示オプションを活用することでランクが向上し、検索結果に表示されやすくなります。

広告表示オプションとは、検索結果のタイトルや広告文の下により詳細な情報を提示する機能です。Googleの広告表示オプションの場合は、以下のような情報を設定できます。

  • サイトリンク
  • 価格
  • セール情報
  • 画像
  • フォーム

設定することにより検索結果画面でユーザーの興味を惹きやすくなり、クリック数の増加やCVRの向上が可能です。複数の商品を扱うECサイトの場合、広告表示オプションに各アイテムのページのリンクを設定すると良いです。ユーザーが興味を持つ商品ページへ直接訪れやすいため、効率的にCVを促せます。

【ツール別】インプレッションシェアを確認する手順

広告ツール上にインプレッションシェアが表示されていない場合は、自身で設定変更が必要です。ここでは、各広告ツールにおいてインプレッションシェアを確認する手順を解説します。

1. Google広告

Google広告では、インプレッションシェアをキャンペーンやキーワードなどさまざまな単位で確認できます。Google広告でインプレッションシェアを表示させる手順は、以下のとおりです。

  1. Google広告の管理画面でキャンペーン、広告グループ、キーワードのうちいずれかのページを開く
  2. 「表示項目」または「表示項目を変更」をクリック
  3. 「競合指標」を選択し、表示項目の中から確認したいインプレッションシェアにチェックを付ける
  4. 「適用」をクリック
  5. 表で数値を確認

「ショッピング キャンペーン」を設定している場合は、商品グループ単位でのインプレッションシェアを確認できます。

2. Yahoo!広告

Yahoo!広告では「キャンペーン」「広告グループ」「キーワード」の3つの単位で表示できます。Yahoo!広告でインプレッションシェアを確認する手順は、以下のとおりです。

  1. Yahoo!広告の管理画面でキャンペーン、広告グループ、キーワードのいずれかのページを開く
  2. 「表示項目」を選択し「表示項目の編集」をクリック
  3. 確認したいインプレッションシェアの項目にチェックを付ける
  4. 「適用」をクリック
  5. 表で数値を確認

ただしインプレッションシェアを確認できるのは「インプレッション数が10万件以上」または「広告表示機会の総数が100万件以上」の場合に限られます。

インプレッションシェアにもとづく広告費の最適化ならFORCE-R

予算が原因のインプレッションシェアの損失を確実かつ素早く改善するには、広告費用の引き上げが効果的です。また、ランクによるインプレッションシェアの損失時には、入札単価を上げる改善方法があります。しかし、広告費の上限による配信制限が発生する可能性が高いため、自社の予算を考慮して設定しましょう。

広告予算と入札単価の適切なバランスは、キーワードや検索ボリュームによって異なるため、専門家の判断を仰ぐのがおすすめです。FORCE-Rでは経験豊富な専門コンサルタントが商品の市場や予算を考慮し、広告の費用対効果を高められるような入札単価を提案いたします。

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まとめ|インプレッションシェアを改善し広告のパフォーマンスを高めよう

インプレッションシェアを改善するにあたり、予算とランクが原因の機会損失を抑えることが重要です。広告費用を大きく上げずに機会損失を防ぐには、キーワードやターゲット設定などのマーケティング戦略を見直します。また広告の品質改善や表示オプションの設定により、ランクを向上させる施策を行いましょう。

FORCE-Rの専門コンサルタントは広告運用に精通しており、限られた予算でクリックやCVにつなげるマーケティング施策の立案が可能です。インプレッションシェアを改善して広告の費用対効果を高めたい担当者様は、ぜひご相談ください。

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記事を書いた人

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執行役員 WEBコンサルティング事業部 ECグループ

本多 一成

EC事業会社にて、Amazon/楽天/Yahoo!ショッピングの運営、物流・CSなどに携わる。その経験をもとに、各モールのコンサルタントとしてFORCE-Rに従事。楽天市場が得意。担当案件では前年比200%の売上達成した実績も。

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