- スポンサーブランド広告とは?
- スポンサーブランド広告にはどのくらい費用がかかる?
- どうすればスポンサーブランド広告を配信できる?
上記のようにお悩みではないでしょうか。
スポンサーブランド広告を活用すればブランド単位での認知拡大・販売促進を実現できます。スポンサープロダクト広告の配信が軌道に乗ったら、スポンサーブランド広告でさらなる売上拡大を図りましょう。
本記事ではスポンサーブランド広告の利用条件やターゲティング、費用などの基礎知識から、配信方法や成功させるコツまでを解説します。「Amazonでの売上・利益をもっと伸ばしたい」と考えているセラーの方はぜひ参考にしてください。
なお、Amazon広告の全体像は下記の記事で解説しています。
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Contents
スポンサーブランド広告とは?
スポンサーブランド広告とは、Amazonの検索結果ページや商品ページに表示されるAmazon内広告の一種です。主に、単一商品ではなくブランド単位での認知拡大や販売促進を狙って配信されます。
Amazon内検索のトップに表示されるため、期待できる流入増加≒売上アップ効果はスポンサープロダクト広告に次いで大きなものです。Amazonでは「スポンサープロダクト広告→スポンサーブランド広告」の順で配信を拡大しましょう。
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スポンサーブランド広告を出稿するための3つの条件
次の3つの条件を満たしたセラーがスポンサーブランド広告を配信できます。
- 大口出品者である
- カートを獲得している
- ブランド登録をしている
大口出品およびカート獲得については、スポンサープロダクト広告と共通しているため割愛します。
スポンサーブランド広告の配信にはAmazonでのブランド登録を行わなくてはなりません。ブランド登録には商標取得が必要であり、通常は半年〜1年ほどの時間がかかります。スポンサーブランド広告の配信を検討していて商標未取得の方は、できる限り早く準備を進めましょう。
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スポンサーブランド広告の掲載フォーマット【3種類】
スポンサーブランド広告には次の3つの表示フォーマットがあります。
フォーマット | 適した配信目的 |
---|---|
商品コレクション | ブランドの複数商品の販売促進 |
ストアスポットライト | ブランドのAmazonストアページへの集客 |
動画 | ブランドの単一商品の販売促進 |
フォーマットごとに設定するリンク先やクリエイティブの入稿規定が異なります。フォーマットと仕様をセットにしてあらかじめ確認しましょう。
フォーマットはスポンサーブランド広告を配信する目的に合わせて選ぶのがおすすめです。下記でそれぞれのフォーマットの特徴を解説します。
1. 商品コレクション
商品コレクションは、ブランドの複数商品を宣伝したい場合に適した広告フォーマットです。広告のリンク先には「Amazonストア」もしくは「新しいランディングページ」を設定可能ですが、商品画像をクリックすると商品ページに移動します。
基本的にカスタム画像は任意ですが、宣伝する商品が1点以下の場合は必ず設定しなくてはなりません。
2. ストアスポットライト広告
ストアスポットライト広告は、ストアページに集客したい場合に活用したい広告フォーマットです。逆に、個々の商品ページに集客したい場合には適していません。
ストアスポットライト広告を活用すると、画像クリエイティブおよびリンク先はストアページとなります。ストアスポットライト広告を利用するには、4ページ以上のAmazonストアページと各ページに固有な商品が必要なため注意しましょう。
3. 動画
スポンサーブランド動画広告は、ブランドの単一商品を宣伝したい場合に適した広告フォーマットです。商品ページをリンク先として設定します。
スポンサーブランド動画広告については、下記の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
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スポンサーブランド広告のターゲティング【2種類】
スポンサーブランド広告で活用できるターゲティングは「キーワードターゲティング」「商品ターゲティング」の2種類です。
スポンサープロダクト広告と異なる点として、スポンサーブランド広告にはオートターゲティングが存在しません。マニュアルターゲティングの経験がない方は、仕組みやマッチタイプなどを詳しく確認しておきましょう。
1. キーワードターゲティング
キーワードターゲティングは、設定したキーワードと関連する検索結果ページや商品ページに広告を表示させるターゲティング方法です。3種類のスポンサー広告のなかで、スポンサーブランド広告のみ「絞り込み部分一致」を加えた4つのマッチタイプが利用できます。
マッチタイプ | 概要 |
---|---|
完全一致 | 広告を表示させるには、検索用語がキーワードや語順と完全に一致する必要があります。また、完全一致の用語の類似バリエーションに一致するものも対象となります。(後略) |
フレーズ一致 | 検索用語に完全一致するフレーズまたは語句の並びが含まれている必要があります。(中略)フレーズ一致には、キーワードの複数形も含まれます。 |
絞り込み部分一致 | たとえば、「+ 男性 靴」というキーワードを部分一致で使用した場合、広告は「男性」という語句を含む検索にのみ一致します。広告は「男性用 スニーカー」または「男性用 ランニングシューズ」と一致する場合がありますが、「男性」という単語を含まない検索用語(「スニーカー」や「ランニングシューズ」など)には一致しません。(後略) |
部分一致 | このマッチタイプでは、お客様の商品検索に対してより広範囲に広告が表示されます。(中略)キーワードの意味と広告対象商品のコンテキストによって決まる単数形、複数形、変化形、同義語、および関連する用語が含まれる場合があります。(後略) |
初めはターゲティングを広くして出稿し、配信結果を見ながら除外ターゲティングを用いて最適化させていく方法がおすすめです。
※除外ターゲティングとは
…広告を表示させないキーワードや商品(ASIN)、ブランドを設定して費用対効果の改善を図るための機能のこと。
2. 商品ターゲティング
商品ターゲティングは、設定した商品やカテゴリー、ブランドの商品ページに広告を表示させるターゲティング方法です。キーワードターゲティングのようなマッチタイプは存在しませんが、Amazonが推奨する類似カテゴリーや絞り込みを設定できます。
商品ターゲティングは「カテゴリー」「個々の商品」の2種類です。
ターゲティング方法 | 概要 |
---|---|
カテゴリー | (前略)商品との関連性に基づいて推奨されたカテゴリーにターゲットを設定できます。(中略)ブランド、価格帯、レビューの星の数に基づいてカテゴリーを絞り込むことができます。 |
個々の商品 | (前略)広告の商品に類似する、個々の推奨商品をターゲットに設定できます。検索フィールドで特定の商品を検索することもできます。 |
関連カテゴリーの商品ページに対して幅広く配信したい場合は「カテゴリー」を、競合商品だけを狙って広告を表示させたい場合は「個々の商品」を選択します。
キーワードターゲティングと同様、除外ターゲティングを活用しながら最適化を進めましょう。商品ターゲティングでは、商品(ASIN)もしくはブランド単位での除外が可能です(参考:amazon ads)。
スポンサーブランド広告の費用相場
スポンサーブランド広告の費用相場は下記のとおりです。
1日あたりの費用相場 | 1,000円〜 |
---|---|
1クリックあたりの費用相場 | 20円〜200円 |
スポンサーブランド広告はクリック課金制となっているため、広告が表示されるだけでは費用が発生しません。
具体的な費用は商品やターゲティングによって異なりますが、宣伝する商品の単価が高い場合や配信先の検索ボリューム/アクセス数が大きい場合には広告費が高額になります。
商品単価やアクセス見込みに応じて広告予算を用意しましょう。
スポンサーブランド広告の予算の決め方
スポンサーブランド広告の予算は目標とするACoS(売上高広告比率)から決める方法がおすすめです。
※ACoSとは…
広告経由の売上のうち広告費が占める割合を示す指標。「ACoS = 広告予算 ÷ 広告経由の売上 × 100」で計算できる。
Amazonではコンバージョン数が増えるほど検索順位が上がりやすくなるため、広告予算が先行投資的な意味を持ちます。厳密にCPAを追い求めるのではなく、設定した目標ACoSの範囲内で柔軟に運用しましょう。
たとえば売上100万円/月・目標ACoS40%であれば、広告予算は40万円/月となります。
スポンサーブランド広告の始め方【7ステップ】
スポンサーブランド広告の始め方は次の7ステップです。
- Amazonブランド登録
- ストアページの作成
- キャンペーンの作成・設定
- 広告フォーマット・リンク先の選択
- クリエイティブの作成・入稿
- ターゲティング・入札額の設定
- 除外ターゲティングの設定
なお、スポンサーブランド広告以外のスポンサー広告の出稿方法はこちらの記事をご覧ください。
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下記では「商品コレクション」かつ「キーワードターゲティング」で配信する場合のスポンサーブランド広告の始め方を、キャプチャを使いながらわかりやすく解説します。ほかの広告フォーマットやターゲティング方法を用いる場合でも、設定方法は基本的に同じです。
1. Amazonブランド登録
まずはスポンサーブランド広告を配信する下準備として、Amazonブランド登録を行いましょう。
すでにブランド名を利用している場合は「商標早期審査・早期審理」制度に申し込むことで2ヶ月〜半年ほどで商標を取得できます。
2. ストアページの作成
次にAmazonストアのページを作成します。セラーセントラルで「ストア>Amazonストア>ストアを作成」と進んでストアページを作成しコンテンツを追加しましょう。
フォーマットで「ストアスポットライト広告」を選択する場合は4ページ以上必要となるため注意が必要です。
3. キャンペーンの作成・設定
準備が終わったら、キャンペーンを作成します。キャンペーンマネージャーで「キャンペーンを作成する」を選択し、中央のスポンサーブランド広告を選びましょう。
次にキャンペーン設定を行います。下記の項目を入力しましょう。
項目 | 入力内容 |
---|---|
キャンペーン名 | 任意のわかりやすい名前を入力 |
開始日および終了日 | イベント時など特定の期間だけ運用する場合は入力、特に設定しない場合はそのままでOK |
1日の予算 | ACoSから算出した1日あたりの予算を入力 |
4. 広告フォーマット・リンク先の選択
キャンペーンを作成したら、広告フォーマットを選択します。本記事では商品コレクションを選択したと仮定して解説しますが、ストアスポットライトや動画の場合でも設定方法はほとんど変わりません。
広告フォーマットに合わせてランディングページ(広告の遷移先)を選択します。商品コレクションの場合はAmazonストアがおすすめです。Amazonストアを作成していない場合は「新しいランディングページ」を選びましょう。
5. クリエイティブの作成・入稿
次にクリエイティブを作成し、入稿します。下記のような規定が設けられているため、審査落ちしないように注意しましょう。
クリエイティブ | 入稿規定 |
---|---|
ブランド名 | ・全角30文字以内 |
ロゴ | ・画像全体を占めている、もしくは背景が塗りつぶされている ・商品画像やASINを利用していない ・ロゴ以外のテキストを追加していない など |
商品 | ・表示させる商品を3つまで選択する |
見出し | ・全角35文字まで |
カスタム画像 | ・ランディングページと矛盾しない ・単色または透明な背景に商品を設置しない ・判読不能ではない ・パッケージ以外のテキストがない など |
カスタム画像はオプション項目ですが、設定することをおすすめします。
6. ターゲティング・入札額の設定
次にターゲティングを設定します。キーワードターゲティングであれば「推奨」から関連キーワードを設定する、もしくは「リストを入力」から手動で追加することが可能です。
コンバージョン見込みの高いキーワードリストがなければ「推奨」を利用しましょう。
ターゲティングに合わせて入札額を設定します。基本的には「推奨入札額」を選択しておけば問題ありません。指名検索のように上部を死守したいキーワードがあれば、入札額を調整しましょう。
商品ターゲティングを利用する場合もおおむね同様です。
7. 除外ターゲティングの設定
最後に除外ターゲティングを設定します。性別や利用シーンなどから、ターゲットとズレるキーワードを連想して除外設定しましょう。
たとえば、男性向け・ビジネスシーン用の靴下を販売している場合「女性」「カジュアル」などが除外キーワード候補です。
すべての設定が終わったら「審査に申請」をクリックします。スポンサーブランド広告では配信前にAmazon側の審査が必要です。審査には数時間〜数日で完了をみておきましょう。
スポンサーブランド広告運用を成功させる2つのポイント
スポンサーブランド広告運用を成功させるポイントは次の2つです。
- カスタム画像を作成しクリエティブに設定する
- 検索語句ごとの数値を確認して調整する
上記を把握しているかどうかで、スポンサーブランド広告の成果が大きく変わります。運用前に必ず確認しておきましょう。
1. カスタム画像を作成しクリエイティブに設定する
スポンサーブランド広告を成功させるポイントの1つ目は、カスタム画像を設定することです。画面占有率が上がること、ブランド・商品の魅力を伝えやすくなることから、カスタム画像を設定すればスポンサーブランド広告の売上効果が大きくなります。
(前略)モバイルのスポンサーブランド広告でカスタム画像を使用するキャンペーンでは、ブランドロゴと見出しのみを使用し、商品が掲載されていないキャンペーンと比較してクリックスルー率が平均して2.2倍高いことがわかりました*。 *Amazon internal データ、2021年
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カスタム画像はオプションであり設定しなくても配信は可能ですが、費用対効果を考えると活用したい機能です。使い方や利用シーンがわかるカスタム画像を設定して、商品の魅力をアピールしましょう。
2. 検索語句ごとの数値を確認して調整する
検索語句ごとの数値を確認して調整することも、スポンサーブランド広告の効果的な配信には重要です。
スポンサーブランド広告では、スポンサープロダクト広告と同様にキーワードごとのROASを確認できます。先行投資的な意味があるから厳密にCPAを追わないとはいえ、明らかに費用対効果の悪いキーワードを放置する理由はありません。
効果が悪いキーワードの入札を下げる・効果が良いキーワードの入札を上げるなどして、実数値に合わせた運用調整を行いましょう。ただし、商品ごとの売上が確認できない点には注意が必要です。
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まとめ|スポンサーブランド広告を活用して売上を伸ばそう
本記事ではスポンサーブランド広告の概要や始め方、運用のコツなどを解説しました。
スポンサーブランド広告は、ブランド単位での認知拡大と販売促進を並行できる効果的なAmazon広告手法です。スポンサープロダクト広告の次はスポンサーブランド広告を活用し、Amazon売上の拡大を狙いましょう。
しかしスポンサーブランド広告にはオートターゲティングがなくクリエイティブ作成も必要であるため、運用のハードルが高いことも事実です。
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