- Amazonのスポンサープロダクト広告ってなに?
- スポンサープロダクト広告にかかる費用は?
- スポンサープロダクト広告はどうやって配信する?
上記のようにお悩みではないでしょうか。
Amazonで売上を拡大するためには広告運用が欠かせません。特にスポンサープロダクト広告は、費用対効果が高く出稿のハードルも低いため必ず活用したい手法です。
本記事ではスポンサープロダクト広告の概要や費用相場、始め方、成功させるポイントなどを解説します。「広告を活用してAmazon売上を伸ばしたい」と考えている方は、ぜひ参考にしてください。
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Contents
スポンサープロダクト広告とは?

スポンサープロダクト広告はAmazon広告の一種で、Amazonの検索結果ページや商品ページに広告を配信できる手法です。購買意欲の高いユーザーにアプローチできること、自然検索と同じフォーマットで表示され”広告感”が薄いことから、高い費用対効果を期待できます。
注文された商品点数が+40%増加
引用:amazon ads
ASINは、スポンサープロダクト広告キャンペーンを開始してから最初の1年以内に、注文された商品点数が週平均で+40%増加しました
Amazon広告にはいくつか種類がありますが、初めて出稿する場合にはスポンサープロダクト広告がおすすめです。
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スポンサープロダクトを利用する主な2つの条件
スポンサープロダクトを利用できるのは、下記の2つの条件を満たしているセラーです。
- 大口出品者であること
- カートを獲得していること
特にカートを獲得できているかどうかには注意しましょう。スポンサープロダクト広告はASIN単位で商品ページを広告出稿する仕組みです。カートを獲得できていない場合、広告を出稿しても自社の売上にはつながりません。
スポンサープロダクト広告で配信できない商品
下記の商品は、スポンサープロダクト広告をはじめとしたAmazonスポンサー広告の配信が禁止されています。
- アダルト商品
- 薬機法に違反している商品
- コンペや懸賞
- 薬物検査キット
- ハッキング関連商品
- CBD関連商品
- タバコや電子タバコなど
参考:amazon ads
主な掲載禁止商品は、違法な商品や犯罪行為を助長する商品などです。上記以外にもさまざまな商品が出稿禁止とされているため、必ず承認ポリシーに関するページで確認しましょう。
スポンサープロダクト広告の費用相場
Amazonスポンサープロダクト広告の費用相場は下記のとおりです。
1日あたりの費用相場 | 1,000円〜 |
---|---|
1クリックあたりの費用相場 | 20円〜200円 |
スポンサープロダクト広告はクリック課金制であり、次の計算式によって1日あたりの費用が決まります。
■ 1日あたりの費用 = 1クリックあたりの費用(CPC) × 1日あたりのクリック数
たとえば1クリック50円で1日100クリックされた場合の費用は「50円 × 100クリック = 5,000円」となります。
スポンサープロダクト広告の費用に影響する要因
スポンサープロダクト広告の費用に特に大きく影響する要因は「商品単価」と「検索ボリューム/競合商品のアクセス数」です。

商品単価が高いほど、許容CPAが高くなるためクリック単価が高くなり費用が大きくなります。
また検索ボリュームが大きいキーワードやアクセス数が多い商品ページに出稿すると、アクセス期待値の高さから多くの競合が入札するため、CPCが高くなり費用が大きくなります。競合性の高さだけではなく、単純にアクセス数=クリック数が増えることも費用が高くなる要因の1つです。
スポンサープロダクト広告の入札額の決め方
スポンサープロダクト広告では、ACoS(売上高広告比率)という指標を活用して入札額を調整します。
※ACoSとは…
広告経由の売上のうち広告費が占める割合を示す指標。「ACoS = 広告予算 ÷ 広告経由の売上 × 100」で計算できる。
AmazonではCV数に応じてSEOで有利になるため、特に運用初期の広告費には先行投資的な意味があります。したがって厳密に商品ごとの粗利益から入札額を算出するのではなく、ACoSを基準に広告予算を決めてその予算内で運用できるように入札額を設定するのです。
具体的には下記のような流れで進めます。
- ACoSから広告予算を決める
- 広告予算と自社の状況から注力するキーワードを決める
- 注力するキーワードでのCV数を最大化するための入札額を設定する
たとえば広告経由の売上30万円/月・目標ACoS20%の場合、1ヶ月あたりの広告費は6万円です。6万円の中で、注力するキーワードでのCV数を最大化するための入札額を調整します。
スポンサープロダクト広告で利用できるターゲティング

スポンサープロダクト広告で利用できるターゲティングは次の2種類です。
- マニュアルターゲティング
- オートターゲティング
下記でそれぞれの特徴を解説します。
マニュアルターゲティング
マニュアルターゲティングとは、広告を出稿するキーワードや商品・カテゴリーを広告主が手動で設定するターゲティング方法です。下記のような場合におすすめできます。
- CVキーワードリストを持っている
- 高い費用対効果を見込める出稿商品/カテゴリーリストを持っている
- 広告運用の経験がある
マニュアルターゲティングはさらに「キーワードターゲティング」「商品ターゲティング」の2種類に分かれています。
キーワードターゲティング
キーワードターゲティングは、見込み顧客が検索するであろうキーワードを設定してそのキーワードに対して広告を出稿する方法です。3つのマッチタイプが存在し、それぞれ拡張度合いが異なります。
マッチタイプ | 概要 |
---|---|
完全一致 | 広告を表示させるには、検索用語がキーワードや語順と完全に一致する必要があります。 |
フレーズ一致 | 検索用語に完全一致するフレーズまたは語句の並びが含まれている必要があります。 |
部分一致 | キーワードの意味と広告対象商品のコンテキストによって決まる単数形、複数形、変化形、同義語、および関連する用語が含まれる場合があります。 |
参考:amazon ads
まずは完全一致やフレーズ一致を中心に運用を開始して、ターゲティングを拡大してCV数を増やす段階で部分一致を追加しましょう。
商品ターゲティング
商品ターゲティングは、競合商品や関連カテゴリーを設定しその商品ページに対して広告を出稿する方法です。商品ターゲティングにマッチタイプは存在しないため、個々の商品(ASIN)もしくはカテゴリーを設定します。
「拡張された商品ターゲティング」を有効化すると、ターゲットに設定している商品と関連性の高い商品へ配信を拡大できます。マニュアルとオートを組み合わせたようなターゲティングが可能です。商品ターゲティングでの成果が安定し拡大を狙う段階になったら「拡張された商品ターゲティング」の活用を検討してみましょう。
オートターゲティング
オートターゲティングとは、広告を出稿するキーワードや商品をAmazonの機械学習に任せて自動で設定するターゲティング方法です。下記のキーワード・商品に対して広告が出稿されます。
キーワード | ・ほぼ一致するキーワード ・おおまかに一致するキーワード |
---|---|
商品 | ・代替商品 ・補完商品 |
次のような場合はオートターゲティングを活用してスポンサープロダクト広告を配信しましょう。
- 広告を出稿すべきキーワード/商品がわからない
- まずはCVデータを溜めるところから始めたい
- 広告運用経験がない
ただしCVデータが溜まってきたら、マニュアルターゲティングに移行することをおすすめします。
スポンサープロダクト広告でマニュアルターゲティングを初めて使用した広告主様は、使用しなかった広告主様と比較して、翌月の売上が平均して17.2%増加しています。(Amazon Internalデータ、米国、2020年9月)
引用:amazon ads
オートターゲティングからマニュアルターゲティングに移行することで、CVデータをもとにより精度の高い広告出稿が可能になり、成果を拡大することが可能です。
スポンサープロダクト広告の始め方
オートターゲティングでの広告配信を開始するケースを想定して、スポンサープロダクト広告の始め方をキャプチャを用いてわかりやすく解説します。スポンサープロダクト広告の出稿手順は、大まかに次の6ステップです。
- キャンペーンの種類を選択する
- 広告グループを設定する
- 広告掲載する商品を選択する
- ターゲティングを設定する
- 入札戦略を選択する
- キャンペーン情報を入力する

まずはセラーセントラルで「広告>広告キャンペーンマネージャー」と進みます。キャンペーンの選択画面で、スポンサープロダクト広告の「続ける」ボタンをクリックしましょう。

キャンペーン作成画面に遷移したら、任意の広告グループ名をつけます。広告グループ名はユーザーには表示されないため、社内で識別しやすい名前をつければOKです。

次にスポンサープロダクト広告に掲載したい商品を追加します。表示されている商品もしくは商品名やASINもしくはSKUで検索して表示された商品の「追加」ボタンをクリックしましょう。

商品を追加したら、ターゲティング方法を選択します(ここでは「オートターゲティング」)。ACoSや広告予算から決めておいた入札額を設定しましょう。

広告入稿では除外ターゲティングの設定も必要です。
※除外ターゲティングとは
…広告を表示させない(=配信から除外する)キーワードや商品を決めること。
たとえばスポーツ用の大きな水筒の広告を配信する場合「水筒 小さめ」「水筒 300ml」などのキーワードが除外候補になります。CVが見込めないキーワードや商品を除外して費用対効果を高めるために欠かせない設定です。

次に入札戦略を選択しましょう。スポンサープロダクト広告には次の3つの入札戦略があります。
入札戦略 | 概要 |
---|---|
動的な入札額-ダウンのみ | CVの見込みが低い場合に入札単価を引き下げる |
動的な入札額-アップとダウン | CVの見込みが高い場合に入札単価を引き上げ、CVの見込みが低い場合に入札単価を引き下げる |
固定入札額 | 入札単価の引き上げ・引き下げを行わない |
基本的には「動的な入札額-ダウンのみ」を使用しましょう。セール時や指名検索キーワードなど上部枠を死守したい場合は「固定入札額」を利用します。
現状「動的な入札-アップとダウン」は費用対効果が悪化しやすいため、おすすめできません。

最後にキャンペーン情報を入力します。
キャンペーン名 | 任意の識別しやすい名前を入力 |
---|---|
開始日・終了日 | 設定する場合は入力 |
1日の予算 | ACoSから算出した1日あたりの予算を入力 |
上記を入力したら、出稿設定は完了です。「キャンペーンの開始」ボタンをクリックして、スポンサープロダクト広告を配信しましょう。
なお、スポンサープロダクト広告以外のAmazon広告の出稿方法は、下記の記事で解説しています。
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スポンサープロダクト広告運用を成功させるコツ
スポンサープロダクト広告運用を成功させるコツは、数値データを分析して状況に合った打ち手を実行することです。
運用状況によって成果最大化のためのボトルネックは異なるため「どのような状況でも効果的な打ち手」は存在しません。自社の運用状況や課題に応じて施策を打つことが重要です。
具体的には下記の表を参考に改善を行いましょう。
状況 | 効果的な打ち手 |
---|---|
インプレッションが伸びない | ・入札額を高くする |
CTRが低い | ・入札額を高くする ・メイン画像を改善する ・商品名を改善する ・高評価レビューを増やす |
CVRが低い | ・メイン画像を改善する ・サブ画像を改善する ・商品紹介コンテンツを追加する ・高評価レビューを増やす |
ACoS/ROASが悪い | ・入札額を低くする ・メイン画像/サブ画像を改善する ・商品名を改善する ・商品紹介コンテンツを追加する |
特にCTRやCVRはオーガニック経由での売上にも大きく影響するポイントです。商品画像や商品名、商品紹介コンテンツは積極的にABテストを行って改善しましょう。
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まとめ|スポンサープロダクト広告でAmazon売上を伸ばそう
本記事ではスポンサープロダクト広告の概要や費用、出稿方法などを解説しました。改めてまとめます。
- スポンサープロダクト広告は、Amazon広告のなかでも高い費用対効果を期待できる
- 1日1,000円〜の低予算でも出稿できる
- 広告経由でCV数を増やすことでAmazon SEOで有利になる
- セラーであれば6ステップで簡単に出稿できる
Amazon売上アップのために、スポンサープロダクト広告は避けては通れない施策です。スポンサープロダクト広告を活用して販売件数を伸ばし、Amazonの売上拡大サイクルに乗りましょう。
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