Column

データフィードとは商品に関する情報を広告に合わせて変換する仕組み!4つの活用シーンを解説

「ユーザーの興味関心に合わせた広告配信方法を知りたい」
「データフィードを活用できる具体的な場面は?」
「広告配信を行う際の準備や更新に手間がかかっている」

このような疑問やお悩みをお持ちではありませんか。各企業が保有しているデータを、広告媒体ごとに合わせる仕組みであるデータフィードを活用すれば、手間をかけずにユーザーの興味関心の高い広告配信が可能です。

そこで、本記事ではデータフィードの仕組みや広告への活用方法について解説します。活用する際のポイントも合わせて解説していくので、データフィードを利用したい企業担当者の方は、ぜひ最後までお読みください。

データフィードの仕組み

データフィードとは、各企業が保有している情報を広告出稿媒体の仕様に合わせて変換する仕組みです。変換されたデータそのものを、データフィードと呼ぶこともあります。

保有している情報とは、ECサイトであれば「商品データ」転職サイトであれば「求人データ」を指します。これらデータは、各企業ごとに保存方法や仕様が異なることが多いです。

そこで広告媒体のフォーマットに合わせるよう必要な情報を補完し、不要な情報を削除することで広告配信を行える形に整えていきます。この作業により、自社データを活用した広告配信が可能になります。

情報は鮮度が大切なため、一度データフィードを行ったら終わりではなく、定期的な更新が必要になる点も注意が必要です。

データフィード広告とは?2つのメリットも解説

広告媒体のフォーマットに合わせるよう、加工する仕組みをデータフィードと呼びます。このデータを用いた広告配信の手法が、データフィード広告です。

ここでは、データフィード広告の概要やメリットについて解説します。多くのプラットフォームで採用されている手法のため、マーケティングやPRの担当者はぜひ参考にしてください。

1. データフィード広告とは

広告主が持つ商品や求人のようなデータファイルを、指定のフォーマットへ変換して配信する広告を「データフィード広告」と呼びます。データフィード広告は、多くの広告媒体で採用されている手法です。

ECサイトの商品データであれば、以下のような内容が含まれています。

  • 商品名
  • 価格
  • 商品画像
  • 特徴
  • 発売時期
  • 在庫状況

これら商品データとユーザーの行動履歴を掛け合わせることで、ニーズに合わせた商品を広告として配信します。表示される情報は、広告媒体のフォーマットに合うよう加工されたデータをもとにしています。

そのためデータ内容自体に誤りや不足があると、ユーザーからのクレームや信用き損につながるリスクがあるため、十分に注意してください。

2. データフィード広告のメリット

広告にはたくさんの種類が存在します。ここではデータフィード広告のメリットを、他の広告と比較しながら解説します。「自社でどの広告を活用すべきか」判断する際の参考にしてください。

a. 広告作成や更新の手間が減る

リスティング広告やディスプレイ広告では、広告担当者がワード選定とクリエイティブの作成を行う必要があり、手間やコストがかかります。一方でデータフィード広告はデータ加工の仕組みだけ整備できれば、自動で配信されるため手間がかかりません。

また、価格変更や在庫切れなど商品情報の変更時も一つひとつ手作業で直す必要はなく、自社で保有する管理データを修正するだけで問題ありません。これにより、情報更新時に広告を止めることによる機会損失や、更新漏れで誤った情報を得たことによる顧客からのクレームを回避できます。

b. 顧客の興味に合わせた広告配信が可能

リスティング広告など、多くの広告では宣伝したい商品を事前に決めたあとで「どのようなキーワードで」「どんなターゲットに」配信するかを検討していきます。

しかしデータフィード広告では、事前に膨大なデータを広告配信プラットフォームへ送っています。そのため、広告媒体が保有する検索・行動履歴をもとに、ユーザーの興味関心に合わせた広告配信を自動で行うことが可能です。

ユーザーの過去の行動履歴をもとにしているため、クリック率やコンバージョン率の向上も見込め、広告掲載における費用対効果の改善が期待できます。

データフィード広告の4つの活用シーン

データフィード広告は、手間をかけずに精度の高い配信を行える点がメリットです。

ここでは、データフィードが活用できる4つの広告種類について解説します。それぞれ特徴が異なるため、自社商品やサービスと親和性の高い広告を探してください。

1. ショッピング広告

ショッピング広告は、ユーザーが検索したキーワードに連動した商品が表示される形式です。主にECサイトで用いられ、主な媒体は以下のとおりです。

  • Google ショッピング広告
  • Microsoft ショッピング広告
  • Yahoo! 検索連動型ショッピング広告

検索したキーワードをもとに広告配信を行っているため、購入意欲の高いユーザーを集客しやすい点が特徴です。「Googleは利用ユーザーが多い」「マイクロソフト(Bing)はビジネスシーンでの利用が多い」のように、媒体ごとの特徴も異なります。

Googleショッピング広告は関連記事「【無料で掲載できる?】Googleショッピング広告とは|設定のコツや料金を解説」で、Yahoo! 検索連動型ショッピング広告は関連記事「Yahoo!ショッピング広告の種類は?各広告の特徴や初心者向けの広告メニューを紹介」で詳しく解説しています。こちらもぜひ参考にしてください。

2. ダイナミック広告

ダイナミック広告はディスプレイ広告の一種であり、サイトの閲覧・行動履歴をもとに、最適な広告が自動で配信される仕組みです。一人ひとりの行動履歴をもとに、関連商品や過去の閲覧商品を表示させる方法を「動的リマーケティング」と呼びます。

代表的な媒体には、以下のようなものがあります。

  • Criteo
  • Google ディスプレイネットワーク(GDN)
  • RTB House
  • LINE広告

閲覧・購入履歴をもとにするため、行動に対して関連の高い広告配信が行えます。消費者データを分析する方法や報酬の支払い方法など、媒体によって特徴が異なるため事前に調べておきましょう。

ダイナミック広告をもっと詳しく知りたい方は、関連記事「ダイナミックリターゲティング広告とは?利用できる媒体や仕組みを解説」を参考にしてください。

3. 求人検索エンジン

求人情報に特化した検索エンジンを指します。代表的な求人検索エンジンには「indeed」や「求人ボックス」があげられます。

検索エンジン内でトップ表示されることで、多くの求職者へ自社の求人情報をアピール可能です。なかでもindeedはバナー広告ではなく、通常の並びの中にスポンサー広告が表示されるため、広告感を出さずにユーザーに訴求可能な点が特徴です。

4. SNS広告

SNS上でよく見る広告にも、データフィードが用いられています。FacebookやInstagramで行うダイナミック広告の配信では、画像や動画も利用可能なため、記憶に残りやすい点が特徴です。また、画像や動画へ商品詳細ページへリンクを設置することで、遷移率を高められる点もメリットです。

X(旧Twitter)やTikTok、Pinterestでも同様の仕組みが存在しているため、利用層に合わせた媒体を選択しましょう。SNS広告についてもっと詳しく知りたい方は、関連記事「SNS広告とは?費用・メリット・効果・成功事例をわかりやすく解説」も合わせて参考にしてください。

データフィードを活用する際の3つのポイント

広告の成果を高めるためには、適切な運用と情報の量・質を担保することが重要です。データフィードでは、任意項目を埋めることや情報の鮮度を上げることが当てはまります。

ここでは、データフィード広告を出す際の3つの活用ポイントを解説します。データフィード広告を出稿する前に、チェックするようにしてください。

1. 広告媒体ごとの仕様を守る

広告媒体ごとに定められているフォーマットは異なっており、必須項目は同じでも「文字数制限」や「禁止文字」のような細かな違いがあります。

フォーマットを守らないと「エラーで配信されない」「意図した通りに表示されない」といった不具合が起こり得ます。広告効果が悪化する原因にもなるので、仕様の確認は事前に行いましょう。

また仕様は守っていても、文字数超過で「……」のように表示されてしまい、見づらい広告となってしまうこともあります。実際の画面や規定書を読み込むことで、どう表示されるかの確認も合わせて行っておくことがおすすめです。

2. 商品情報の項目をできる限り埋める

データフィードには「必須項目」と「任意項目」が用意されています。最低限の情報である「必須項目」が埋まっていれば広告配信は可能ですが、ユーザーが知りたい内容が含まれていない可能性もあります。

ユーザーの細かなニーズを拾うため、任意項目まで埋めて情報量が多い状態にしましょう。また、情報量が増えればターゲティングの精度も上がるため、広告効果の改善も見込めます。

3. データ更新頻度を上げる

広告に表示される情報は、最新であることが大切です。せっかく購入しようと思った商品が在庫切れや価格違いだった場合、購入機会の損失やクレームにつながるだけでなく、企業自体の信頼が損なわれるリスクがあります。

ECサイトの商品と広告の内容が一致しない場合には、広告審査が通らずに表示されないような仕組みとなっています。ただし、この仕組みも絶対ではないため、こまめな情報更新を欠かさないようにしましょう。

再販や販売中止などの在庫状況や、値段の変動などの商品情報は常にアップデートできるよう、仕組みや人員体制を整えましょう。もし人の手で間に合わない場合は、システム利用も合わせて検討してください。

データフィードの実施や広告活用はFORCE-Rへ相談

データフィードはECサイトや求人サイトにあるデータを、広告媒体ごとのフォーマットに合わせて変換する仕組みです。データフィードを活用すれば、手間を減らしながら精度の高い広告配信が可能になります。

ただしデータフィードを全て人の手で行うことは難しいため、システム連携や自動化などの仕組みや情報を常にアップデートできるような体制づくりが必要です。データを扱うスキルだけでなく広告配信の専門知識も必要になるため、立ち上げ時期は専門家やコンサルタントへ依頼することがおすすめです。

FORCE-Rでは、データフィードの仕組みづくりや広告配信における知識装着を、専門のスタッフが1からお手伝いします。また自社内だけで完結できるよう、システム連携や社内体制の変更も合わせて提案いたします。データフィード広告を活用したい企業担当者の方は、ぜひお問い合わせください。

まとめ|データフィードを活用した広告運用で売上アップを目指そう

データフィード広告は、自社の全在庫と広告媒体が保有するユーザー情報をかけ合わせて、広告配信を行う仕組みです。そのため、ユーザーの興味関心に合わせた広告を届けられ、クリック率や購入数の向上が見込めます。

自社で保有しているデータがあれば、データフィード広告への活用が可能です。FORCE-Rでは、既存データをもとにしたデータフィードの仕組みづくりをサポートします。データフィード広告へ新しく取り組む場合や、現状運用している中でお悩みがある方は、お気軽にお問い合わせください。


アバター画像

執行役員 WEBコンサルティング事業部 ECグループ:本多 一成

EC事業会社にて、Amazon/楽天/Yahoo!ショッピングの運営、物流・CSなどに携わる。 その経験をもとに、各モールのコンサルタントとしてFORCE-Rに従事。 楽天市場が得意。担当案件では前年比200%の売上達成した実績も。

Pickup
注目記事