「EC事業における集客と販促の違いがよくわからない」
「自社ECサイトの売上をアップさせる販促施策が思いつかずに困っている」
「ECサイトで販促を行う際の注意点は?」
自社ECサイトの売上を伸ばすにあたって、上記のような疑問や悩みを抱えてはいないでしょうか。EC事業において販促はサイトへの集客と並んで、売上をアップさせるために重要な施策です。ただし、思いついた施策を無闇に行うだけでは、長期スパンで見ると売上アップにつながりません。
そこで本記事では、EC事業で売上アップにつながる販促施策を解説します。自社サイトへ訪れたユーザーが購入までつながらずに課題を感じている方は、ぜひ参考にしてください
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Contents
EC事業における集客と販促の違い
EC事業において、集客と販促はどちらも売上アップを図るために重要なアプローチです。それぞれ意味が異なるため、混同しないようにまずは違いを理解しましょう。
集客は自社サイトに人を呼ぶことであり、ユーザーのフェーズとしては商品やサービスを認知した段階です。自社ECサイト上に優れた商品を取りそろえていても、ユーザーが訪れなければ売上を伸ばせません。
一方で販促は、集客したユーザーに対して購入を促進することであり、ユーザーのフェーズとしては商品を比較・検討している段階です。自社サイトへ集客したユーザーの購入意欲を高められれば、売上アップにつながります。EC事業では集客と販促の両方が機能していなければ、売上を伸ばすことが難しくなります。
自社ECサイトへの集客方法については関連記事の「【徹底解説】ECサイトの集客に効果的な手法5選!成功事例も紹介」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
ECで販促施策を行う2つの理由
ここではEC事業の売上を伸ばすにあたって、販促施策が重要である理由を解説します。なんとなく取り入れるのではなく、販促が必要である背景を理解することで、より効果的な施策が打てるようになります。
1. 競合とのユーザー獲得競争が激しくなっているため
EC業界は以前と比べて、競合とのユーザー獲得競争が激しくなっています。そのため自社サイトにユーザーを集められたとしても、効果的な販促施策が行えていなければ売上が伸ばせません。
多くの業界では大手企業が存在する上に競合が年々増えているため、ユーザー目線で見ると選択肢が多い状況です。そのため競合企業と比較して、自社の商品やサイトを利用する理由がなければユーザーに選んでもらえません。
ユーザーの選択肢が増えることで自社広告の費用対効果も悪化するため、販促を行わないことは売上の減少につながります。
2. 継続購入を促し売上を安定させるため
販促施策の効果は、ECサイトに訪れた新規ユーザーの購入を促進させるだけではありません。自社ECサイトを利用しているユーザーに対して、継続購入を促すことにもつながります。
EC事業は競合の参入などにより新規ユーザーの獲得が難しくなっているため、リピート購入を増やせなければ売上がアップしません。自社の商品やサービスを利用したことがあるユーザーに対して販促施策で継続購入意欲を高められれば、リピート率が高まり売上の底上げにつながります。
リピート率については関連記事の「リピート率とは?業界別ECサイトの平均値と向上させる施策を解説」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
ECサイトの売上を伸ばすために効果的な10個の販促手法
ECサイトの売上を伸ばす販促手法は、新規ユーザー向けの施策やリピーター獲得まで幅広くあります。ここでは、それぞれ対象となるユーザーに合わせて、売上アップにつながる販促施策を紹介します。
1. 「新規獲得」「リピート」「顧客離れ防止」共通の施策
まずは、すべてのユーザーに共通する販促施策を紹介します。ユーザーのフェーズにこだわらず、売上の底上げを図りたい場合に取り入れたい施策です。
a. 送料無料
送料を無料にすることは、ユーザーの購入意欲向上に効果的です。商品の金額を確認してカートに入れたあとで、送料がプラスされるとどうしても割高に感じてしまいます。そこで送料を無料にすることで、商品の代金以上にお金がかかるといったマイナスの印象を持たれずにすみます。
また、購入金額に応じて送料を無料にする方法も効果的です。送料が無料になる条件をクリアするために商品を追加してもらえるので、顧客単価が上がりやすくなります。
b. 期間限定セール
期間限定セールは、ユーザーの購入意欲を高めるのに効果的な施策です。なぜなら今しか買えないという希少価値が、ユーザーの購入意欲を高めるからです。
セールを実施する場合は季節ごとやGW期間限定に実施するなど、特定のタイミングで行います。一方であまり頻繁にセールを行うと、ユーザーが割引待ちの状態になって商品が定価で売れなくなるため注意しましょう。あくまで「期間限定であるという希少性」を訴求するのがポイントです。
c. 友達紹介
友達紹介の仕組みを整備することで、売上の底上げにつながります。例えば「紹介した人」と「購入した人」それぞれにクーポンを配付し、どちらにもメリットがあるような仕組みをつくりましょう。
知り合いからの紹介を理由に商品を購入する人は一定数いるため、売上を伸ばすのに効果的な施策です。企業目線で見た場合は、新規ユーザー獲得につながる点がメリットです。リピーターからの紹介であれば、好みやライフスタイルが近いユーザーであることが期待できるため、継続して利用してもらえる可能性が高まります。
2. 新規ユーザーの獲得につなげる施策
自社サービスの認知を広げつつ売上を伸ばすためには、まずは新規ユーザーの獲得が必要です。ここでは新規ユーザーの獲得において、より効果的な販促施策を紹介します。
a. お試し無料
お試し無料は、新規ユーザー獲得と相性が良い施策です。なぜならお試し利用で商品の良さを実感してもらえれば、その後の継続利用につながるからです。
商品に興味を持ったとしても効果がイメージできないため、購入に踏み切れないユーザーは多くいます。無料で試せる環境を作ることで、効果が得られるかわからないという不安を払しょくできます。リピート率の高い商品であれば、一度購入してもらえれば継続が期待できるため、お試し無料施策は効果的です。
b. コラボ企画
コラボ企画は、新規ユーザー獲得につなげやすい販促施策です。なぜなら通常時では手に入らない商品の希少性が、ユーザーの購入意欲を高めるからです。
ターゲットが近しい企業同士のコラボ企画であれば、自社と相性が良いユーザーに対して効果的にアプローチできます。またコラボ企画の内容次第では、片方の企業やブランドしか知らないユーザーに対してアプローチが可能です。自社のプロモーションだけでは接触できなかった新規ユーザーの獲得につながるケースがあるため、新たな利用者層の開拓に効果的な施策です。
3. 既存ユーザーのリピートにつなげる施策
ECの売上を安定させるには、商品を購入してくれたユーザーにリピートしてもらうことが重要です。ここでは、商品の継続利用につながりやすい施策を紹介します。
a. クーポンの発行
自社ECサイトを利用したユーザー限定でクーポンを発行することで、リピート購入につながりやすくなります。クーポンを利用することで通常よりも安く利用できる設計にすれば、ユーザーの購入意欲を高められるからです。
また、発行するクーポンには使用期限を設定しましょう。期限がないと「いつでも使えるとの意識」から、なかなか利用されず購入につながりにくくなります。「今すぐクーポンを利用しないと損する」と認識してもらうことで、リピート購入につなげられます。
b. ポイント付与
ポイントの付与も、既存ユーザーのリピート購入につながりやすい販促施策です。ポイントを付与する際は、自社サービスのみ利用できる仕組みにしましょう。ユーザーが他社のサービスに流れず、自社サイトを利用する理由になるからです。
また商品購入以外に、会員登録などでポイントがたまる条件を設定するとより効果的です。「ポイントをためるためにサイトを利用する」という気持ちにさせることで、リピート購入が期待できます。
4. 顧客離れを防ぐ施策
ECの売上を安定させるには、リピート購入につなげる販促施策だけでなく、既存ユーザーが競合他社のサイトに流れないような仕組みも求められます。顧客の維持に課題を感じている場合は、ぜひ参考にしてください。
a. 定期購入割引
定期購入割引の導入は、既存ユーザーを引き留めるのに効果的な施策です。都度商品を買うよりも定期購入のほうが割引になるよう設定することで、リピートされやすくなります。
都度購入してもらうより一時的に単価は下がるものの、買い忘れや競合サイトへの流出を減らせるメリットがあります。ユーザーに対しては、継続利用であれば定期購入の方が合計金額が安くなる点をわかりやすく伝えましょう。
定期購入を継続してもらう方法については関連記事の「【EC事業者向け】定期解約理由となる3つのケース!利用者のニーズに合わせた対策を解説」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
b. 会員ランク制度の設計
競合他社への流出を防ぐためには、会員ランク制度の設計が効果的です。制度を設けることで、ランクを高めるために購入意欲が高まりやすいからです。
高ランクになればより安く購入できるといったメリットがあれば、自社サイトを利用する理由が生まれます。ランクを高めるために商品購入が増えれば、顧客が自社の商品やサービスの利用を開始してから終了するまでに得られる利益を表す「LTV」の向上が期待できます。
EC事業のLTVについては関連記事の「ECにおけるLTVの計算方法と数値改善のための3つの施策を解説」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
c. 会員限定セール
会員限定セールは、既存ユーザーを自社サイトに引き留めるのに有効です。会員限定で割引率を高めることで、商品購入を促すだけでなく会員登録の促進にもつながるからです。会員情報を活用できれば、商品の購入履歴によってメールで案内する内容を変えられるため、一人ひとりに対してより効果的な提案が行えます。
また一般ユーザーを対象にせず会員限定にすることで、自社やブランドに愛着をもってもらいやすくなります。他のユーザーと差をつけることで特別感を演出し、自社サイトを継続利用してもらえるようにしましょう。
EC事業の販促における3つの注意点
EC事業における販促施策は売上を伸ばすのに効果的ですが、注意しておきたい点が3つあります。販促施策を行っても、長い目で見ると売上の減少につながる可能性があるため、事前に確認しておきましょう。
1. 値下げをすれば商品が売れるわけではない
売上を伸ばしたいからといって、頻繁に値下げを行うのは避けましょう。ユーザーが値下げ待ちの状態になるため、商品を定価で販売しているときに売れなくなるからです。目先の売上は増えたとしても、長期間で見ると商品の売れ行きが落ちます。
また商品が売れるタイミングは、季節が関係する場合もあります。例えば冬場に半袖のTシャツを値下げしても、時期が合わないため期待しているほど売れません。割引をすれば必ず商品が売れるわけではなく、値下げを行うタイミングが重要です。
2. 毎回同じ商品の割引を行うのは避ける
値下げを行う際は、対象の商品を変えましょう。毎回同じ商品を値下げしていると、ユーザーが割引を予測できるようになるからです。事前に割引されることがわかれば、ユーザーは値下げを待ちますし、定価で購入している方には不快感を与えてしまいます。
販促施策は、ユーザーに「今買わなければいけない」という気持ちにさせるのがポイントです。興味のある商品に対して、このタイミングであればお得に購入できると感じられれば、ユーザーに自社サイトを利用してもらいやすくなります。
値下げしても購入されない場合は、商品のコンセプトを見直すのがおすすめです。商品のコンセプトの改善方法については、関連記事の「売れない商品と売れる商品の4つの違い!ECならではの販売戦略についても解説」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
3. サーバーが落ちないようにする
販促を行う際に見落としがちなのが、サーバーのスペックや利用プランです。規模が大きいキャンペーンを行う際は、サイトへの流入が通常時より増えます。サーバーが落ちないように、販促施策を行った際の流入数を事前に想定しておきましょう。
せっかくセールやキャンペーンを行っても、サーバーが落ちて商品が購入できなくなってしまっては大きな機会損失になります。販促施策で流入が増える場合は、サーバーを増強しておくといった準備が必要です。
EC事業で販促を強化したいならFORCE-R
販促施策にはいろいろな種類があり、システムの連携や企画力が求められます。EC事業で売上を伸ばすため、販促を強化したいならFORCE-Rへご相談ください。
FORCE-RはEC事業の売上改善実績が豊富にあるため、業界や状況に合わせてさまざまな提案が可能です。またFORCE-Rはコンサルティングサービスを行っており、販促施策の立案以外に現状の課題分析や、流入数を伸ばすためのWeb広告の運用といった集客施策にも対応できます。
EC事業におけるコンサルの内容については関連記事の「ECコンサルの主な5つのサービス内容!依頼前の準備と選定時の確認ポイントも紹介」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
まとめ|EC事業の販促施策でサイト訪問ユーザーを購入につなげよう
EC事業は競合との獲得競争が激化しており、集客だけでなく販促施策が機能しないと売上を安定させられません。販促施策は売上を伸ばすために必要ですが、頻繁にセールを行い毎回同じ商品が値下げされていると次第に売れなくなります。
販促施策の実施には企画力が必要となるため、自社のリソースに課題を感じている場合はFORCE-Rへご相談ください。専任のコンサルタントが課題や要望に合わせて最適な提案を行い、全力で貴社をサポートいたします。自社ECサイトへの集客だけでなく、販促施策を取り入れることで、さらなる売上アップにつなげていきましょう。