「自分だけのオリジナル化粧品を作って販売したい」「化粧品ブランドを立ち上げたいけれど、何から始めればいいか分からない」とお考えの方は多いのではないでしょうか。
オリジナル化粧品を作る方法として最も現実的なのが、化粧品OEM(受託製造)の活用です。OEMメーカーに製造を委託すれば、自社で製造設備を持たなくても、薬機法の製造販売業許可を取得しなくても、小ロット・低コストからオリジナル化粧品のブランドを立ち上げることが可能です。
本記事では、オリジナル化粧品を作る方法からOEMの費用相場、開発の具体的な流れ、信頼できるOEMメーカーの選び方、薬機法で注意すべきポイント、さらにはEC販売で成功するための戦略まで、実務に役立つ情報を網羅的にお伝えします。化粧品ビジネスへの参入を検討している方は、ぜひ最後までお読みください。
| 確認したいポイント | 結論 | 詳細 |
| オリジナル化粧品とは? | OEMで自社ブランド商品を作る仕組み | 化粧品OEMメーカーに製造を委託し、企画・ブランディング・販売は自社で行うことで、設備投資なしでオリジナル化粧品を展開できる |
| 作る方法は何がある? | OEM活用が最も現実的 | 自社製造は薬機法の許可取得や設備投資が必要。OEMなら許可不要で小ロット・低コストから始められる |
| 費用はどのくらいかかる? | 小ロットなら数十万円から可能 | 化粧水100個程度で30万〜50万円が目安。処方開発費・バルク代・容器代・パッケージデザイン費などが主な内訳 |
| 開発の流れは? | 企画から販売まで6ステップ | コンセプト設計→OEMメーカー選定→処方設計・試作→パッケージデザイン→量産・品質検査→販売開始の順で進む |
| OEMメーカーの選び方は? | 実績・小ロット対応・薬事対応で判断 | 化粧品分野での製造実績、小ロット対応の可否、薬機法に関するアドバイス体制の有無をチェックする |
| 薬機法で注意すべき点は? | 製造販売業許可と広告表現の規制 | OEM利用なら許可は不要だが、広告表現は薬機法で認められた56の効能範囲内に収める必要がある |
| 費用を抑えるコツは? | 既存処方の活用と小ロット発注 | 既存処方ベースなら開発費を削減でき、小ロット対応メーカーを選べば在庫リスクも抑えられる |
| EC販売で成功するには? | 販路・ブランディング・法令対応が鍵 | 商品開発と同時に販路選定とプロモーション準備を進め、薬機法に配慮した広告表現で訴求することが大切 |
この記事でわかること
・オリジナル化粧品を作る方法と、OEM活用が最適な理由
・化粧品OEMにかかる費用の相場と、内訳ごとのコスト目安
・オリジナル化粧品の開発から販売までの具体的な流れとポイント
・失敗しないOEMメーカーの選び方と、薬機法で注意すべき点
・OEMで作った化粧品をEC販売で成功させるための戦略
Contents
オリジナル化粧品を作る方法とは?OEM活用が最適な理由
オリジナル化粧品を作りたいと思ったとき、実現する方法は主に「自社で製造する」「OEMメーカーに委託する」の2つです。ここでは、それぞれの特徴を比較しながら、OEM活用が最適な理由を解説します。
自社製造のハードルは高い
化粧品を自社で製造・販売するには、薬機法に基づく「化粧品製造業許可」と「化粧品製造販売業許可」の2つの許可を取得する必要があります。許可の取得には、専門知識を持つ責任者の配置や設備基準の充足が求められるため、個人や中小企業にとってはハードルが非常に高いのが実情です。
さらに、製造設備の導入には数千万円から数億円規模の投資が必要となるケースもあり、化粧品ビジネスに初めて参入する方にとっては現実的な選択肢とはいえません。
OEM活用なら低コスト・低リスクで始められる
OEMメーカーに製造を委託すれば、自社で許可を取得する必要がなく、製造設備への投資も不要です。OEMメーカーはすでに「化粧品製造販売業許可」を保有しているため、委託側は小売業として商品を仕入れて販売するだけで済みます。
小ロット対応のOEMメーカーを選べば、100個〜500個程度の少量から製造を開始でき、在庫リスクを最小限に抑えながらテスト販売を行うことも可能です。費用面でも、小ロットであれば数十万円程度から始められるため、初期投資を抑えた事業立ち上げが実現します。
OEMの基本的な仕組みについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:OEMとは他社ブランドの製品を製造すること!成功事例や委託先メーカーの選び方を解説
化粧品OEMにかかる費用の相場と内訳
オリジナル化粧品をOEMで作る際にかかる費用は、商品の種類やロット数、使用する原料、容器の仕様などによって大きく変動します。ここでは、費用の内訳と商品別の相場感をお伝えします。
化粧品OEM費用の主な内訳
化粧品OEMにかかる費用は、大きく以下の項目で構成されます。
処方開発費は、どんな成分を配合するか、どのような使用感にするかを決めるための費用です。OEMメーカーの既存処方をベースに調整する場合は数万円程度で済みますが、ゼロから独自処方を開発する場合は10万〜30万円程度かかることがあります。
サンプル・試作費は、処方を確定させるための試作品の製造にかかる費用です。1回あたり5万〜10万円程度が目安ですが、OEMメーカーによっては一定回数まで無料で対応してくれるところもあります。
バルク代は、化粧品の中身そのものの製造費用です。使用する原料の種類や品質、製造量によって価格は変動し、一般的なスキンケア商品では1kgあたり1万〜3万円程度が相場です。
容器・パッケージ費は、ボトルやチューブなどの容器代、ラベルや化粧箱の印刷代などが含まれます。既製品の容器を使えばコストを抑えられますが、オリジナル形状の容器を作る場合は金型代として200万〜500万円が必要になることもあります。
デザイン費は、容器やパッケージのデザイン制作にかかる費用です。外部のデザイナーに依頼する場合は10万〜30万円程度が相場です。OEMメーカーの多くはデザインの持ち込みが基本となるため、別途デザイン会社を手配する必要があります。
充填・梱包・配送費は、製造したバルクを容器に詰め、梱包して納品するまでの費用です。充填費は1本あたり10円〜50円程度が一般的で、梱包や配送の費用もロット数に応じて変動します。
商品別の費用相場の目安
化粧品の種類によって費用は異なりますが、小ロット(100〜500個程度)で製造した場合の目安は以下のとおりです。化粧水であれば1本あたり500円〜1,500円程度、美容液やクリームでは1本あたり1,000円〜3,000円程度が一般的な相場です。
ここにサンプル・試作費やデザイン費、パッケージ費を加えた初期費用の総額は、最もシンプルな仕様で30万〜50万円程度、こだわりの処方やパッケージを採用する場合は100万円以上になるケースもあります。
オリジナル化粧品を作る流れを6ステップで解説
オリジナル化粧品の開発は、企画からOEMメーカーの選定、試作、量産、販売開始まで、複数のステップを経て進みます。ここでは、各ステップのポイントをお伝えします。
ステップ1:ブランドコンセプトの設計
最初に、「誰に、どんな価値を提供する化粧品なのか」というブランドコンセプトを明確にします。ターゲットユーザーの年齢・性別・肌質・ライフスタイル、商品の特徴、価格帯、ブランドの世界観などを具体的に定めましょう。
コンセプトが曖昧なまま開発を進めると、試作の段階で方向性がブレたり、販売時に訴求ポイントが定まらなかったりする原因になります。競合商品の調査も行い、自社商品の差別化ポイントを明確にしておくことが大切です。
ステップ2:OEMメーカーの選定・問い合わせ
コンセプトが固まったら、製造を依頼するOEMメーカーを探します。自社が作りたい化粧品のカテゴリー(スキンケア、ヘアケア、メイクアップなど)に対応しているか、小ロット対応が可能か、薬事関連のアドバイスをしてくれるかなどを基準に比較検討しましょう。
ステップ3:処方設計・試作・サンプル確認
OEMメーカーと打ち合わせを重ねながら、成分の配合や使用感を決定します。試作品(サンプル)が完成したら、テクスチャー、香り、肌なじみ、安定性などを入念にチェックし、納得がいくまで修正を依頼します。
化粧品は直接肌に使用するものであるため、品質の妥協は許されません。試作段階でのすり合わせが甘いと、量産後に「イメージと違った」というトラブルにつながるため、十分な時間を確保しましょう。
ステップ4:パッケージデザイン・表示内容の確認
処方が確定したら、容器やラベル、化粧箱などのパッケージデザインを制作します。化粧品のパッケージには、薬機法で定められた全成分表示、使用上の注意、製造販売業者の氏名または名称・住所など、必要な表示を記載する必要があります。
また、表示内容が薬機法に適合しているかの確認や、製造販売業者として必要な手続きについては、OEMメーカーや製造販売業者がサポートしてくれるケースもあるため、事前に対応範囲を確認しておくと安心です。
ステップ5:量産・品質検査
パッケージの最終確認が完了したら、量産に移ります。OEMメーカーの工場で原料の調達、バルクの製造、容器への充填、梱包が行われ、品質検査を経て製品が完成します。
ステップ6:納品・販売開始
完成品が納品されたら、いよいよ販売を開始します。自社ECサイト、Amazon、楽天市場、サロン、セレクトショップなど、事前に準備しておいた販売チャネルで販売をスタートさせましょう。
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失敗しないOEMメーカーの選び方
オリジナル化粧品の品質やコスト、開発スピードは、OEMメーカーの選定に大きく左右されます。ここでは、信頼できるメーカーを見極めるための4つのポイントを紹介します。
化粧品分野での製造実績を確認する
OEMメーカーを選ぶ際にまず確認したいのが、自社が作りたい化粧品カテゴリーでの製造実績です。スキンケアに強いメーカー、ヘアケアに強いメーカー、メイクアップに強いメーカーなど、得意分野はメーカーごとに異なります。
小ロット対応の可否を確認する
初めてオリジナル化粧品を作る場合は、小ロット対応のメーカーを選ぶことが重要です。100個〜500個程度の小ロットから製造できるメーカーであれば、在庫リスクを抑えてテスト販売を行い、市場の反応を確認してからロット数を拡大する段階的なアプローチが取れます。
薬事対応・法令アドバイスの体制を確認する
化粧品の製造・販売には薬機法への対応が不可欠です。パッケージの表示内容や広告で使える表現、成分表示のルールなどについて、OEMメーカーがアドバイスしてくれるかどうかを確認しましょう。
化粧品広告における薬機法対応の注意点については、以下の記事でも解説しています。
関連記事:「個人の感想です」という表記について消費者庁の見解をもとに正しい使い方を解説
サポート範囲の広さを比較する
OEMメーカーによって、サポートの範囲は大きく異なります。製造のみに特化したメーカーもあれば、商品企画からパッケージデザイン、マーケティング支援まで対応するメーカーもあります。自社に不足しているノウハウを補えるパートナーを見つけることが成功の鍵です。
FORCE-Rでは、OEMで製造した化粧品のEC販売を成功させるための伴走支援を行っています。
関連ページ:商品企画 / 開発|ECコンサルティングFORCE-R
オリジナル化粧品を作る際に押さえるべき薬機法のポイント
化粧品ビジネスに取り組むうえで、薬機法の理解は避けて通れません。ここでは、特に注意すべきポイントを解説します。
OEM利用なら製造販売業許可は不要
OEMメーカー(または提携する製造販売業者)が「製造販売業許可」を取得しており、その事業者が製造販売元となる完成品を、そのまま仕入れて販売する場合は、自社で「化粧品製造販売業許可」や「化粧品製造業許可」を取得する必要はありません。
一方で、自社が製造販売元として化粧品を市場に流通させる場合や、仕入れた化粧品の容器を開封して詰め替えたり、ラベルを貼り替えたりするなどの製造行為を行う場合は、内容に応じて製造販売業許可や製造業許可が必要になることがあります。事業スキームによって必要な許可が異なるため、事前にOEMメーカーや行政書士などの専門家へ確認すると安心です。
広告表現は56の効能範囲内に限定される
化粧品の広告やECの商品ページで使用できる効能効果の表現は、厚生労働省が定めた56項目に限定されています。「シワが消える」「肌が再生する」といった医薬品的な効能を謳う表現は禁止されており、違反した場合は行政処分や罰則の対象となります。
化粧品広告で認められている表現の例としては、「肌にうるおいを与える」「キメを整える」「肌荒れを防ぐ」などがあります。商品ページやSNS広告を作成する際は、これらの範囲内で魅力を伝える工夫が必要です。
景品表示法との関係については以下の記事も参考にしてください。
関連記事:景品表示法とは不当な広告や景品を禁止する法律!2つのルールや注意すべき場面も紹介
全成分表示の義務を守る
化粧品には、配合されているすべての成分をパッケージに表示する義務があります。アレルギーを持つ消費者が安全に商品を選べるようにするための規定であり、成分の記載漏れは法令違反に該当します。OEMメーカーが全成分表示の確認をサポートしてくれるケースが多いため、事前に確認しておきましょう。
オリジナル化粧品の費用を抑える5つのコツ
限られた予算の中でオリジナル化粧品を作るために、費用を効率的に抑えるコツをお伝えします。
既存処方をベースに開発する
費用を抑えるうえで最も効果的なのが、OEMメーカーが保有する既存処方を活用することです。ゼロからオリジナル処方を開発すると開発費が10万〜30万円程度かかりますが、既存処方をベースに成分の微調整を行えば、開発費を数万円に抑えられます。
既製品の容器を活用する
オリジナル形状の容器を作るには金型代が数百万円かかりますが、OEMメーカーや容器メーカーが保有する既製品のボトルやチューブを使えば、容器費用を大幅に削減できます。ラベルやシュリンクフィルムでデザインを施せば、既製品の容器でも十分にブランドの世界観を表現することが可能です。
小ロットでテスト販売から始める
大量発注によって1個あたりの単価は下がりますが、初回から大ロットを製造すると在庫リスクが大きくなります。まずは100個〜500個程度の小ロットでテスト販売を行い、売れ行きを確認してからロット数を拡大するのが賢明です。
EC事業における利益率の考え方については以下の記事でも解説しています。
関連記事:ECにおける利益率は20%が目安!収益性を改善する7つの施策を解説
複数メーカーで見積もりを比較する
OEMメーカーによって費用体系は異なるため、必ず複数のメーカーから見積もりを取り、比較検討しましょう。金額だけでなく、「何が含まれているか」「追加費用の発生条件は何か」を明確にすることが重要です。
デザインをシンプルにする
パッケージデザインにこだわりすぎると、デザイン費や印刷費が膨らみます。初回ロットではシンプルなデザインでスタートし、販売が軌道に乗ってからリニューアルする段階的なアプローチが有効です。
オリジナル化粧品をEC販売で成功させるための戦略
良い商品を作るだけでは化粧品ビジネスは成功しません。ここでは、EC販売を中心とした成功戦略を解説します。
商品開発と並行して販路とプロモーションを準備する
化粧品ビジネスで最も重要なのは、商品開発と同時に販売戦略を構築することです。自社ECサイト、Amazon、楽天市場などのECモール、サロンやセレクトショップへの卸売など、販路を早い段階で確定させておきましょう。
D2Cブランドとして自社ECを中心に展開する場合は、SNSマーケティングやインフルエンサー活用の準備も並行して進めることが大切です。
関連記事:D2Cとはメーカーが消費者に直接販売するビジネスモデル!メリットや成功事例も解説
ブランドストーリーで差別化を図る
化粧品市場は競争が激しく、成分やスペックだけでの差別化は難しくなっています。「なぜこの化粧品を作ったのか」「どんな想いが込められているのか」というブランドストーリーを明確に打ち出すことで、消費者の共感を得てリピーターを育てることが重要です。
定期購入モデルで安定収益を構築する
化粧品はリピート購入が期待できる商材であるため、定期購入(サブスクリプション)モデルとの相性が非常に良いです。初回購入のハードルを下げる施策と組み合わせることで、安定した売上基盤を構築できます。
関連記事:サブスクと定期購入の特徴や違いを解説!頒布会との比較やECで運用するコツも紹介
薬機法に配慮した広告表現でECページを作成する
ECの商品ページやSNS広告では、薬機法で認められた効能効果の範囲内で商品の魅力を伝える必要があります。「肌が生まれ変わる」「シミが消える」などの医薬品的な表現は使えないため、使用感やテクスチャー、配合成分の特徴など、事実ベースでの訴求を心がけましょう。
ECコンサルティングを活用して売上を最大化する
化粧品ECは薬機法への対応や表現規制の知識が求められるため、同カテゴリーでの支援実績が豊富なコンサルティング会社を活用することで、法令リスクを抑えながら効率的に売上を伸ばすことが可能です。
FORCE-Rでは、化粧品やサプリメントなどの健康美容カテゴリーを中心に、ECモール運営からD2C事業の立ち上げまで幅広い支援を行っています。商品企画の段階から販売戦略、広告運用、CRM改善まで一気通貫で伴走できる体制を整えていますので、オリジナル化粧品のEC販売にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
化粧品ECの課題や成功戦略については以下の記事でも詳しく紹介しています。
関連記事:【事例あり】化粧品ECにおける6つの課題と成功への施策6選!市場規模や売上を伸ばす戦略も解説
まとめ
オリジナル化粧品を作る方法として最も現実的なのは、化粧品OEMメーカーの活用です。OEMを利用すれば、薬機法の製造販売業許可を自社で取得する必要がなく、製造設備への投資も不要で、小ロット・低コストから自社ブランドの化粧品を展開することが可能になります。
費用面では、最もシンプルな仕様であれば30万〜50万円程度から始められますが、こだわりの処方やパッケージを採用する場合は100万円以上になるケースもあります。費用を抑えるためには、既存処方の活用や既製品容器の使用、小ロットでのテスト販売といった工夫が有効です。
また、商品を作るだけでなく、販路の選定やブランディング、薬機法に配慮した広告表現の準備を商品開発と並行して進めることが、化粧品ビジネスを成功に導くための鍵です。
FORCE-Rでは、オリジナル化粧品の商品企画からEC販売戦略の設計、広告運用、CRM改善まで一貫したサポートを提供しています。オリジナル化粧品のEC販売を検討されている方は、ぜひFORCE-Rにお問い合わせください。専属のコンサルタントが、御社の事業成長を全力で伴走いたします。