「Shopifyの手数料に消費税はかかるの?」「ストアの消費税設定や軽減税率はどう設定すればいい?」といった疑問を持つShopifyストア運営者は多いのではないでしょうか。
Shopifyはカナダに本社を置く海外事業者であるため、日本の消費税に関する取り扱いが国内のECプラットフォームとは異なります。手数料への消費税の課税関係や、ストア上での消費税の表示設定、2023年に開始されたインボイス制度への対応など、正しく理解しておかないと経理処理に支障が出たり、法令違反につながったりする恐れもあります。
本記事では、Shopifyで発生する手数料の種類と金額、手数料に対する消費税の取り扱い、ストア上での消費税設定(税込表示・軽減税率)、インボイス制度への対応方法、さらには手数料を抑えるためのコツまで、EC運営者が押さえておくべき情報を網羅的にお伝えします。
| 確認したいポイント | 結論 | 詳細 |
| Shopifyの手数料にはどんな種類がある? | 大きく3種類に分かれる | 月額利用料・決済手数料・取引手数料の3つ。プランや利用する決済方法によって金額が変動する |
| 決済手数料はいくらかかる? | 国内カードで3.25〜3.55% | Shopifyペイメント利用時は国内カード3.25〜3.55%。外部決済サービスを利用する場合は追加手数料が発生する |
| 手数料に消費税はかかる? | 原則として非課税 | Shopifyはカナダの海外事業者のため、月額利用料や手数料は日本の消費税の課税対象外。ただし情報は変動する可能性がある |
| ストアの消費税設定はどうする? | 管理画面から税込表示を設定できる | 「設定>税金と関税」から税込表示の設定が可能。総額表示義務に対応するため税込設定が必須 |
この記事でわかること
- Shopifyで発生する手数料の種類(月額料金・決済手数料・取引手数料)と金額
- 手数料に消費税がかかるかどうかの判断基準と経理処理のポイント
- ストア上の消費税設定方法(税込表示・軽減税率・送料への課税)
- インボイス制度への対応方法と、適格請求書を発行する方法
- Shopifyの手数料を抑えるための具体的なコツと他社サービスとの比較
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Contents
Shopifyで発生する手数料の種類と金額
Shopifyを利用する際にかかる費用は、大きく「月額利用料」「決済手数料」「取引手数料」の3つに分かれます。それぞれの仕組みを理解しておきましょう。
月額利用料(サブスクリプション費用)
Shopifyの主要プランはBasic・Shopify(旧Grow)・Advancedの3つで、月額料金はBasicが約4,850円、Shopifyが約13,500円、Advancedが約58,500円(いずれも日本円での目安)です。年間契約を選択すると最大25%の割引が適用されます。
なお、初期費用は不要で、無料体験期間も用意されています。さらに大規模なストア向けには月額約29万円〜のShopify Plusプランもあります。プランによって利用できる機能やスタッフアカウント数、レポートの詳細度が異なるため、事業規模に合ったプランを選択しましょう。
決済手数料(クレジットカード手数料)
決済手数料は、Shopifyで売上が発生するたびにかかるコストで、利益に直結する最も重要な費用項目です。Shopifyの公式決済サービス「Shopifyペイメント」を利用する場合の手数料率は以下のとおりです。
国内発行のクレジットカード(VISA・Mastercard)はBasicプランで3.55%、Shopifyプランで3.40%、Advancedプランで3.25%です。海外発行カードやAmerican Expressは3.80〜3.90%、JCBやDiners Clubは4.05〜4.15%となっています。
取引手数料(外部決済利用時に発生)
Shopifyペイメント以外の外部決済サービス(KOMOJU、PayPal、Amazon Payなど)を利用する場合は、外部決済サービス自体の手数料に加えて、Shopify側から追加の取引手数料が課されます。Basicプランで2.0%、Shopifyプランで1.0%、Advancedプランで0.5%です。
したがって、コスト面を考えるとShopifyペイメントの利用が最も有利です。コンビニ決済やキャリア決済などShopifyペイメントでは対応できない決済方法を導入する場合のみ、外部決済サービスの併用を検討しましょう。
振込手数料・入金手数料
Shopifyペイメントを利用している場合、売上金の振込手数料は無料です。売上は登録した銀行口座に自動的に入金されます。ただし、銀行側で受取手数料が発生する場合もあるため、ネット銀行など手数料が低い口座を利用するのがおすすめです。
ECサイト運営にかかるコスト構造については以下の記事でも解説しています。
関連記事:ECにおける利益率は20%が目安!収益性を改善する7つの施策を解説
Shopifyの手数料に消費税はかかるのか?
Shopifyの手数料に消費税がかかるかどうかは、EC運営者にとって重要なコストの問題です。ここでは、消費税の課税関係と経理処理のポイントを解説します。
Shopifyは海外事業者のため手数料は原則非課税
Shopifyはカナダに本社を置く海外事業者であるため、日本の消費税法上は原則として「国外取引」に該当し、月額利用料や手数料には日本の消費税は課税されません。これは国内のASPカート(BASE、futureshopなど)と大きく異なるポイントです。
国内のASPカートでは手数料に10%の消費税が加算されるため、同じ手数料率であってもShopifyのほうが実質的なコストが低くなるケースがあります。ただし、2023年のインボイス制度導入以降、Shopifyからの請求書における消費税の取り扱いに変更が生じている部分もあるため、最新の情報は必ずShopifyの公式ヘルプや顧問税理士に確認しましょう。
リバースチャージ方式への対応
海外事業者から受けるデジタルサービスについては、「リバースチャージ方式」が適用される場合があります。これは、サービスの受け手である日本の事業者側が消費税を申告・納付する仕組みです。
ただし、リバースチャージ方式が適用されるかどうかは、事業者の課税売上割合や取引の種類によって異なります。自社の消費税の申告にShopifyの利用料がどう影響するかは、必ず顧問税理士に確認することをおすすめします。
経理処理で注意すべきポイント
Shopifyの手数料を経理処理する際は、消費税の課税・非課税・不課税の区分を正確に仕訳する必要があります。Shopifyペイメントの決済手数料は「金融取引に関連する手数料」として非課税、月額利用料は「国外取引」として不課税と整理されるのが一般的です。
外部決済サービス(KOMOJUなど)を利用している場合は、そちらの手数料には日本の消費税が課税されるケースがあるため、Shopify本体の手数料と外部決済サービスの手数料を区別して処理しましょう。
Shopifyストアの消費税設定方法
Shopifyストアで商品を販売する際の消費税の設定方法を解説します。日本では総額表示義務があるため、適切な設定が不可欠です。
税込表示の設定方法
日本の消費税法では、消費者向けの価格表示は税込みの総額表示が義務づけられています。Shopifyで税込表示を設定する手順は以下のとおりです。
まず管理画面の「設定」→「税金と関税」を開き、「地域別の設定」で日本が設定されていることを確認します。次に、下部の「グローバル設定」にある「商品価格と配送料に売上税を含める」にチェックを入れます。これにより、商品登録で設定した価格が税込価格として表示されます。
商品価格を税抜きで登録し、決済ページで消費税を加算する方式も技術的には可能ですが、日本では総額表示義務があるため、基本的には税込価格での表示設定をおすすめします。
軽減税率(8%)の設定方法
食品や飲料(酒類を除く)など軽減税率(8%)の対象商品を販売している場合は、商品ごとに税率を変更する必要があります。設定手順は以下のとおりです。
まず、軽減税率対象の商品を1つのコレクションにまとめます。次に「設定」→「税金と関税」→「日本」の「税の優先適用」で、作成したコレクションを選択し、税率を8%に設定します。これで、そのコレクションに含まれる商品だけが8%の軽減税率で計算されます。
ECサイトの構築方法については以下の記事でも解説しています。
関連記事:ASPカートとはECサイトの構築システムを提供するサービス!導入効果とおすすめを紹介
インボイス制度への対応方法
2023年10月に開始されたインボイス制度(適格請求書等保存方式)は、Shopifyストア運営者にも影響があります。ここでは、対応すべきポイントを解説します。
インボイス制度がShopifyストアに与える影響
インボイス制度では、課税事業者の顧客が仕入税額控除を受けるためには、販売者が発行する「適格請求書(インボイス)」が必要になります。つまり、法人や個人事業主(課税事業者)が顧客に含まれるストアでは、適格請求書を発行できる体制を整えておく必要があります。
一般消費者向けのBtoCストアの場合は、インボイスの発行義務は基本的にありませんが、将来的にBtoB取引を行う可能性がある場合は、早めに対応しておくのが安心です。
Shopifyでインボイス対応の請求書を発行する方法
Shopifyの標準機能だけでは、日本のインボイス制度の要件(適格請求書発行事業者の登録番号、税率ごとの消費税額の記載など)を完全に満たすのは困難です。そのため、以下のいずれかの方法で対応するのが一般的です。
Shopify請求書発行アプリを利用する方法では、「Order Printer Pro」や「クイック請求書」などのアプリをインストールすることで、インボイス要件を満たした請求書をShopify上で発行できます。
外部会計ソフトと連携する方法では、freeeやマネーフォワードクラウドなどの会計ソフトとShopifyを連携させ、受注データから適格請求書を自動生成する仕組みを構築します。
免税事業者の場合の判断
基準期間の課税売上高が1,000万円以下の免税事業者の場合、インボイスを発行するために「適格請求書発行事業者」として登録し、課税事業者になるかどうかの判断が必要です。BtoCのみの取引であれば登録しなくても影響は限定的ですが、BtoB取引がある場合は登録しないと取引先に不利益が生じる可能性があります。
Shopifyの手数料を抑える5つのコツ
Shopifyの手数料を最適化してコストを抑える方法を紹介します。
Shopifyペイメントを利用する
手数料を抑えるうえで最も効果的なのが、Shopifyペイメントを利用することです。Shopifyペイメントを使えば、外部決済サービスの取引手数料(0.5〜2.0%)が免除されるため、実質的なコストを大きく削減できます。
年間契約で月額料金を割引する
月払いではなく年間契約を選択することで、月額料金が最大25%割引になります。たとえばBasicプランの場合、月払いと比べて年間で約1万円以上のコスト削減が可能です。事業を継続する計画が明確であれば、年間契約のほうが経済的です。
売上規模に合ったプランを選択する
プランによって決済手数料率が異なるため、売上規模が大きくなるほど上位プランに切り替えたほうがトータルコストが下がるケースがあります。月商が一定規模を超えたら、現在のプランと上位プランのコスト比較を行いましょう。
不要なアプリを見直す
Shopifyの有料アプリは月額固定費がかかるため、利用頻度が低いアプリや効果が出ていないアプリを定期的に見直し、不要なものは解約しましょう。
送料設定を最適化する
送料は消費者の購買行動に影響するため、一定金額以上の購入で送料無料にするなどの設定を行うことで、客単価の向上と配送コストの最適化を同時に実現できます。
Shopifyを含むECサイト構築の方法については以下の記事でも解説しています。
関連記事:ECサイトを立ち上げる手順を7つのステップで解説!構築方法5選と注意点を4つ紹介
Shopifyの手数料を他社ECサービスと比較
Shopifyの手数料体系を他社のECサービスと比較して、コストパフォーマンスを検証します。
国内ASPカート(BASE・STORESなど)との比較
BASEやSTORESなどの国内ASPカートは初期費用無料で始められる点はShopifyと共通していますが、決済手数料率やサービス利用料の体系が異なります。
BASEは決済手数料3.6%+40円にサービス利用料3%が加算され、実質的な手数料率は約6.6%+40円となります。一方、Shopifyペイメント利用時のBasicプランは3.55%のみであるため、Shopifyのほうが手数料率は低くなります。
さらに、国内ASPカートの手数料には10%の消費税が課税されますが、Shopifyは海外事業者のため非課税です。この差は売上が大きくなるほど影響が大きくなります。
ECモール(Amazon・楽天市場)との比較
AmazonやRakutenなどのECモールは集客力が高い反面、販売手数料が8〜15%と高く、月額固定費や広告費も別途かかります。自社ブランドを構築したい事業者にとっては、Shopifyで自社ECサイトを運営するほうがコスト面でもブランディング面でも有利です。
ただし、ECモールとShopifyは二者択一ではなく、併用することで販路を最大化する戦略も有効です。
関連記事:D2C事業者はAmazonに出品すべき?メリット・デメリットや活用方法を解説
関連記事:ECの種類はどんなものがあるの?取引形態・構築方法・販売方法ごとに紹介
ShopifyでEC売上を最大化するための戦略
手数料やコストを最適化したうえで、Shopifyストアの売上を最大化するためのポイントを紹介します。
D2Cモデルで自社ブランドの価値を高める
Shopifyは自社ECサイトの構築に最適なプラットフォームであり、D2C(Direct to Consumer)モデルとの相性が非常に良いです。ECモールに依存しない自社ブランドの販売チャネルを確立することで、手数料コストを抑えながらブランド価値を高めることができます。
関連記事:D2Cとはメーカーが消費者に直接販売するビジネスモデル!メリットや成功事例も解説
定期購入モデルで安定した収益基盤を構築する
Shopifyには定期購入(サブスクリプション)に対応したアプリが豊富に用意されています。サプリメントや化粧品などリピート購入が見込まれる商品を扱っている場合は、定期購入モデルの導入を検討しましょう。
関連記事:サブスクと定期購入の特徴や違いを解説!頒布会との比較やECで運用するコツも紹介
ECコンサルティングを活用して戦略を最適化する
Shopifyストアの売上を最大化するには、サイト構築だけでなく、商品ページの最適化、広告運用、SEO対策、CRM施策など多角的な取り組みが必要です。これらを自社だけで行うのが難しい場合は、EC専門のコンサルティング会社を活用することで効率的に売上を伸ばせます。
FORCE-Rでは、Shopifyを含む自社ECサイトの運営支援として、EC戦略の設計から広告運用、CRM改善まで一気通貫で伴走するサポート体制を整えています。Shopifyストアの売上アップにお悩みの方はお気軽にご相談ください。
まとめ
Shopifyで発生する手数料は、月額利用料・決済手数料・取引手数料の3つに大別されます。Shopifyはカナダの海外事業者であるため、これらの手数料には原則として日本の消費税は課税されず、国内ASPカートと比較してコスト面での優位性があります。
ストア上の消費税設定については、日本の総額表示義務に対応するために税込表示を設定し、軽減税率対象商品がある場合はコレクション機能を活用して個別に税率を設定しましょう。インボイス制度への対応は、請求書発行アプリや外部会計ソフトの活用がおすすめです。
手数料を最適化するためには、Shopifyペイメントの利用、年間契約による割引、売上規模に合ったプラン選択が効果的です。ただし、消費税やインボイスの取り扱いは法改正やShopifyの仕様変更で変動する可能性があるため、最新の情報は必ず公式ヘルプや顧問税理士に確認してください。
FORCE-Rでは、Shopifyを含む自社ECサイトの構築・運営支援として、EC販売戦略の設計から広告運用、CRM改善まで一貫したサポートを提供しています。Shopifyストアの売上最大化を検討されている方は、ぜひFORCE-Rにお問い合わせください。