ECサイトにおける直帰率の平均を紹介!数値が悪化する5つの理由や改善策も解説

「直帰率と離脱率って具体的に何が違うの?」
「業界やサイト種別ごとの平均直帰率を知りたい」
「直帰率を改善してユーザーが自社ECサイト内を回遊してくれるようにしたい」

ECサイトの直帰率に関連して、上記のような疑問や悩みを抱えていないでしょうか。ECサイトの直帰率が高い原因には、ユーザーのニーズに応えられていないことが考えられます。見込み客をサイトへ集客できているにもかかわらず、商品購入やサービス利用に結びつけられていない状態になっているため早急に改善が必要です。

そこで本記事では、ECサイトの直帰率が悪化する理由や改善方法を解説します。ECサイトの直帰率低下に悩んでおり、すぐにでも数値を改善したいとお考えの方はぜひ参考にしてください。

自社ECサイトの運営で必須な7つのチェックリスト

無料で資料を受け取る

ECサイトの直帰率とは?離脱率との違いも解説

Webサイトの直帰率を分析するにあたって、まずは用語の意味を解説します。また直帰率と似た意味を持つ言葉との違いについても解説しますので、ここでしっかりと確認しておきましょう。

1. 直帰率とは最初のページだけ閲覧して離脱した割合のこと

直帰率とは、ユーザーが最初に訪れたページだけを閲覧して、その後に離脱した割合のことです。一般的に直帰率が高い場合は「期待していたページではない」といったマイナスな要因が考えられます。

ただしニーズが満たされて離脱した場合も直帰として計測されるため、ページの内容や構成次第で取るべき対策が変わります。直帰率を算出する場合の計算式は、以下のとおりです。

「直帰率 = 直帰数 ÷ セッション数」

仮にセッション数が1,000で直帰数が500の場合、直帰率は50%と計算されます。

2. 離脱率との違い

直帰率と離脱率は、意味が似ており混同しやすい用語です。離脱率は全ページの中で「離脱前の最後に閲覧されたページ」となった割合を指します。

直帰率と離脱率の違いは対象となるページです。直帰率は最初に訪れたページからの離脱のみが対象であり、離脱率は全ページが対象となります。また同じ離脱でも、ページ内のファーストビューしか見られていない場合は、対象のページをほぼ読んでもらえていないため改善が必要です。

「サイト・業界・流入経路」別の平均直帰率

ここではサイトや業界、流入経路別の平均直帰率を紹介します。自社サイトの直帰率が、平均値と比較して課題があるのか見ていきましょう。

1. サイト種類別

種類別の平均直帰率は、以下の表のとおりです。

サイトの種類直帰率
ECサイト20~45%
BtoBサイト25~55%
リードジェネレーションサイト30~55%
コンテンツサイト35~60%
ランディングページ60~90%
辞書・ポータルサイト65~90%

仮にECサイトであれば、直帰率の目安は20〜45%となります。ECサイトは商品点数やページ数が多く、サイトを回遊することが多いため比較的数値は低い傾向にあります。

2. 業界別

主な業界別の平均直帰率は、以下の表のとおりです。

業界直帰率
飲食65.5%
化学62.2%
動物(ペット)57.9%
ニュース56.5%
エンターテインメント56.0%
ビューティー、フィットネス55.7%
旅行55.7%
仕事、教育50.6%
買い物45.6%
不動産44.5%

飲食系のサイトは店舗の住所などがわかれば目的が満たされることが多く、直帰率が高くなります。一方でオンラインショッピングは取り扱い点数が多く複数商品の購入などがあり、ページを回遊しやすいため直帰率が低くなる傾向があります。

3. 流入経路別

主な流入経路別の平均直帰率は、以下の表のとおりです。

流入経路直帰率
ディスプレイ広告56.5%
SNS54.0%
ダイレクト(直接流入)49.9%
リスティング広告44.1%
自然検索43.6%
リファラル37.5%
メールマガジン35.2%

ディスプレイ広告はサイト閲覧時に誤ってクリックしてしまうケースもあるため、直帰率が高くなる傾向があります。メルマガの場合は興味がなければリンクをクリックしないため、サイトへ遷移したユーザーの直帰率が低いのが特徴です。

直帰率をGA4で確認する方法

ここではECサイトの直帰率を、GA4(Google Analytics4)で確認する方法を2つ紹介します。ECサイトの数値を分析する際に、GA4を活用している方は多いです。GA4での計測方法は2つありそれぞれ手順を紹介しますので、ご自身にとって使いやすい方法で確認してください。

1. 標準レポートを利用する方法

GA4の標準レポートを利用して、直帰率を確認する手順は以下のとおりです。

  1. 「レポート」を選択する
  2. 「エンゲージメント」を開く
  3. 「ページとスクリーン」を選択する
  4. 右上にある「レポートをカスタマイズ(アイコン)」
  5. 「指標」の中から「直帰率」を選択する
  6. 数値を確認する

設定を保存できるため「レポート」タブの中にある「ライブラリ」から、いつでも数値を確認できます。定期的に数値をチェックしたい場合は、設定を保存してすぐに表示できるようにすると、分析を行うのに便利です。

2. 探索レポートを利用する方法

GA4の探索レポートを利用して、直帰率を確認する手順は以下のとおりです。

  1. 「探索」を選択する
  2. 「自由形式」を選択する
  3. 「変数」の中にある「指標」の右にある「+」を選択する
  4. 表示される項目の中から「直帰率」にチェックを入れて「インポート」をクリックする
  5. 「設定」の中にある「値」のところに「直帰率」の項目を移動させる
  6. 数値を確認する

探索レポートを利用すると、項目を細かくカスタマイズできます。直帰率以外にも初回訪問数やリピーター数といった、ECサイト運営にかかわる項目を個別に組み替えて比較したい場合は適しています。

ECサイトの直帰率が悪化する5つの理由

ECサイトの直帰率が悪化する理由は、大きくわけて5つあります。自社サイトの直帰率に課題がある中で、どこを改善すれば良いかわからないという方はぜひ参考にしてください。

1. 欲しい情報が見当たらない

ECサイトの直帰率に課題がある場合は、ユーザーが求めている情報を提供できているかチェックしましょう。ユーザーにとって欲しい情報が見当たらない場合、ページを読み進めても悩みが解決できないと考え離脱しやすくなるからです。

ユーザーは自分が抱えている何かしらの悩みを解決するために、Web上で情報収集を行います。商品が気になってクリックしたにもかかわらず、想像していた内容とは違うページに遷移してしまった場合、ユーザーはすぐに離脱します。

2. 他のページへ移動するためのリンクがわかりにくい

サイト内の回遊導線を見直すことで、ページの直帰率を改善できる場合があります。他のページへ遷移する導線がわかりにくいと、サイトを回遊せず離脱することがあるからです。

クリックできるかわからない画像や、どのページにつながるのか分かりにくい案内文だと直帰率が上がります。ボタンデザインの採用や、テキストを「カートに入れる」といった文言にするなど、ユーザー目線で次のアクションがわかるように工夫しましょう。

3. ページの表示速度が遅い

ECサイトの直帰率を改善する際に、ページの表示速度は重要なポイントです。ページの表示速度が遅いとユーザーは表示されるまで待ちきれず、ストレスを感じて直帰するからです。

一般的に表示速度の目安は、2秒以内と言われています。とくに動画は商品の魅力を伝える際に効果的であるため、ページ内に埋め込むケースが多いです。例え商品の魅力がわかりやすくまとまっている動画であっても、ページの表示が遅いことで視聴する前に離脱されてしまっては意味がありません。動画を埋め込む際は、ページの表示速度にも気を配りましょう。

4. デバイスに合わせて最適化されていない

デバイスに合わせて最適がされていないと、見にくく感じてしまい直帰しやすくなります。スマートフォンでPC用のページが表示されると、文字が小さくなり見にくいからです。

デバイスの最適化がされていないことで「スマートフォンの対応をしないサイト」や「管理ができていないサイト」といった、マイナスな印象を持たれてしまいます。仮にBtoB向けのサービスであっても、電車の移動時間で情報収集するケースがあるため、各デバイスごとに最適化されたページを用意しましょう。

5. 1ページで完結している

ランディングページのように1ページで内容が完結している場合は、他に回遊する導線がないため、サイトからの直帰率が上がりやすくなります。このようなケースであれば、直帰率が高くても課題として捉える必要はありません。

また辞書コンテンツや店舗の住所などを載せているページは、ユーザーのニーズが満たされたことで離脱するケースもあります。ランディングページ同様1ページで行動が完結する場合は、直帰率が高くても問題ありません。

ECサイトの直帰率を改善する5つの方法

ここではECサイトの直帰率を改善するためにできる、具体的な5つの方法を紹介します。直帰率に課題がある場合は、これから紹介する方法を取り入れてください。

1. 流入経路に合わせたコンテンツを用意する

流入経路に合わせて、ユーザーのニーズに応えられるコンテンツを用意しましょう。遷移先のページでニーズを満たす情報を用意することで、直帰率の改善につながります。

例えば「春物 コーディネート」で検索された際にたどり着くページであれば、着こなし事例が充実したページを用意しましょう。キャッチコピーやタイトルにキーワードを入れておけば、探しているページであると認識してもらいやすくなります。

またSNSで特定の商品に関する投稿を行う場合は、遷移先のページでも露出している商品の情報をわかりやすく紹介しましょう。

2. ユーザーに付加価値のある情報を提示する

ユーザーにとって付加価値がある情報を提示できれば、直帰率が改善されます。ユーザーが欲しい情報に加えて新たな気づきを提示することで、サイトを回遊してくれる場合があるからです。

例えばレコメンド機能を利用して、ユーザーが訪れたページの商品と一緒に買われている商品を訴求すると効果的です。もともと知らなかった商品であれば、ユーザーに新たな気づきを与えられます。

3. ページ内の導線を整理する

直帰率を改善するためには、ページ内の回遊導線を整理しましょう。導線が整理されていることで、ユーザーに次の行動を促しやすくなります。

仮に化粧品ECであれば、商品紹介の中で「同じブランドの商品はこちら」など、ユーザーが興味を持ちそうな情報を提示しましょう。興味のある商品以外にも関心を持ってもらえれば、クロスセル対策として客単価アップにもつながります。

ECサイトにおけるクロスセル対策については、関連記事の「アップセルとクロスセルの違いとは?売上向上につながる3つのポイントや成功事例も紹介」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

4. ページの読み込み速度を改善する

ページ内の表示速度を速くすることで、スムーズに閲覧できる環境をつくりましょう。読み込み速度が遅いと、ユーザーは待たされること自体にストレスを感じるため、ページの内容を確認せずに直帰する場合があります。

画像や動画をページ内に詰め込みすぎると読み込み速度が遅くなるため、必要な情報だけに絞ることで対策が可能です。また画像容量の圧縮や外部ファイルを減らすことで、読み込みスピードを改善できます。

ページの読み込み速度は「PageSpeed Insights」というサイトで確認できるため、実際にスピードが改善されているかチェックしながら修正を行いましょう。

5. デバイスごとにレイアウトを変える

ページを制作する際は、デバイスに合わせてレイアウトを変えましょう。ユーザーにとって利便性が向上し、直帰率の低下を防げます。スマートフォンの場合は画像や文字の大きさや、文章の間隔に注意しましょう。

作業をしている時やテスト環境では問題がなくても、実際にページを公開してスマートフォンで確認すると、文字の間隔が狭く感じるケースもあります。作業はPCで行う場合、必ずスマートフォンで表示を確認して、ユーザー目線で見やすいかチェックしましょう。

ECサイトの直帰率改善に関するご相談ならFORCE-R

ECサイトの直帰率においては数字の分析だけでなく、ページの改修や流入経路の見直しなど見るべきポイントが多くあります。直帰率を改善したいが、他の業務に追われてしまいリソースに課題がある場合はFORCE-Rへご相談ください。

FORCE-RならEC業界での取り組み事例が豊富であるため、直帰率の集計に加えて改善施策の立案も行えます。コンサルティングサービスも行っているため、ページの改修や流入経路の見直しなど、直帰率の改善において幅広い領域での提案が可能です。

FORCE-R お問い合わせはこちら >>

まとめ|ユーザー目線で使いやすいECサイトにして直帰率を改善しよう

直帰率は訪れたページのみを閲覧して離脱する割合のことであり、数値が高い場合はユーザーのニーズを満たせていないケースが考えられます。ECサイトの直帰率を改善するには、ページの改修だけでなく流入経路の見直しなども必要です。

自社ECサイトの直帰率についてお悩みを抱えているようであれば、ぜひFORCE-Rへご相談ください。FORCE-RならECサイトにおける取り組みが豊富であり、直帰率の改善だけにとどまらず、売上アップにつながる施策の提案が可能です。EC業界に強い専任のコンサルタントが、直帰率を改善して売上アップへつなげるために全力でサポートいたします。

FORCE-R お問い合わせはこちら >>

記事を書いた人

アバター画像

執行役員 WEBコンサルティング事業部 ECグループ

本多 一成

EC事業会社にて、Amazon/楽天/Yahoo!ショッピングの運営、物流・CSなどに携わる。その経験をもとに、各モールのコンサルタントとしてFORCE-Rに従事。楽天市場が得意。担当案件では前年比200%の売上達成した実績も。

人気記事ランキング

オススメ記事

  1. メルマガの配信頻度はどのくらいが最適?おすすめの時間帯についても紹介!

    オススメ記事サムネイル
  2. EC内での「サイト内検索キーワード」確認方法は?GA4での設定方法についても具体的に解説

    オススメ記事サムネイル
  3. 【2024年最新版】セラー向けAmazonブラックフライデー開催前にやるべきこととは

    オススメ記事サムネイル
  4. 【Amazon担当者必見】Amazonのセッション(アクセス)数を増やす施策4選

    オススメ記事サムネイル
  5. 楽天市場の審査は厳しいって本当?審査の流れや必要書類、審査にかかる期間を紹介

    オススメ記事サムネイル

TOP