ECが儲からないのは戦略ミスが原因!ネットショップ運営において利益を出す5つのポイントを解説

「ECサイトの運営を始めたが儲からないと聞いて不安を感じる」
「ネットショップの売上が増えても赤字が続き悩んでいる」
「自社のECサイトで安定的な売上を獲得し利益を増やしたい」

ネットショップを運営するにあたって、上記のような悩みや課題を持っているのではないでしょうか。成長が著しいEC市場にもかかわらずネットショップが儲からない原因の多くは、サイト運営における戦略ミスがあります。売上を伸ばして利益を獲得するためには、市場のニーズを捉えた商品設計や適切なマーケティング戦略の策定が重要です。

本記事では、儲からないネットショップの共通点や利益を生み出す運営のポイントを解説します。効果的な戦略を実施して儲かるネットショップを作りたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

自社ECサイトの運営で必須な7つのチェックリスト

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EC業界は成長しており儲かる市場

事業で儲けるためには、成長する業界を見極めて参入することが重要です。ECは成長の著しい業界であり、市場規模はここ10年で2倍以上に増加しています。経済産業省の「電子商取引に関する市場調査」によると、2022年のBtoCにおけるECの市場規模は過去最高の22.7兆円でした。

ECの市場規模は急速に成長する一方で、廃業するネットショップが増加しています。東京商工リサーチの報告によると、2022年度の「無店舗小売業(EC、TVショッピングなど)」の廃業数は、前年から10.2%増の86件でした。

ECサイトのみの倒産件数や廃業率に関する厳密なデータはありませんが、一般的な企業は創業1年目で30%、2年目で50%、10年以内には95%が撤退しています。成長市場であるECにはさまざまな企業が進出しているものの、創業10年を迎えずに廃業するネットショップは多いのが現状です。

参考:経済産業省|ニュースリリース 電子商取引に関する市場調査の結果
東京商工リサーチ|TSRデータインサイト 2022年度の「無店舗小売業」倒産

ECが儲からないと言われる2つの理由

急成長するEC市場へ参入するにあたって、批判的な意見がある理由を理解しておくことが重要です。ここでは「ECが儲からない」と言われている主な理由を2つ解説します。EC市場で利益を出し続けるためには、批判的な意見がある背景を理解しておくことが重要です。適切な戦略を策定するためにも、本章の内容を確認しておきましょう。

1. 同業者が多く競争が激しい

ECの市場規模は急成長しており、似た商品を扱う同業者が多く存在する競争の激しい業界です。新たなネットショップが次々と設立されており、2023年時点のECサイトの総数は450万店舗以上と言われています。

多くの同業者との競争によって販売不振に陥り、経営に苦しむECサイトが増加していることが「儲からない」と言われる一因です。同業者の多いEC市場において売上を獲得するには、競合の中から「選ばれる理由」を作ることが求められます。

しかし同じ価格帯の商品でスペックに差をつけるのは難しいため、値段以外で競合との差別化を図る戦略が必要です。差別化が不十分なECサイトでは価格競争に巻き込まれやすく、安易に値下げやキャンペーンなどの施策を行えば利益率が下がり経営を圧迫します。

2. ランニングコストや業務の負担が大きい

ECサイトの運営には、システム利用やセキュリティ対策などのランニングコストがかかります。ランニングコストの総額はECサイトの構築方法や契約条件などによって異なり、年間で5〜120万円ほどです。商品の利益率の低さや過剰な在庫などにより十分な儲けを得られていない場合は、ランニングコストが経営を圧迫します。

また、ECサイトを運営する際は以下のようなさまざまな業務が発生し、対応するスタッフが必要です。

  • 発送業務
  • 在庫管理
  • 問い合わせ対応
  • サイト更新
  • マーケティング

ECサイトの運営では実店舗販売と比べても対応する業務の範囲が広いため、少人数体制の場合は1人あたりの業務の負担が大きくなります。個々の負担の大きな業務で過酷な状態が続くとミスにつながり、クレームの発生や顧客離れによって売上が落ちる原因となるため、定期的に担当者ごとの仕事量の配分を見直しましょう。

儲からないネットショップの3つの共通点

ネットショップで扱う商品の選択ミスやマーケティング施策の不備があると利益が出づらく、経営不振に陥るリスクが高いため注意してください。ここでは、儲からないネットショップにおける共通点を3つ解説します。これらの共通点と照らし合わせ、自社ECサイトの運営において改善が必要なポイントを把握しましょう。

1. 利益が出づらい商品を扱っている

売上の伸びない商品や、利益率の低いアイテムを扱っている場合は儲けを出すのが難しいため、ラインナップの見直しや価格設定の改善が必要です。ニーズの少ない商品は売上を獲得しにくく、競合が多いジャンルのアイテムの場合は入念な集客の戦略や、競合との差別化を図らないと選ばれづらくなっています。

価格が安い商品は利益自体が少なく、儲けを出すためには膨大な数を販売することが必要です。高価格の商品であっても原価率が高い場合や、値段に対して企業負担の配送料の割合が大きいケースでは利益率が下がります。商品の価格を設定する際は、ECサイトの運営にかかる費用を考慮し利益を得られるようにすることが必要です。

売上の伸びない商品への対処法については、関連記事の「売れない商品と売れる商品の4つの違い!ECならではの販売戦略についても解説」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

2. マーケティング施策が不十分

競合の多いEC市場において、マーケティング施策が不十分なネットショップでは売上を獲得しづらくなります。EC市場で売上を獲得するには、以下のようにさまざまなマーケティング施策が必要です。

  • 競合調査
  • 商品設計
  • 集客
  • 導線設計
  • システム選定
  • 顧客育成

ECサイトの売上を伸ばして儲けるためには競合調査を行い、ユーザーにとって魅力的な商品を設計したうえで差別化を図る施策を行いましょう。競合の多い商品を扱う場合に差別化が不十分だと、商品自体が魅力的であっても価格競争に陥りやすいため注意が必要です。

集客に成功してもECサイト内の導線設計を怠ると、ページを訪れたユーザーは購入せずに離脱しやすくなります。また購入者へのアフターフォローが不十分だと、顧客満足度の低下によりリピーターを獲得しづらく、売上が落ちる可能性が高いです。

ユーザーが商品を購入する一連の流れにおいて、各フェーズで適切なマーケティング施策を実施できているかを確認しましょう。

3. 経費や業務の管理が煩雑

ECサイトの運営における経費や業務の管理が煩雑な状態では、継続的な利益を得づらくなります。利益を獲得するためには、収支を把握し商品の販売にかかる経費を適切に管理することが重要です。広告費用や人件費などを把握していないと、売上を得られてもコストが高くなり、利益が少なくなります。

またECサイトの運営のうち、在庫管理は利益を左右する重要な業務の1つです。大量の在庫を抱えると、保管費用がかかるケースや売れ残りによって廃棄が発生するリスクがあります。反対にユーザーが欲しいタイミングで品切れしていると、販売機会を損なう可能性が高いです。

ECサイトを運営して継続的に儲けるためには、経費や在庫管理などの状況を把握し、業務の進め方を整備しましょう。

経費や業務の管理を改善して収益性を高める方法については、関連記事の「ECにおける利益率は20%が目安!収益性を改善する7つの施策を解説」にて詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

ECサイトで儲けを出す5つのポイント

ここでは、ECサイトの運営において利益を出す具体的なポイントを5つ解説します。商品の売上を伸ばしつつ余分な経費を削減して利益を増やしたい担当者様は、ぜひ参考にしてください。

1. リサーチを徹底する

リサーチが不十分だと市場のトレンドやターゲット層を見誤りやすく、広告施策を実施しても期待したほどの結果を得にくくなります。リサーチが不十分のままECサイトの運営を続けると、儲からず経営不振に陥るリスクが増えるため、入念に調査することが重要です。リサーチする対象としては、以下の3つが挙げられます。

  • 競合
  • 顧客
  • 商品

競合のリサーチでは、同業他社の扱う商品スペックやアフターサービスなどを調査し、自社商品の優位性や改善点を分析しましょう。顧客に関するリサーチでは「競合商品の口コミの確認」や「既存ユーザーへのアンケート実施」などにより、ターゲット層のニーズを明確にします。

競合や顧客のリサーチを通して企業を取り巻く状況を分析したうえで、儲かる商品を見極めましょう。新規ユーザーの獲得に効果的な入口商品を設定するだけでなく、クロスセルで利益率の高いアイテムを勧めることで儲けにつながります。

2. 商品やユーザーに合わせた広告施策を行う

魅力的な商品を用意してもユーザーに認知されなければ売上につながりづらいため、広告施策を実施して集客することが必要です。売上を伸ばして儲けるためには、以下のような広告施策を行いましょう。

  • Web広告
  • SEO対策
  • SNS運用

集客の手法や広告を出稿する媒体は、商品の特性やターゲット層に合わせて選ぶと効果的です。例えば、Instagramは10〜30代の半数以上が使用しており女性の利用率が高いため、レディースのアパレルや化粧品を扱うECサイトの集客に向いています。

また新規ユーザーを獲得するより、既存顧客へアプローチして購入を促す方が多額の広告費をかけずとも売上アップが可能です。商品を購入したユーザーに対しメルマガ配信やキャンペーンの紹介を行い、リピートを促しましょう。

参考:総務省|令和4年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告

3. ブランディングを行う

競合との差別化に成功すれば同業他社との価格競争を避けられ、リピーターの獲得やユーザーのファン化促進につながります。競合との差別化を図るためには、ブランディングへの注力が効果的です。

ブランディングとは、自社商品の価値やイメージをユーザーに理解してもらい愛着を高める活動を指します。商品ページのロゴやデザインに一貫性をもたせ、ECサイトに開発ストーリーを掲載するなどでブランドの世界観を表現し、競合との差別化を図りましょう。

ブランディングの方法については、関連記事の「ECサイトにおけるブランディングの手順5ステップ!実施するメリット・注意点を解説」にて詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

4. 購入までの導線設計を行う

ECサイトを訪れたユーザーに商品の購入を促すためには、導線設計が重要です。ユーザーの離脱を防ぎつつ購入につなげる導線を設計するためには、以下のポイントを意識しましょう。

  • ターゲット層を考慮したファーストビュー
  • スマホで見やすいデザイン
  • ページ遷移の少ないシンプルなサイト設計
  • 表示速度の高速化
  • 分かりやすいデザインと配置の購入ボタン

なお購入ボタンを押して商品をカートに入れても、決済に進まずにECサイトから離脱する割合は約70%であり、多くのユーザーがカゴ落ちしています。ECサイトの導線設計を行う際には、並行してカゴ落ち防止の対策を実施することが重要です。

カゴ落ち防止の対策については、関連記事の「カゴ落ちとはカートに入れた商品を購入せず離脱されること!サイトを離れる理由と対策を紹介」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

5. 経費を削減し利益率を高める

ECサイトの運営における収支を見直し、余分な経費を削減して商品の利益率を高めましょう。ECサイトの運営に関する指標として「3・3・4の法則」や「1・5・4の法則」があります。これらは「商品原価:販促費用:その他の経費」の比率を「3:3:4」または「1:5:4」に収めるのが望ましいとされる理論です。

経費を削減し利益率を高める具体的な方法としては、以下の5つが挙げられます。

  • 人件費の削減
  • 商品価格の見直し
  • 仕入れ先の変更
  • 広告費用の調整
  • 出店しているモールの無料サポートを活用

ECサイトの運営において人件費の占める割合は高いため、優先的に見直して経費削減につなげましょう。人件費を削減するためには、システムを導入して事務作業の効率化を図り、必要に応じて業務の一部を外部に委託するのがおすすめです。

ECサイトの運営における経費の削減方法については、関連記事の「ECサイトにかかるランニングコストの維持費・運営費について解説!費用を抑える3つの方法も紹介」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

ECの利益を最大化するならFORCE-R

ECサイトの運営において、利益を伸ばすために重要な要素の1つは「ユーザーの集客」です。しかし市場規模の大きいEC業界には競合が多く、媒体によっては広告費の高騰や検索上位への表示が難しいなどの理由で集客が困難となっています。

FORCE-Rは広告施策に精通しており、商品の特性やターゲット層に合わせて最適な集客方法のアドバイスが可能です。自社ECサイトへの流入を増やし売上をアップさせたい方は、ぜひお問い合わせください。

FORCE-R お問い合わせはこちら >>

まとめ|集客力アップと経費削減を行って儲かるネットショップを作ろう

儲かるネットショップを作るためには、自社ECサイトにおいて売上が伸び悩む原因を分析し、集客力の向上や経費削減などの適切な対処を行いましょう。成長を続けるEC市場においても「儲からない」と感じているネットショップでは、以下のいずれかに不具合が生じている可能性があります。

  • 商品設計
  • マーケティング施策
  • 経費や業務の管理

FORCE-Rでは経験豊富な専門コンサルタントがおり、利益の獲得を妨げている原因の分析が可能です。独自の分析手法や最新の市場動向をもとに、ECサイトの売上アップをサポートいたします。

FORCE-R お問い合わせはこちら >>

記事を書いた人

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執行役員 WEBコンサルティング事業部 ECグループ

本多 一成

EC事業会社にて、Amazon/楽天/Yahoo!ショッピングの運営、物流・CSなどに携わる。その経験をもとに、各モールのコンサルタントとしてFORCE-Rに従事。楽天市場が得意。担当案件では前年比200%の売上達成した実績も。

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