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【保存版】ECサイトの売上をアップさせる施策10選!成功事例も紹介

「自社ECサイトの売上がなかなか伸びない」
「売上を上げるには新規顧客と既存顧客どちらを重視すべき?」
「ECサイトの売上をアップさせた企業が知りたい」

上記のようなお悩みはありませんでしょうか。ECサイトの売上は、以下の3要素によって構築されています。

  • 訪問数
  • 購入率
  • 客単価

これらの3要素をバランスよく伸ばすことで、ECサイトの売上が伸ばせます。本記事では、項目別の施策や成功事例とあわせて解説していきますので、自社サイトの状況と照らし合わせながらご覧ください。

ECサイトの売上アップのために伸ばすべき項目は「訪問数・購入率・客単価」

ECサイトの売上が伸び悩んでいる場合は、以下の数値を確認しましょう。

  • 訪問数(セッション数)
  • 購入率(CVR)
  • 客単価

「訪問数」はECサイトを訪れるユーザー数を示し「購入率」はその中で購入まで至った顧客の割合です。「客単価」は顧客が一回の購入時に支払う平均額を示します。

立ち上げ直後はECサイトの認知度が低いため、訪問数を稼ぐことに注力すべきです。訪問数が増えても売上が伸びていないようであれば、ほかの2つの数値が落ち込んでいる可能性があります。

ECサイトの売上は「訪問数×購入率×客単価」で構築されており、すべて数値をバランスよく向上させなければ、売上アップは難しいです。すべての数値が掛け合わさることでECの売上は構築されていますので、落ち込んでいる数値を上げる施策を行いましょう。

なお、ECサイトのKPIについて知りたい方は関連記事の「ECサイトに導入するべき7つのKPI!設定方法やKGIとの違いも紹介」にて詳しく説明しているので、ぜひ参考にしてください。

【訪問数】ECサイトの売上をアップさせる施策4選

自社ECサイトへの訪問数が少ないということは、まだ認知度が低いこととなるので、世間へ存在を知ってもらう施策が必要です。自社サイトを検索エンジンで上位に表示させるための施策や、広告をうまく活用し、世間へ存在をアピールしていきましょう。

1. SEO対策

SEOとは、Googleなどの検索結果に自社サイトやLPを上位表示させる施策です。SEO対策には、ユーザーにとって有益なコンテンツを制作するために費用がかかりますが、一度完成すればメンテナンスのみで訪問数を維持できます。そのため、都度費用がかかってしまう広告運用よりコストが抑えられます。

SEO対策の欠点は、コンテンツを制作してから実際に検索順位が上がるまでに時間がかかることです。また、SEO対策を行う際はキーワード選定がとても重要です。

検索回数の多い「ビッグキーワード」で上記表示されれば、ユーザーの目に触れる機会を多く作れます。しかし、ビッグキーワードは狙っている競合が多いため、サイトの運営実績やユーザーニーズを満たすコンテンツが求められます。

SEOについては関連記事の「コンテンツSEOとは?コンテンツマーケティングとの違いや対策するメリットを紹介!」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

2. Web広告

Googleの検索結果やWebメディアへ掲載する「Web広告」を利用することで、効果的に集客できます。広告を出したいタイミングで掲載でき、ターゲットとなる顧客層に直接アプローチできるため、費用対効果を高めやすい点がメリットです。

Web広告の1つである「リスティング広告」では、ユーザーの検索ワードに連携してアプローチが可能です。商品について興味を持っているユーザーへ宣伝できるため、購入への後押しができます。

また、「リターゲティング広告」では、一度サイトへ訪れたユーザーへのアプローチが可能です。過去に購入まで至らなかったとしても、再度アプローチすることで自社サイトを思い出してもらい競合サイトへの流出を防止できます。

効果的な広告については関連記事の「ECサイトで効果的な広告は?種類、費用や優先順位について解説」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

3. SNS運用

自社のSNSを運用すれば、検索エンジンを利用しないユーザーや若年層へ宣伝できます。とくに若年層は、情報収集をSNSで行う傾向が強く、よりタイムリーでリアルな口コミを求めています。

SNSでユーザーのニーズをつかむことができれば、優れた拡散性を利用して、より広く宣伝を行うことが可能です。また、SNS運用に自社のターゲットとなる客層に支持されているインフルエンサーを活用すれば、より効果的に宣伝を行えます。

一方で、SNSの拡散性はメリットだけではありません。一度ユーザーの反感を買ってしまうと、悪い評判や非難が拡散して炎上してしまう可能性があります。そのため、ユーザーの反感を買わないよう発信内容に注意しましょう。

4. LINEやメールマガジンの活用

ECサイトで商品を販売する際、ショップからの連絡や案内のためにメールアドレスを入力してもらいます。入手した情報をもとに、クーポンや商品情報を届けて再訪問へつなげましょう。

とくに利用者の年代が幅広く、国内ユーザー9千万人を超える「LINE」を活用すれば、より多くの客層へのアプローチが可能です。自社の公式アカウントを作成すれば、QRコードや友達追加ボタン1つでかんたんに登録可能であり、メールより手軽に情報を発信できます。

LINEの利用は日々の生活に浸透しているため、メールを送るより開封率が高いメリットがあります。また疑問を感じたユーザーは、LINE上で気軽に問い合わせが可能です。ユーザーとの継続的な接点を作り、より多くの商品やサービスを購入してくれる「ロイヤルユーザー」へつなげていきましょう。

LINEとメルマガを使い分けるポイントやそれぞれのメリットについては、関連記事の「メルマガの代わりにLINEで情報配信を行うメリット・デメリット!使い分けのポイントも解説」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

【購入率】ECサイトの売上をアップさせる施策3選

訪問数が増えても購入率が低ければ、ECサイトの売上はなかなか上がりません。購入率が低い原因には「ユーザーがサイトの利便性に不満がある」「商品の魅力を伝えきれていない」などがあります。原因を改善して、サイトを訪れるユーザーを取りこぼさないようにしましょう。

1. サイト設計の見直し

商品やサービスに魅力を感じていても、ユーザーに「使いにくいサイト」と判断されれば、購入まで至らず離れてしまいます。

 

引用:令和4年通信利用動向

総務省によると、現代ではインターネットを閲覧するユーザーの7割がスマートフォン利用です。そのため、スマートフォンに対応したサイトでなければ、多くのユーザーが「利用しづらさ」を感じてしまいます。

ユーザーが欲しい商品へすぐたどり着けるよう「サイト内検索」は、必ず設定しましょう。また、原色の使用を控えて見やすいカラーリングにして、画像を多く使用することで商品の魅力をユーザーへ伝えられます。

ユーザーにとって使いやすいサイトに整えられれば、商品をカートに追加しても購入まで至らない「カゴ落ち」を防止できます。カゴ落ちについては、関連記事の「カゴ落ちとはカートに入れた商品を購入せず離脱されること!サイトを離れる理由と対策を紹介」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

2. 決済方法を増やす

多くの決済方法を用意して、購入意欲の高い顧客を取りこぼさないようにしましょう。商品やサービスに魅力を感じていても、望む決済方法が利用できなければ競合サイトへ流れてしまう恐れがあります。そのため、クレジットカード決済以外に、以下のような決済手段を用意しておきましょう。

  • コンビニ決済
  • キャリア決済
  • 銀行振込
  • 代金引換
  • QRコード決済
  • 電子マネー決済

QRコード決済や電子マネー決済を用意していれば、決済会社が独自で行うキャンペーンなどの恩恵を受けられるケースがあります。しかし、支払い方法を増やすことは決済会社への手数料が増えてしまいますので、その点を考慮しておきましょう。

なお、ECサイトにおける決済方法について詳しく知りたい方は関連記事の「ネットショップで導入したい7つの決済方法を徹底比較!選ぶ際のポイントも解説」にて解説していますので、併せてご覧ください。

3. 商品の魅力が伝わるような情報を盛り込む

購入率が上がらない場合は、商品ページの情報が足りていない可能性があります。商品の魅力をより的確にユーザーへ届けるため、以下の対応を行いましょう。

  • 画像の追加
  • 動画の追加
  • レビューの設置

とくに商品ページに動画を設置することで、画像では伝わりきらない操作方法などもユーザーへ届けることが可能です。また自社サイトにレビュー機能がない場合は、必ず設置することをおすすめします。

商品レビューは利用者の声をユーザーが確認できる場です。購入者の感想を見ることでユーザーは商品に対する不安を解消できるので、購入への後押しが可能です。

人が物を買う際の心理について関連記事の「人が物を買う心理や行動の流れとは?ECサイトで応用する方法も紹介」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

【客単価】ECサイトの売上をアップさせる施策3選

1人当たりの購入額を示す「客単価」を上げるには関連商品の販売や、より高単価な商品を選択してもらう必要があります。ロイヤルユーザーにメリットがあるサービスを展開して客単価を伸ばしていきましょう。

1. アップセル・クロスセル

アップセルとは、ユーザーが購入もしくは検討した商品より、グレードの高い商品を購入してもらうことです。一方でクロスセルは、検討中の商品と関連性の高い商品をセットで買ってもらうことです。

アップセルではグレードが高くなる分、購入金額が上がります。そのため、ユーザーが踏みとどまってしまわないよう「限定割引」など、お得感を演出して購入を促しましょう。クロスセルでは、購入手続きへ進むカートページに関連商品を提示することで、購入意欲が高いタイミングでの売り込みが可能です。また「まとめ買い割引」などの提案も効果があります。

なお、アップセルやクロスセルについては関連記事の「アップセルとクロスセルの違いとは?売上向上につながる3つのポイントや成功事例も紹介」にて詳しく説明しているので、ぜひ参考にしてください。

2. ロイヤルユーザーへ向けてキャンペーンの実施やクーポンを配信

イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレート氏が提唱している「パレートの法則」では、上位2割の顧客が全体の売上において8割を占めるとされています。上位2割にあたるロイヤルユーザーの客単価を上げられれば、サイト全体の売上をアップさせられます。

そのためロイヤルユーザーにメリットがあるキャンペーンやクーポンの配布を実施して、さらに商品を購入してもらうことでサイト全体の売上を向上させましょう。

また、ロイヤルユーザーに「特別感」を感じてもらえると自社への愛着度合いを示す「顧客ロイヤルティ」を高めることが可能です。他社への流出を阻止するとともに、口コミなどによる宣伝効果が期待できます。商品特性とユーザーのニーズを意識して、顧客の目に留まるキャンペーンを実施していきましょう。

ロイヤルユーザーへの施策を検討する際には、顧客ごとの累積購入金額をもとに施策を考える、デシル分析が効果的です。「デシル分析は累積購入金額で顧客をランク分けする手法!実践方法も4ステップで解説」にて詳しく解説しているため、参考にしてください。

3. まとめ買いの提案

客単価を上げるには、商品のまとめ買いを提案していきましょう。まとめ買いを提案する際には「お得感」を演出することが重要です。具体的には「まとめ買いで◯%オフ」や「◯◯円以上で送料無料」などの提案で、効果的にまとめ買いを訴求できます。

とくに定期的に購入する消耗品や、利便性を向上させる付属商品をセットにすれば購入してもらいやすくなります。年末の「大掃除グッズセット」や春の「新生活セット」など、季節や用途にあわせて商品を組み合わせて積極的に提案していきましょう。

お得感を演出する価格設定については、関連記事の「中途半端な価格を「買いやすい値段」と感じる心理とは?安く感じる値段を設定する10の方法を紹介」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

ECサイトの売上をアップさせた事例

ここでは、実際にECサイトの売上アップを実現した事例を解説します。自社に取り入れられるポイントがあれば、ぜひ参考にして売上アップにつなげていきましょう。売上を伸ばした過程を詳しく解説していきますので、ぜひご覧ください。

1. ユニクロ

ユニクロを運営する「ファーストリテイリング」では、テレビCMやWeb広告を活用してECサイトへの集客を効率よく行うことで、売上を47%アップさせることに成功しました。さらに、ユニクロではアプリを配信してスマホへ適応するとともに、商品ページに悪い評価も包み隠さず表示することでユーザーの信頼性を高めました。

同時に、アプリ会員へ向けて特別な割引を実施することで新規顧客の確保に成功。通販で衣料品を購入する際の悩みである「サイズ問題」の解消に向けて「MySize ASSIST」と呼ばれるユーザーごとの適正サイズを診断するサービスを配信しています。これにより、ユーザーの利便性と安心感を勝ち取ったユニクロは、大幅な売上アップに成功しました。

2. カメラのキタムラ

家電製品の販売事業を手掛ける「カメラのキタムラ」では、EC関与の売上が単体総売上の3分の1にまで成長しています。2タイプのECサイトを構えることで、売上アップに成功しました。

自宅まで商品を届ける宅配や店舗での受け取りが可能な「自社サイト」と、宅配のみを展開している「ECモール型」のECサイトをそれぞれ構えることで、異なるユーザーニーズへ応えています。

独自の保証サービスを充実させて、メルマガで限定商品の情報やクーポンを配信することでユーザーの安心感と利便性を高め、リピーターを獲得することに成功しました。

ECサイトの売上アップならFORCE-R

ECサイトの売上が伸びずにお悩みの企業は、ぜひFORCE-Rへご相談ください。弊社では、クライアントと密に連携を図ることで、的確かつ高度な戦略提案が可能です。また、業界初(※弊社調べ)となる「定量×定性」の分析を行うことで、コンサルタント目線だけでなく消費者目線でのサイト分析が可能です。

弊社にコンサルティングをご依頼いただいた「株式会社WATOSA GLOBAL」様には「Amazonでの売上の拡大」という課題に対し、以下の施策を実施しました。

  • 転換率対策
  • SEO対策
  • 広告運用

施策の結果、昨対比は318%を達成し売上高広告比率は半減しています。弊社では、サイトの立ち上げから高度な戦略提案まで幅広くサポート可能です。クライアントと密に連携を取りながら経験豊富なコンサルタントが専属でサポートいたします。ECサイトの売上アップに課題を感じている企業は、ぜひFORCE-Rまでお気軽にお問い合わせください。

 

まとめ|ECの売上をアップさせるにはサイトの分析がカギ

ECサイトの売上に伸び悩んでいる場合は、以下の3要素を確認してみましょう。

  • 訪問数
  • 購入率
  • 客単価

3つの要素によりECの売上が構築されているため、落ち込んでいる数値の原因を分析して、施策により向上させることで利益の向上が見込めます。

ただし、行うべき施策を的確に実践できなければ、数値の改善は見られず売上へ反映されません。本記事で解説したポイントや事例を参考にしながら、売上アップを目指していきましょう。

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執行役員 WEBコンサルティング事業部 ECグループ:本多 一成

EC事業会社にて、Amazon/楽天/Yahoo!ショッピングの運営、物流・CSなどに携わる。 その経験をもとに、各モールのコンサルタントとしてFORCE-Rに従事。 楽天市場が得意。担当案件では前年比200%の売上達成した実績も。

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