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EC運営で使われる用語を「基本」「システム」「マーケティング関連」に分けて徹底解説

「ECに関する専門用語が多くて理解できない」
「マーケティングに関する用語を耳にする機会も多い」
「EC運営に携わるにあたって基本的な用語は理解しておきたい」

上記のようにお悩みではありませんか。ECには多数の耳慣れない用語があり、覚えるのに一苦労ですよね。しかしEC用語がわからないと、社内や委託先との意思疎通がスムーズにとれず業務に支障をきたす恐れがあります。

そこで本記事では、ECの基本的な用語からマーケティングに関するものまで厳選して解説します。用語への理解度が深まることで自社ECサイトの課題が理解しやすくなり、ユーザーの利便性が高いサイトを構築することにつながるので、ぜひ最後までご覧ください。

ECにおける基本的な用語

まずは、ECに関する基本的な用語から解説していきます。EC運営に携わるのであれば理解しておきたい用語なので、1つずつチェックしていきましょう。

1. EC(eコマース)

ECとは「Electronic Commerce」の略称で、日本語では「電子商取引」となります。つまり、オンライン上で行われるすべての商取引が「EC」です。

企業同士で取引する「BtoB」から消費者向けに展開される「BtoC」、個人間の「CtoC」まで業務形態は幅広く存在します。「eコマース」も「EC」と同じ意味です。

2. ECサイト

ECサイトとは、Web上で商品やサービスのやり取りが行われるネットショップを指します。「楽天市場」や「Amazon」はもちろんのこと、オークションサイトである「ヤフオク!」や「メルカリ」など、個人間同士のやり取りである「CtoCサービス」もECサイトです。

さらにECサイトは「自社型」と「モール型」に分けられます。運営においてのメリットや必要な予算が変わってきますので、自社の目的や方針にあったECサイトを構築しましょう。

a. 自社ECサイト

自社ECサイトとは、独自のドメインを取得してネットショップを構築・運営して、商品やサービスを販売していく形態を指します。ドメインからサイトデザインまで思い通りに設計できるため、自社独自のブランディングが可能です。

自社ECサイトの立ち上げ方法としては、1からすべてを社内で組み立てる「フルスクラッチ」や、運営に必要な機能が最初から揃っている「パッケージ」など、さまざまなタイプが存在します。

選択する立ち上げ方法によって必要とされる知識や技術のほか、予算が大きく異なります。ECサイトの立ち上げ方法については関連記事の「ECサイトを立ち上げる手順を7つのステップで解説!構築方法5選と注意点を4つ紹介」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

b. ECモール

ECモールは、1つのサイト内に複数のショップが出店される形式です。「楽天」や「Amazon」がECモールの代表格であり、有名サイトへ出店すれば高い知名度により一定以上の集客が見込めます。

出店するモールの選定や受注管理方法の決定など、少ない過程で手軽にサイトを構えられることがメリットです。ただし、サイトデザインや利用できる機能などが制限されているため、企業独自のブランディングは難しいです。またモール内にあるほかの商品と比較されるため、価格競争は避けられません。

ECモールについては関連記事の「ECモールの仕組みと運営フローは?課題解決の手段も紹介」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

ECに関するシステム用語

ECを運営するためには、さまざまなシステムを利用します。ECのシステムで使われる専門用語があるので、きちんと理解してサイトの立ち上げや運営業務をスムーズに進めていきましょう。

1. ショッピングカート

ショッピングカートとは、サイト内の商品やサービスをスムーズに購入してもらうためのシステムです。「注文処理」や「決済手続き」が主な機能であり、クーポンやポイントの利用を選択できる項目も搭載されています。

そのほかには、購入品と送料の合計金額や付与されるポイントを自動で提示することも可能です。「カートシステム」や「ECカート」と表されるケースもあります。

カートの機能については関連記事の「カート機能とは?ECカートシステムを選ぶ際のポイントや有料と無料の機能の違いも解説」にて詳しく解説していますので、こちらもぜひ御覧ください。

2. ECサイト一元管理システム

ECサイト一元管理システムは、複数の販売経路を構えている場合に受注処理から商品の配送管理までを1つにまとめることで、業務の効率化を図る仕組みです。

受注から出荷までを一括管理することで、それぞれのサイトへアクセスする手間を省けます。工数や人件費の削減が可能であると同時に、人的ミスを減らす効果が期待できます。

ECマーケティングに関する用語

ECサイトで利益を確保するためには、商品やサービスの特性を理解したマーケティングが必須です。マーケティングには、さまざまな数値を分析する力が求められると同時に、多くの用語が飛び交います。そのためマーケティングに関する用語をきちんと理解しておき、自社の状況や商品に適した施策を実行しましょう。

1. コンバージョン(CV)・コンバージョン率(CVR)

コンバージョン(CV)とは、ECサイトにおけるゴールを指します。「資料請求」や「会員登録」などサイトによってさまざまなゴールが想定されますが、ECサイトでは「商品を購入してもらうこと」がコンバージョンです。

自社の商品を購入してもらうために、消費者の行動を促すような具体的な戦略やマーケティングの施策を組み立てていきましょう。

似た用語で「コンバージョン率(CVR)」があります。こちらは、自社サイトへアクセスしたユーザーの内「何割がコンバージョンしたか」を示すものです。「コンバージョン数÷アクセス数」で算出でき、仮にネットショップへ100人が訪れて2人が商品を購入すれば、コンバージョン率は2%となります。

2. トラッキング

トラッキングとは、サイト内でユーザーが取った行動を追跡することです。Webサイトから送られてくる情報を利用して「どの部分がよく見られているか」「どこで離脱しているか」を分析することで、ページ内のレイアウトやデザインの変更に役立てられます。

また、流入経路を分析することで、広告運用の最適化を図れます。ユーザーの行動履歴を記録・分析することで、マーケティングに生かすことがトラッキングの目的です。

3. インプレッション

インプレッションとは、特定期間中にWeb広告やコンテンツなどが表示された回数を指します。「imp」と表されるケースがあり、広告のクリック率を算出する際に必要となる重要な指標です。

ただし、インプレッション数はあくまで表示された回数を示すため、閲覧されたかどうかは判別できません。同一ユーザーが複数回表示させてもカウントすることを念頭に置いておきましょう。

4. ページビュー(PV)

ページビューとは、Webサイトの閲覧数やアクセス数を示します。自社サイトのページビューを確認する際は「Googleアナリティクス」の使用が一般的です。サイト全体はもちろん、特定のページに限定して分析することもできます。

ページビューが多ければ「顧客」や「見込み顧客」を取り込めている状態なので、コンバージョン(CV)を獲得できるチャンスが増えるということです。

ただし、同一ユーザーが複数回アクセスした場合でも、すべてページビューとしてカウントしてしまいます。ページビューが多いからといって、必ずしもたくさんのユーザーが訪れているわけではない点は理解しておきましょう。

5. CTR(クリックスルーレート)

CTRとは「Click Through Rate(クイックスルーレート)」の略称です。インターネット広告におけるクリック率を示し、広告が表示された内「どのくらいのユーザーがクリックしたのか」を表す数値です。

CTRは「クリック数÷広告の表示回数(インプレッション数)×100」で算出可能です。数値が大きいほど、その広告の費用対効果が高いことを示すので、Webマーケティングにおける重要な指標となります。

6. CPC(コストパークリック)

CPC(コストパークリック)は、Web広告におけるクリック単価を指します。Web広告の中でもクリック数に応じて費用が発生するタイプを「CPC広告」と呼び、その際にかかる単価を表す数値です。

CPCは「広告費÷クリック数」で算出可能です。CPCが低いほどユーザーを自社サイトへ誘導するためのコストが掛かっていないので、広告の費用対効果が高いと言えます。

7. ROAS(ロアス)

ROAS(ロアス)とは「Return On Advertising Spend」の略称で「広告費に対してどれほどの成果をあげたか」つまり費用対効果を示す指標です。

消費者ニーズの細分化やインターネット・スマホの普及により情報収集の方法が多様化した現代では、顧客をセグメントしない「マスマーケティング」の重要性が薄れつつあります。

そのため、顧客の属性に合わせて配信できる「Web広告」を出稿するケースが増えました。その際、ターゲットごとに広告の費用対効果を把握することで「どの媒体に出稿するか」の判断ができます。ROASは「特定の広告からの売上×広告費×100(%)」で算出可能なので、数値が高い広告を積極的に採用しましょう。

8. リピート率

リピート率は一定期間における「顧客の何割が再購入してくれたか」を示す数値です。顧客がリピート購入してくれているのは、自社商品やサービスに対して「好感」や「満足感」を得ている証拠です。

リピート率が高ければ今後の売上予想を立てやすい上、他社へ流れにくい優良顧客となる可能性が高いため、運営の安定化へつながります。そのため、ECサイトの運営においてリピート率はとても重要な数値です。

リピート率については関連記事の「リピート率とは?業界別ECサイトの平均値と向上させる施策を解説」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

9. カゴ落ち

カゴ落ちとは、ショッピングカートへ商品を入れたものの購入まで至らないケースを指します。購入意欲の高いユーザーを取りこぼすことになるので、売上に直接影響を与えます。

カゴ落ちの主な原因は「割高な送料」や「会員登録の手間」などです。契約している配送サービスや決済方法を見直すことや、会員登録の簡略化を実施しましょう。

850のサイトを調査した「イー・エージェンシー」によると、ECサイトにおけるカゴ落ちの平均値は約65%とされています。カゴ落ちについては関連記事の「カゴ落ちとはカートに入れた商品を購入せず離脱されること!サイトを離れる理由と対策を紹介」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

10. オムニチャネル

オムニチャネルとは、ECサイトのほかに実店舗やSNSなど、複数あるチャネルをまとめる施策です。消費者との接点をまとめて管理することで顧客満足度の向上につながり、販売機会の損失を防げます。

日本人のモバイル端末の所有率が9割を超えていて、情報源が多様化している現代においては、顧客データを集約させることで分析がスムーズに行え、効果的な広告配信やマーケティングが可能です。

オムニチャネルに関しては関連記事の「オムニチャネル戦略の5つの効果と実行方法を5ステップで解説【成功事例も紹介】」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
参照元:モバイル社会研究所

11. ユニファイドコマース

ユニファイドコマースとは「統一された商取引」を指します。チャネル間を統合させる点は「オムニチャネル」と同様ですが、ユニファイドコマースではその先にある「ユーザー体験の向上」が目的です。

チャネルそれぞれで得た顧客情報を集約して分析することで、ユーザー個々に対して最適なアプローチが可能となります。つまりユニファイドコマースは、新規顧客の獲得ではなく既存顧客を囲い込む施策です。

ユニファイドコマースについては関連記事の「ユニファイドコマースは顧客ごとに最適化されたサービスを提供する施策!導入手順と課題を解説」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

12. ソーシャルコマース

ソーシャルコマースとは、ECとSNSを掛け合わせて顧客へアプローチする施策です。これまでは、集客のみに利用していたSNSへショッピングカートや決済機能を盛り込むことで可能となります。

情報収集の手段として利用されるSNSで、閲覧していた商品を「欲しい」と思った際にすぐ購入手続きを行えるため、購入機会の損失や他社への流出を防げます。

総務省によると国内のSNS利用率は80%となり、年々増加中です。スマホの普及とともに増加しているSNS利用者へ的確にアプローチすることで、売上の増加が期待できます。

参照元:令和4年通信利用動向調査の結果

13. SEO(Search Engine Optimization)

SEOとは「検索エンジン最適化」のことを指し、ブラウザで任意のワードを検索した際に、上位表示させるための施策です。検索結果の上位へ自社のサイトを表示させることができれば、多くのアクセスを期待できます。

ただし、検索エンジンのアルゴリズムは日々アップデートされているため、一度の施策で完了することはなく継続的な対策が必要です。

SEOについては関連記事の「【必見】ECサイトにSEO対策が有効な2つの理由!対策方法についても解説」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

まとめ|ECの専門用語をきちんと理解して円滑にECサイトを運営しよう

ECサイトを運営し利益を上げるためには、さまざまな情報の分析が必要不可欠です。そのため、専門用語の意味をきちんと理解しておかなくては、データ分析からの課題発見が難しく売上アップにつなげられません。しかしECに関する用語は耳慣れないアルファベット表記の言葉が多いため、正しく意味を理解していくことが大切です。

また、ECの運営を最短距離で軌道に乗せたい場合は、プロのコンサルティングを検討しましょう。FORCE-R では、20万人以上のモニターを活用して消費者目線の分析が可能です。経験豊富な専門コンサルタントによる専属のサポートをいたしますので、以下のリンクから気軽にお問い合わせください。

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執行役員 WEBコンサルティング事業部 ECグループ:本多 一成

EC事業会社にて、Amazon/楽天/Yahoo!ショッピングの運営、物流・CSなどに携わる。 その経験をもとに、各モールのコンサルタントとしてFORCE-Rに従事。 楽天市場が得意。担当案件では前年比200%の売上達成した実績も。

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